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%\documentclass[submit,techrep]{ipsj}
\documentclass[submit,techrep,noauthor]{ipsj}
\usepackage[dvipdfmx]{graphicx}
\usepackage{latexsym}
\def\Underline{\setbox0\hbox\bgroup\let\\\endUnderline}
\def\endUnderline{\vphantom{y}\egroup\smash{\underline{\box0}}\\}
\def\|{\verb|}
%
%\setcounter{巻数}{59}%vol59=2018
%\setcounter{号数}{10}
%\setcounter{page}{1}
\usepackage{wrapfig} % required for `\wrapfigure' (yatex added)
\usepackage{subfigure} % required for `\subfigure' (yatex added)
\usepackage[usenames,dvipsnames]{xcolor} % required for `\textcolor' (yatex added)
\begin{document}
\title{地域文化デジタルストーリーマップ構築の取り組み}
%%%%%%%%%% \etitle{Construction of Digital Story Map Framework for Folklore}
\affiliate{IPSJ}{東北公益文科大学\\
Tohoku Koeki University, Japan}
%% \paffiliate{JU}{情報処理大学\\Johoshori Uniersity}
\author{広瀬 雄二}{HIROSE Yuuji}{IPSJ}[yuuji@koeki-u.ac.jp]
\author{三浦 彰人}{MIURA AKito}{IPSJ}[miura@koeki-u.ac.jp]
\author{唐 栄}{TOU Ei}{IPSJ,JU}[tangr@koeki-u.ac.jp]
\begin{abstract}
情報技術の発達が生活環境を変えるにつれ,それにより失われるもの
も存在する.それらのうち文化的な意義を持つものは,デジタルアーカ
イブの形で後世に残す取り組みが行なわれている.筆者らの属する東北
公益文科大学は2001年開学当時より地域を舞台とした研究を重ね,地域
との関りを深めてきた.その繋がりを尊重する形で筆者らは,地域が保
有する文化的価値のある景観や建造物・物品などから取得したデジタル
データと,それが存在する地点を紐付けしたものを電子地図上に展開し,
地域との関連が一瞥で判別できるよう視覚化するシステムを開発してき
た.それをふまえ,ある地域に関するデジタルアーカイブの集合体を,
地域住民がその地と歴史に抱く「想い」を\textbf{ストーリー}として
表現できる新しい形態のオープンなリポジトリシステムを開発し,各所
に根付く地域の財産を伝承できるプラットフォームを構築することをめ
ざす.
\end{abstract}
\begin{jkeyword}
デジタルアーカイブ,伝統文化,電子地図,モーションキャプチャ,
VR
\end{jkeyword}
%\begin{eabstract}
%This document is a guide to prepare a draft for submitting to IPSJ
%Journal, and the final camera-ready manuscript of a paper to appear in
%IPSJ Journal, using {\LaTeX} and special style files. Since this
%document itself is produced with the style files, it will help you to
%refer its source file which is distributed with the style files.
%\end{eabstract}
%
%\begin{ekeyword}
%IPSJ Journal, \LaTeX, style files, ``Dos and Dont's'' list
%\end{ekeyword}
\maketitle
%1
\section{はじめに}
東北公益文科大学(以下本学)の位置する山形県の庄内地方は,文化庁指
定の日本遺産3件を有する歴史的文化の豊かな地域である.しかしなが
ら庄内地域においては高齢化率が向上し続け,平成29(2017)年度現在
で34.3\%,2030年度予測で約40\%とされており,文化資源のみならず集
落や「まち」そのものの存続すらも危ぶまれる状態となっている.そう
した中,地域文化を残すための記録・保存・伝承の手法および技術を進
化させ続けることは地域を拠点とする我々の課題と言える.
本学は,文部科学省平成29年度私立大学研究ブランディング事業の助成
を受け,「日本遺産を誇る山形県庄内地方を基盤とした地域文化とIT技
術の融合による伝承環境研究の展開」なるテーマでの研究を推し進めて
いる.この事業は以下の4つの柱を掲げている.
\begin{enumerate}
\item 地域資源の掘り起こしと分析・活用研究
社会学,福祉,観光など本学全コースの観点でのこれまでの地
域との関りから資源を再発見する.
\item \textbf{モーションキャプチャ等ITを活用した地域の民俗芸能
のアーカイブ化}
演者の協力を得た上で,地域農村部に現在まで伝わる能などの
舞をモーションキャプチャ装置を用い3次元データに取得し,CG
再生可能な形で保存する.
\item \textbf{民俗芸能の伝承環境構築とその展開}
文化の伝承に主眼を当て,伝承状況の現状を分析し,次世代に
伝えるための技法について,たとえば民俗芸能バーチャル体験
などの新しい方式を提案する.
\item 地域資源を活用する人材育成に関する研究
上記等で必要とされる情報技術を持つ未来の世代に対するICT人
材を育成する.
\end{enumerate}
\section{これまでの取り組み}
上記4項目中,2から4の部分を本学メディア情報コースが主体となって
進めており,そのうち本稿では太字で示した2,3について取り扱う.
\subsection{伝統文化のアーカイブ化}
% \begin{wrapfigure}{r}{0.3\columnwidth}
% \centering\vspace*{-1em}
% \includegraphics[bb=0 0 500 665,clip,width=0.25\columnwidth]{motioncap.jpg}
% \caption{黒川能キャプチャの様子}
% \end{wrapfigure}
\begin{figure}[tbp]
\centering
\subfigure[黒川能キャプチャの様子]{
\includegraphics[bb=0 0 800 600,clip,width=0.4\columnwidth]{kurokawaMC.jpg}
\label{mocap}
}
\textcolor[named]{Black}{\subfigure[深度分布測定]{
\includegraphics[bb=19 561 485 814,clip,width=0.47\columnwidth]{depthcam.pdf}
\label{depthcam}
}}
\caption{アーカイブ化の取り組み}
\end{figure}
本学玉本は,自身の民俗芸能伝承のためのコンテンツ制作技術
\cite{kurokawa}を発展させ,西暦800年代,あるいは1500年代が起源と
される山形県鶴岡市黒川に代々伝わる奉納神事である黒川能の舞を曲ご
とにデジタル記録する試みを進めている(\figref{mocap}).
また,本学三浦は文化財をはじめとする建造物の内部を,深度カメラで
撮影するだけで簡易的な三次元空間データとしてデジタル記録を可能と
するシステムの開発を進めている(\figref{depthcam}).
\subsection{地域資源の伝承環境の提案}
\begin{figure}[btp]
\centering
\includegraphics[bb=0 0 1065 799,clip,width=0.4\columnwidth]{vr-sakuranbo.jpg}
\caption{VRさくらんぼ狩り}
\label{vr-sakura}
%\caption{伝承環境構築の取り組み}
\end{figure}
先述した舞のキャプチャにより得られたモーションデータはインターネッ
ト経由での公開のための機構も設計を進めている.また本学,唐により
地域固有の農産業に根ざした訪問体験をVR機構で実現する試みもなされ
ている(\figref{vr-sakura}).また筆者らは,日本遺産松ヶ岡開墾場
の建造物や文化的ストーリーを公開するためのリポジトリを,地域住民
がその流れに参加できるような形の「ストーリーマップ」として実現す
る試みを進めている.
\section{伝承環境としてのストーリーマップ}
筆者らは2015年度から,山形県酒田市からの委託研究事業により地域に
点在する名勝や危険箇所など生活に密着する地点情報を取材収集し,市
の運営するWebGISシステムに掲載する活動を通じ,多数の地点情報を効
率的にWebGISコンテンツ化するシステムを開発してきた.これを応用し,
2018年度にはWebGISの電子地図を見た閲覧者の居場所,その時点の前提
知識などに応じて提供する情報を動的に変えるリポジトリデータベース
を構築し\cite{dynmap},そこに情報発信者のストーリーを持たせて提
供するしくみ\cite{oraho}を開発した.これらの技術を発展させ,2019
年度より,日本遺産松ヶ岡開墾場の建造物,展示物,想いを込めた歴史
的ストーリーを閲覧者に合わせて提供するデジタルストーリーマップを
設計・構築する試みを進めている.
文化的価値を持つもののデジタルアーカイブ化は各所で行なわれ,様々
な手法が提案されている.そうした中,デジタルアーカイブ化そのもの
の意義を考慮すると,そこに住む住民を始めとする提供者側が伝えたい
想いが重要であるとの指摘がされている\cite{story}.本研究では,本
学のブランディング事業において蓄積して来た様々な形のデジタルアー
カイブを,そこに宿る想いをストーリーの形で表現できる格納形式を設
計するとともに一つのマップ上で展開することをめざす
(\figref{storymap}).
\begin{figure}[tb]
\centering
\includegraphics[bb=34 416 556 828,clip,width=0.7\columnwidth]{idea.pdf}
\caption{デジタルストーリーマップリポジトリ}
\label{storymap}
% \ecaption{Repository of Degital Story Map}
\end{figure}
\section{今後の展望}
地域に根付く伝統文化のデジタルアーカイブ作業はその技法の精練の繰
り返しとともに順次進めている段階である.これらを融合して地域住民
の想いを閲覧者にどのような形で伝えるか,それをリポジトリに格納す
る際の表現形式に対する設計と検証を繰り返す段階を迎えている.その
ための「地域住民の想い」のヒアリングを進め,より多くのストーリー
をアーカイブしていく.
%1段の幅におさまる図は,
%\figref{fig:single} の形式で指定する.
%位置の指定に \|h| は使わない.
%また,図の下に和文と英文の双方の見出しを,
%\|\caption| と \|\ecaption| で指定する.
%文字数が多い見出しはは自動的に改行して最大幅の行を基準にセンタリングするが,
%見出しが2行になる場合には適宜 \|\\| を挿入して改行したほうが良い結果となることがしばしばある
%(\figref{fig:single} の英文見出しを参照).
%図の参照は \|\figref{<|ラベル\|>}| を用いて行なう.
%
\begin{acknowledgment}
本研究のこれまでおよびこれからの成果は,平成29年度私立大学研究ブランディング事業タイプA「日本遺産を誇る
山形県庄内地方を基盤とした地域文化とIT技術の融合による伝承環境研究の展開」
の助成を受けてのものである.
\end{acknowledgment}
\begin{thebibliography}{10}
\bibitem{mocap1}
玉本, 湯川, 海賀, 水戸部, 三浦, 吉村.
``産学連携による民俗芸能伝承のためのディジタルコンテ
ンツ制作技術の開発''.
電子情報通信学会誌, Vol.91, No.4, pp.303-308, 2008-04.
\bibitem{kurokawa}
玉本英夫. ``民俗芸能・伝統芸能をモーションキャプチャで記録する''.
文部科学省私立大学研究ブランディング事業日本遺産を誇る
山形県庄内地方を基盤とした地域文化とIT
技術の融合による伝承環境研究の展開(平成29年度〜平成31年度),
pp. 23-29, 2019-03.
\bibitem{dynmap}
本間可楠, 大谷宏行, 佐藤直人, 広瀬雄二.
``情報提供マップの作成者の意図に応じた動的レイヤ
生成システムの構築''.
情報処理学会研究報告 情報システムと社会環境(IS),
2018-IS-146(6), 1-5 (2018-12-01).
\bibitem{oraho}
佐藤直人, 本間可楠, 大谷宏行, 広瀬雄二.
``地域住民の思いを残す「おらほの町の『思い』伝承マップ」の提案''.
情報処理学会研究報告 情報システムと社会環境(IS),
2018-IS-146(6), 1-5(2018-12-01).
\bibitem{story}
皆川雅章. ``[b31]北海道における地域の歴史公開サイトの現状と課題:
デジタルアーカイブの視点からの一考察''.
デジタルアーカイブ学会誌, Vol. 3, No. 2, pp. 195 198, 2019.
\end{thebibliography}
\end{document}