# 遠隔講義の進め方 <p style="text-align: right;"> <span style="border: 1px solid black; padding: 0.2ex 1ex;"> 2024/4/8 第1回FD 広瀬 </p></span> 最新版はこちら: https://www.yatex.org/gitbucket/KoekiStudy/OnlineLearning/blob/master/docs/online-howto.md ![](img/howto-URL.png) ## オンライン講義で使用するもの 現時点ですぐ利用できるツールの組み合わせ: |ツール |用途 |○ pros |△ cons |---------------|---------------|---------------|------------------- |Zoom Meetings |画面共有 |音声会話/録画可 |ファイル共有単独ではNG |KoekiDrive |資料配布 |ファイル共有 |提出物回収(個人特定が面倒) |s4 |掲示板/SNS |課題回収/検索/管理者不要 |添付ファイルは10MBまで ## 概要 * 講師はZoom Meetingsでミーティングを主催 * 教室に受講者がいる場合はプロジェクタにPCの画面を映す * 教室外(自宅など)で受講する場合はZoomアプリで視聴する * 出席を電子的に取るならs4で ![ツールの関連](img/overview.jpg) ## ZoomMeetingsによる画面共有 使う上でのポイント: * 音声は同時にONにしない * チャット/挙手活用 (別途配布資料参照) ## 授業準備からレポート回収までの流れ ### 開講までの事前準備 以下のうち必要なものを済ませておきます。 * Zoomの使い方確認 * KoekiDriveの授業用共有フォルダの作成(科目ごと作成) * s4授業用グループの作成 ## 各回の授業準備から課題回収までの流れ 以下のうち必要なものを行ないます。 1. 資料を作り**PDFまたはJPEG**に変換する(スマートフォンで読めるよう) 1. s4掲示板にアップロードする(サイズの大きいものはKoekiDriveへ) 1. Zoom会議予約をする 1. (当日)Zoomに繋ぎ映像・学生の氏名とミュート確認 1. 共有フォルダのURLを知らせる(チャットかs4掲示板) 1. s4のクイズ等で出欠確認と課題提出確認 ## KoekiDriveによる資料共有 ### KoekiDriveの特徴 [KoekiDrive](https://kd2.koeki-prj.org/)は ドイツの開発者 Frank Karlitschek による [Nextcloud](https://nextcloud.com/) というオープンソースソフトウェアを 利用しています。オンラインチャットや日程管理など機能多数ですが 今回は配布資料置き場としての機能を紹介します。 ### 資料配布の手順 事前準備として資料を「PDFに書き出し」、「連番で始まるスペースなしのファイル名」、 としておきます。画像はJPEG(高圧縮)またはPNG(高画質)に変換します。 1. [KoekiDrive](https://kd2.koeki-prj.org/)にログインします。 1. 授業ごとの共有フォルダを作ります。 ![KoekiDriveアイコン](img/nc-icons.png) (+)ボタン→「新しいフォルダー」で授業名のフォルダを作ります。 「もっけ演習(2020春:広瀬)」などの科目名・年度・担当者の分かる 命名がよいでしょう。 1. 作成したフォルダの「i詳細」が出てくるので ![フォルダ詳細](img/nc-folderinfo.jpg) 右端の共有ボタンを押します。 1. 「URLで共有」を押すと共有リンクが作成されコピーのためのボタンが出るので クリックしコピーされたURLを履修者に通知します。 ![URL共有](img/nc-URLshare.jpg) 共有オプションでは他者からの「アップロード」や「有効期限も」設定できます。 このフォルダに回毎の資料を入れて行きます。以下に配慮してください。 * 資料ファイル名は 01-ガイダンス.pdf のように回数で始める (学生があとで探しやすくするため) * スマートフォンだけで読めるようPDFまたはJPEG(場合によっては両方)に サブフォルダを作って分類したり、 共有の有効期限の設定も可能です。 実際にやってみましょう ## s4による提出物集計 ある程度使い方が分かったところで 「[s4利用の手引き -指導者編-](https://www.yatex.org/gitbucket/yuuji/s4/raw/master/docs/admin-guide.pdf)」も御覧ください。 ### s4と授業利用 授業運営に関してs4で可能になるのは、以下のとおりです。 * グループによる履修者の把握 * グループを更に分割したチームによる班活動の連絡板 * 掲示板利用による即時のやりとり * 発言者/レポート提出者の集計 今回必要性の高い、*出席者把握*に絞って説明します。 ### グループ作成 まず授業のグループを作成します。 s4にログインすると画面上部に出てくる浮動メニューから「グループ一覧」に進みます。 既存のグループ一覧画面の最初にある「新規グループ作成」に進みます。 |項目名 |入れるべき値と注意点| |-------------------------------|-----------------------| |グループ名他と区別がつく名前 |グループ一覧に出るので短く他と区別がつくもの |一言説明 |マウスを合わせると出るので少し詳しく |種別 |「講義」など適切なものを選ぶ |加入モード |通常自由でよいが勝手に入らせないときは承認制に |プロフィール画像 |一覧で選びやすいのでなるべく設定するとよい 共有フォルダ名と同様グループ名は「もっけ演習(2020:広瀬)」のように 科目名、年度、担当者が分かるものにします。 科目名が長いときはたとえば「基礎プロ(2020月1広瀬)」のように通称をつけ、 一言説明の方に正式名称を入れると探しやすくなります。 グループ作成者がグループ管理者となります。 ゼミ生などにグループに入ってもらい、 管理者権限を付与して運営を補助してもらうこともできます。 履修学生はグループには各自入ります。 グループ管理者でも他者を加入させることはできませんが、 退会させることはできます。 ### グループ(授業)掲示板作成 話題ごとに掲示板を作成します。グループのホーム画面で「新規話題の作成」に進みます。 ![新規話題の作成](img/s4-grphome.jpg) タイトルは日付けや課題名などを入れます。序文は毎回ヘッダに表示されるので 全員につねに読んでもらいたい説明文を入れます。 用途は以下のように使い分けます。 |用途 |他者本文閲覧|他者添付閲覧|集計|本文集計| |-----------------------|----------------|-------|-----|--------| |普通の掲示板 |○ |○ | × | × |レポート提出用(相互に参照可能)|○ |○ | ○ | × |レポート提出用(管理者のみ参照可能)|○ |× | ○ | × |クイズ |× |× | ○ | × |集計 |○ |○ | ○ | ○ 「コメント書き込み通知」を「全員」にすると書き込み通知が参加者全員に届くので、 全体連絡をするための掲示板に設定します。 コメント書き込みの先頭を @all とすると、 掲示板の書き込みモードに関わらず、全員への通知をします。 普段は通知しないが、重要事項だけ通知したいときに利用できます。 「稼動状態」を「凍結」にすると書き込みができなくなるので、 提出締切を設定したい場合に使います。 ### 出席の取り方 s4で出席を取るのであれば、その日の出席課題となる掲示板を作り、 そこに書き込ませます。「レポート提出用」にします。 掲示板を管理者にのみ、掲示板のヘッダに「提出状況」が現れます。 ![提出状況の確認](img/s4-reportopen.jpg) * **提出状況** 提出の有無を表形式で確認できます。 * **ファイル取得** 添付ファイルのみを抽出してtar.gz形式の圧縮ファイルで取り出せます。 ファイル名に学籍番号を付けさせるとよいかもしれません。 掲示板の書き込みに添付できるのは5MB以内の PDF/ODF(ODT,ODS,ODP)/音声/画像/動画ファイルです(※)。 * **読刻** グループ参加者がこの掲示板をいつ読んだかの時刻表です。 授業時間以後の時刻でない場合は読んでいないことが分かります。 ```` ※ 自宅ではスマートフォンのみの学生が多いため、本文ベタ書きか写真添付推奨 ```` 表形式のものは学籍番号ベースのユーザ名との対比で得られます。 表をドラッグ&コピーして LibreOffice Calc に貼り付けるとセルごとに分かれた 表になります(Excel未確認)。 実際にやってみましょう #### 出席者としての立場 1. s4から「精神と時の国」ワールドにある「秘密結社K」に入り「加入状態」を操作して参加する 2. 「話題一覧」の点呼0413に書き込む #### 講師としての立場 「秘密結社K」の管理者権限を付与します。 1. 「グループの新規話題作成」で「レポート提出用」掲示板を作成します 2. 他者の掲示板に書き込む間自分の掲示板の書き込みを待ち 3. 自分の作成した掲示板で集計する ## 一斉連絡 授業に関する連絡はs4またはアンケートシステムの *all-科目コード* で送れます。 電子メイルは管理会社の都合で切られることがあるため、 全員通知モードの掲示板を作り、そこに書くことでメイルが届かなくても 掲示板を見れば分かるようになります。 特定の学生にメイルのみを送りたいときは、グループホーム画面にある 「メンバーを個別選択しての操作」から「メッセージ送信」します。 s4を介さなくても履修者全員にemail送信できます。 all-科目コード@k.koeki-u.ac.jp に送信します。「科目コード」は曜日時限に基づいた時間割表に載っている 4桁の番号です。ただし、履修登録が完了したあとのみ利用できます。