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\renewcommand{\bibname}{参考文献}
\pagestyle{headings}
%% タイトル %%
\title{Webページを使用したリアルタイム災害対策マップの構築}
%% 著者 %%
\author{広瀬研究室4年\\C1221750 中川和磨}
\date{2026年1月9日}
\begin{document}
\maketitle
% \renewcommand{\abstractname}{概要}
\begin{center}
{\bfseries 概要}
\end{center}
本研究では,沿岸海域土地条件図を基盤としたハザードマップを用い,災害時における情報の即時性と信頼性を向上させること
を目的とした災害情報共有システムを構築する。既存のハザードマップでは,公式データの更新に遅延が生じた場合,
利用者が適切な避難判断を行えない可能性がある。また,利用者同士が現場の状況を共有する機能が十分に整備されていない点も課題となっている。
本研究ではこれらの問題を解決するため,利用者がその場で取得した情報をリアルタイムで投稿し,地図上に反映できる機能を実装した。
また,負傷者の位置情報を可視化することで,救助判断の補助を行えるようにした。さらに,災害の種類に応じて最適な避難所を提示する機能を備えることで,
迅速かつ安全な避難行動を支援する。
提案システムにより,公式データだけでは得られない現場情報を補完し,
利用者間での即時性の高い共有を可能にすることで,災害発生時の意思決定の精度向上に寄与することが期待される。(459文字)
% 目次
\tableofcontents
\clearpage
% ------------------------一章------------------------ %
\chapter{はじめに}\label{sec:first_chapter}
本章では研究の背景と目的について説明する。
\section{背景}
日本全国で発生している5つの災害として,地震災害,火山災害,風水害,斜面災害, 雪氷災害
がある。特に,四季の様々な気象現象として現れる台風,大雨,大雪などは,甚大な被害をもたらす。
二酸化炭素などの温室効果ガスの増加に伴う地球温暖化で1980年代後半から上昇速度が
加速している(図\ref{fig:kion}) \cite{1}。また,温室効果ガスにより年間平均気温が年々上昇し,日本近海の平均気温も
日本の平均値の上昇幅と同程度となっている。海面水温上昇は,台風の勢力拡大や,短時間強雨の被害拡大
にもつながっている。
また,地球温暖化現象により,気温上昇の他に豪雨\footnote{本研究において「豪雨」とは,浸水家屋が1万棟以上に達する規模の降雨事例を指す。}災害が問題視されている。
以下のグラフによると,「短時間強雨\footnote{気象庁の予報用語では1時間降雨量(mm)について,5段階に分けて雨の強さを表している。
80mm以上は,「猛烈な雨」,50~80mmは「非常に激しい雨」,30~50mmは「激しい雨」,20~30mmは「強い雨」,10~20mmは「やや強い雨」となっており,
「非常に激しい雨」では,「滝のようにゴーゴー降り続く」,「傘が全く役に立たない」「水しぶきで一面が白っぽくなり,視界が悪くなる」,
「車の運転は危険」としている。}について,年間の回数を「1976年から1985年,2010年から2019年」で比較すると,直近の10年間は
約1.4倍の発生となっている(図\ref{fig:rain})」\cite{2}。それにより,土砂災害・増水による川の氾濫が
頻繁に発生している。
ハザードマップは,そういった災害が発生した場合でも,避難できる経路や安全な避難場所を事前に把握し,
迅速かつ的確に行動するための重要な情報を提供する。これにより,地域住民が災害発生時のリスクを最小限に抑え,
生命や財産を守ることが可能となる。特に,ハザードマップは自然災害の種類や規模に応じた情報を可視化することで,
住民の防災意識を高める役割も果たしている。さらに,自治体や関係機関との連携を強化し,
避難訓練や地域防災計画の策定においても活用されるため,その整備と普及は防災対策において極めて重要であるといえる。
しかし,現状のハザードマップは,住民が必要とする避難経路や避難場所の情報,負傷者の状態や位置などを迅速に把握するには不十分な場合がある。
特に,地図上の危険箇所や避難ルートが直感的に理解しづらく,災害時の意思決定に必ずしも結びついていない。
そこで本研究では,住民が災害時に必要な情報へ容易にアクセスできるWebページの構築を目的とする。
\section{研究目的}
本研究ではクリックまたはタップ操作のみで避難場所の情報を確認できるシステムを作成する。
このシステムを利用することで,避難場所までの経路,地区,現在地を取得する等の
災害から命を守るための行動場所として,実際に想定し実用性・保守性を考慮しながら
提案する。
\begin{figure}[tbp]
\centering
\includegraphics[width=15cm]{img/kion.png}
\caption{日本の年平均気温の経年変化(1898~2024年)と順位表(上位6年):国土交通省 気象庁}
\label{fig:kion}
\end{figure}
\begin{figure}[tbp]
\centering
\includegraphics[width=13cm]{img/3.png}
\caption{日降水量200mm以上の年間日数及び1時間降水量50mm以上の年間発生回数の推移}
\label{fig:rain}
\end{figure}
\section{ハザードマップの種類}
ハザードマップは,対象となる自然災害ごとに作成されているため,様々な種類がある。
\begin{itemize}
\item 洪水ハザードマップ
水防法に基づき,国土交通省および都道府県知事が指定する洪水予報河川及び水位周知河川に対して作成される。
現在,洪水ハザードマップはこの想定最大規模降雨に基づく洪水浸水想定区域の見直しを済ませたものと未対応のものが混在している状態にある。
\item 内水ハザードマップ
下水道の雨水排水能力を超える降雨によって,雨を河川に放流できない場合に発生する浸水のことを指す。2015年の水防法改正により,
都道府県知事および市町村長が雨水出水浸水想定区域を指定した場合に,内水ハザードマップが作成されることになった。
\item 高潮ハザードマップ
台風や発達した低気圧が海岸部を通過することによって生じる海水面の上昇のことを指す。2015年の水防法改正により,
都道府県知事は高潮により相当な損害を生ずるおそれがある海岸(水位周知海岸)と高潮浸水想定区域を指定し,
市町村長がこれに基づきハザードマップを作成することとなった。
\item 火山ハザードマップ
活動火山対策特別措置法(活火山法)に基づき,内閣総理大臣が指定する「火山災害警戒地域」を含む自治体(活火山が存在する都道府県)において,
「火山防災協議会」が設置される。この協議会が防災活動の一環として作成する「火山災害予想区域図」のことを,
一般的に「火山ハザードマップ」と呼ぶ。また,この火山ハザードマップに,防災上必要な情報を付加した地図を「火山防災マップ」と呼ぶ 。
\item 津波ハザードマップ
甚大な津波被害が発生した2011年3月の東日本大震災をうけて制定された「津波防災地域づくりに関する法律」(2011年12月施行)に基づき,
都道府県知事が定める津波災害警戒区域を含む市町村で作成されている。
\item 土砂災害ハザードマップ
1999年の広島豪雨を契機として制定され,2001年に施行された「土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(土砂災害防止法)」に基づき,
都道府県知事が指定した「土砂災害警戒区域」を含む市町村では,「土砂災害ハザードマップ」が作成される。
\item 溜池ハザードマップ
2018年7月の豪雨災害(平成30年西日本豪雨)をうけ,2019年に施行された「農業用溜池の管理及び保全に関する法律(溜池管理保全法)」に基づき,
都道府県知事が指定する「特定農業用溜池」(決壊した場合に周辺住民に被害を及ぼす恐れのある農業用溜池)を対象として,市町村で作成されるもの。
\item 震度被害(揺れやすさ)マップ
阪神・淡路大震災をうけて制定された地震防災対策特別措置法に基づき,都道府県および市町村が作成する「震度被害(揺れやすさ)マップ」およびそれに付随する地盤被害(液状化)マップ,
地域危険度マップなどを総合して「地震ハザードマップ」と呼ぶ。
\end{itemize}
% ------------------------二章------------------------ %
\chapter{先行研究と類似サービス}\label{sec:second_chapter}
災害時には,災害対応やリアルタイムな情報提供をいかに迅速に行えるかが,人命に直結する重要な要素となる。
\section{関連研究} \label{sec:connection}
2021年,甲南大学大学院の住友らが発表した論文によると「常に最新かつ正確な情報提供を可能にするための,観光現地における信憑性及び需要度
の高い多様な情報をリアルタイムに自動抽出及び発信を行う手法を提案」を行う。その中では,「移動中の需要度の高い現在位置周辺の
災害情報や交通情報等の情報を即時に抽出し,多言語による利用者への提供機能を実現する。さらに,地方自治
体ごとに公開されている避難所データを本システムのデータベースに登録する。それらの情報を用いて,旅行等の
移動時の災害発生時に,利用者の現在位置周辺にある,発生災害に応じた避難所情報を提示する。次に,利用者
が選択した最寄りの避難所への最適な誘導経路を提示する機能を実現する。また,人の集中,瓦礫,川の氾濫な
どにより道がふさがった場合への対処も可能にする。」と記されている\cite{3}。しかし、住友らのシステムでは,
これら“利用者同士が互いに補完し合う情報共有”が実現されていないため,公式データの更新が遅れた場合には避難判断に遅延が生じる可能性がある。
そこで本研究では,この既存研究の課題を補うために,利用者同士がリアルタイムで災害情報を共有できる機能を追加。また負傷した人の位置がわかる
マップを開発することで,公式データだけでは補えない現場情報を取り込む仕組みを提案する。
これにより,災害発生時の情報の即時性・信頼性を向上させ,より迅速で安全な避難行動の支援を実現する。
\subsection{研究の目的}
災害発生時には,避難場所への誘導や災害状況・交通状況など,時間とともに変動する情報を迅速に把握することが重要である。
しかし,既存システムでは公式データの更新が遅れた場合,適切な避難判断が行えない可能性がある。
本研究では,利用者同士がリアルタイムで情報を共有できる仕組みを導入し,現場の状況を即時に反映できる災害情報システムの構築を目的とする。
また,負傷者の位置情報を可視化し,避難や救助の判断を支援することを目指す。
\subsection{研究の成果・特徴}
特徴として,避難場所からの最短距離を通行負荷となっている場所を迂回し,新たなルートを表示されている。
また,災害の種類に応じて避難場所の切り替えにより,発生災害に応じた避難所の図
位置情報が地図画面上にアイコンとして表示される仕組とされている。
\subsection{課題}\label{sec:rally_page}
課題として,「利用者が自由に書き込める口コミ機能の実装や,システムの利用者同士の共有をリアルタイムで行える
機能の実現を目指す。」とされている。このことから本研究では,システムの利用者同士の共有をリアルタイムで行える
機能を追加した。
\section{関連サービス}\label{sec:similar}
本研究に関連する既存のサービスとして,「さかたまっぷ」や「Web版災害ハザードマップ」などが挙げられる。
\subsection{さかたまっぷ}
このサイトでは,「施設情報」「防災情報」「健康・福祉情報」「道路情報」などが大分類として挙げられ,
利用者はそれらの中から知りたい情報を選択することで目的の情報にアクセスできる。
施設情報として「施設名」「住所」「電話番号」「リンク」などが掲載されており,
比較的詳細な情報を閲覧することが可能である\cite{4}。
\subsection{Web版災害ハザードマップ}
このサイトでは,「情報の切替」「避難場所・避難場所一覧」「浸水シミュレーション」「現在地点移動」「凡例」「防災情報」
「印刷」「使い方」など多様な機能が提供されている。
「さかたまっぷ(津波ハザードマップ)」と比較して情報の選択肢が多く,
より詳細な防災関連情報を取得できる点が特徴である。
また,操作に不慣れな利用者のために「使い方」ページが用意されており,
クリックすると別サイトで操作方法を確認できる\cite{5}。
\subsection{課題}
以上の関連サービスから,地域防災情報の提供においては,多様な情報や操作支援が充実していることが分かる。
一方で,利用者の現在位置や移動状況に基づくリアルタイムな情報提供機能は十分とはいえない。
さらに,「システム利用者同士による情報共有」や「現在地点から最寄りの避難場所を提示する機能」についても,
各サービスでの実装は限定的である。そこで本研究では,これらの課題を踏まえ,
リアルタイム性と一元的な情報提供を両立する防災情報システムの構築を目的とする。
% ------------------------三章------------------------ %
\chapter{提案}\label{sec:three_chapters}
本章では,\ref{sec:first_chapter}章,\ref{sec:second_chapter}章で挙げた背景・目的・
課題点を踏まえたシステムの提案を行う。
\ref{sec:similar}節で挙げた既存研究や類似サービスの問題点を考慮し,本研究では,
利用者同士がリアルタイムに災害情報を共有できる機能を中核とした新たな災害支援システムを設計する。
さらに,負傷者の位置情報を地図上に可視化し,即時性と信頼性の高い情報提供を実現するためのインターフェース
および処理手法について述べる。
\section{課題に対する改善案}\label{sec:service}
\ref{sec:similar}節で述べた類似サービスの課題点を元に本サービスで必要となる改善案を以下のように定めた。
%-------------------------------
%具体的に数字など 特徴じゃなく機能など書く
\begin{itemize}
\item 現在位置から最寄りの避難場所までの経路を自動で算出・表示する機能
\item 利用者同士が災害情報や現地の状況をリアルタイムで共有できる機能
\item 各自治体が提供する避難所情報や災害情報を一元的に管理・表示する機能
\item スマートフォンなどのモバイル端末でも操作しやすいインタフェース設計
\end{itemize}
\section{システムの提案}
本システムでは,地図上に避難所を視覚的に表示し,経路検索機能によって徒歩による最適経路を提示することで,
災害時における迅速かつ安全な避難行動を支援する。加えて,利用者間で災害状況を即時に共有できるチャット機能を実装し,
公式データでは補いきれない現場のリアルタイム情報を取得可能とした。また,負傷者の位置や症状を地図上に可視化する機能を設けることで,
救助判断の迅速化や優先順位付けを支援する。
\section{構成の概要}
本システムは,フロントエンドとして地図描写ライブラリ Leaflet を用いて避難場所の情報を可視化している。
構成の概要を以下に示す。
\subsection{システムの構成}
\begin{itemize}
\item Web上で動作し,Leafletを用いて地図を表示する。
\item 避難場所の位置をマーカーとして地図上に描写する。
\item 現在地を波紋型にすることで,現在どこにいるか可視化しやすくしている。
\item 利用者が目的地のマーカーにある「ここまで行く」ボタンを押すことで,歩行ルートを表示する。
\end{itemize}
\subsection{機能一覧}
\begin{itemize}
\item 地図表示機能
Leafletを用いて地図を表示し,クライアントが直感的に利用できるようにする。
\item 避難場所の表示
避難場所をマーカーとして地図上に表示し,避難場所の名前,地域をポップアップウィンドウで表示。
\item 現在地の取得機能
ブラウザの位置情報サービスを用いてユーザの現在地を取得。
\item 避難経路表示
ポップアップウィンドウ内の「ここまで行く」ボタンを押すことで,現在地からボタンを押した場所までの経路を表示させる。
\item チャット機能
メッセージ欄に文字を入力し,「送信」ボタンをクリックすることで,入力した内容がチャット欄に表示される。
\item HELPマーカー
負傷者の状態や位置をマーカーに登録することで,その内容がマップ上に反映される。
\end{itemize}
\subsection{利用者のイメージ}
本システムでは,利用者が現在地点から目的とする施設までの最短経路を地図上に表示できる。
これにより,災害発生時でも利用者は迅速かつ安全に目的地まで移動することが可能となる。また,別ページに設けたチャット欄を用いることで,
他の利用者や管理者とリアルタイムに情報を共有できる(図\ref{fig:chat})。
この機能により,現場の状況や危険箇所,道路の通行状況などの情報を即時に把握でき,利用者間で相互に支援し合うことができる。
さらに,負傷者の「位置や状態」を共有することで,周囲の利用者や救助者は現場の状況を瞬時に把握できる。
これにより,救助の優先度を判断したり,危険箇所を避けながら安全に行動したりすることが可能となる。
また,本システムは,災害種別や負傷者の状態に応じて,避難行動や支援の意思決定を支援する情報を適切に提供する仕組みを備えている。
このように,利用者は単に避難経路を確認するだけでなく,現場のリアルタイム情報を活用して,自身や周囲の安全確保に役立てることができる。
\begin{figure}[tbp]
\centering
\includegraphics[width=13cm]{img/4.png}
\caption{チャット機能}
\label{fig:chat}
\end{figure}
\chapter{システム設計} \label{sec:sekkei}
\section{本システムの全体構成}
本研究の開発は Linux Mint 上で行い,エディタとしてオープンソースソフトウェアである Visual Studio Code(VSCode)を使用した。
フロントエンドの実装には HTML,CSS,および JavaScript を用い,地図描画には軽量な JavaScript ライブラリである Leaflet を採用した。
バックエンドには Node.js および npm を使用し,非同期処理によってリアルタイム性を確保している。
\section{開発環境}
本システムの開発に使用した環境および技術要素を以下に示す。
\begin{itemize}
\item OS:Linux Mint 21.1
\item フロントエンド:HTML,CSS,JavaScript
\begin{itemize}
\item JavaScriptライブラリ:Leaflet
\end{itemize}
\item バックエンド:Node.js(v12.22.9)
\item パッケージ管理:npm(v10.9.3)
\end{itemize}
\section{システムの概要}
以上の環境を基に,本システムはフロントエンドとバックエンドの2層構造で構成されている。
フロントエンドでは,利用者の現在地情報や地図表示を担当し,
バックエンドでは,リアルタイム通信やデータの送受信処理を行うことで,
利用者同士の情報共有を可能にしている。また,負傷者の情報を共有できるよう,
サーバを通しリアルタイムでマップ上に表示できるプログラムを開発した。
\section{システム}
以下のコードは,本システムで重要かつ基盤となる処理を担っている。
具体的には,Leaflet を用いた地図描画処理および避難所データの読込・表示を行う部分であり
,ユーザが避難所情報を視覚的に把握する上で不可欠な役割を果たしている。
\begin{itembox}[l]{地域の座標の読み取り}
\begin{verbatim}
fetch(csvFilePath)
.then(response => {
if (!response.ok) {
throw new Error('ネットワークエラーが発生しました。');
}
return response.text();
})
.then(data => {
const rows = data.split('\n').map(row => row.trim())
.filter(row => row.length > 0);
const regionRanges = {
'0': [1, 96],
'1': [1, 5],
'2': [5, 8],
'3': [8, 13],
'4': [13, 15],
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
'33': [88, 89],
'34': [89, 95],
'35': [95, 96],
};
if (!regionRanges[selectedValue]) {
alert("選択された地域は未対応です。");
return;
}
\end{verbatim}
\end{itembox}
以上のコードでは,CSVファイル内に記載された避難所の座標情報を行ごとに読み取り,
その緯度・経度を基に Leaflet 上にマーカーを配置している。また,CSV の各列からは「避難所名」「緯度」「経度」
を取得し,その内容をポップアップウィンドウとして表示する仕組みとなっている。さらに,HTML 側で指定された要素
( input の value 属性に設定された数値)
を読み取ることで,ユーザがクリックした座標や避難所名を参照できるようにしている。
\begin{itembox}[l]{ポップアップウィンドウでの道案内}
\begin{verbatim}
const [startRow, endRow] = regionRanges[selectedValue];
for (let i = startRow; i < endRow; i++) {
const cells = rows[i].split(',');
const name = cells[0]?.toUpperCase();
const longitude = parseFloat(cells[1]);
const latitude = parseFloat(cells[2]);
if (!name || isNaN(longitude) || isNaN(latitude)) continue;
const marker = L.marker([latitude, longitude]).addTo(map);
marker.bindPopup(`
<h3>${name}</h3>
<button class="routeBtn">ここまで行く</button>
<button class="resetBtn">リセット</button>
`);
\end{verbatim}
\end{itembox}
以上のコードでは,「地域の座標の読み取り」によって取得した CSV データを基に,
各地点の情報をポップアップウィンドウとして地図上に表示している。
また,「ここまで行く」ボタンをクリックすることで,
現在地から選択した地点までの経路を表示することができる。
\begin{itembox}[l]{マップの共有}
\begin{verbatim}
async function onMapClick(e) {
if (locationLocked) return;
if (marker) map.removeLayer(marker);
marker = L.marker(e.latlng).addTo(map);
var lat = e.latlng.lat;
var lng = e.latlng.lng;
const popupHtml = `
<p>被害情報
<select name="00" id="00">
<option value="0-1">埋れている(建物、倒壊物等,,)</option>
<option value="0-2">流されている</option>
<option value="0-3">その他</option>
</select></p>
<p>症状 1 :
<select name="01" id="01">
<option value="1-1">1.意識が朦朧</option>
<option value="1-2">2.右腕が自分の意志で動かせない</option>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<option value="1-16">17.意識不明</option>
<option value="1-17">18.当てはまらない</option>
</select></p>
marker.bindPopup(popupHtml).openPopup();
}
window.showMsg = function(lat, lng) {
const info0 = document.getElementById("00").selectedOptions[0].text;
const info1 = document.getElementById("01").selectedOptions[0].text;
const info2 = document.getElementById("02").selectedOptions[0].text;
const info3 = document.getElementById("03").selectedOptions[0].text;
if(!confirm(`位置: ${lat}, ${lng}\n被害: ${info0}\n症状1:
${info1}\n症状2: ${info2}\n症状3: ${info3}\n送信しますか?`)) return;
const data = { lat, lng, text0: info0, text1: info1, text2:
info2, text3: info3 };
fetch("http://localhost:3000/markers", {
method: "POST",
headers: {"Content-Type": "application/json"},
body: JSON.stringify(data)
}).then(() => {
const m = L.marker([lat, lng]).addTo(map);
m.bindPopup(`【送信済み】<br>被害情報: ${info0}<br>症状1: ${info1}
<br>症状2: ${info2}<br>症状3: ${info3}`);
});
};
\end{verbatim}
\end{itembox}
以上のコードでは,負傷者が「どこで,どういう状況」なのかをポップアップウィンドウ内に選択することで,
その内容がポップアップウィンドウで表示され,その人がどういった状況なのかを把握できる。また,
現在地が不明であっても現在地取得でどこにいるのかも可能である。
\chapter{実験}
本章では,開発したハザードマップに実装したHELPページを対象として,利用者の投稿がどの程度の速度でマップ上に反映されるかを検証する。
\section{評価方法}
\subsection{}
\chapter{結論}
本研究では,災害避難マップの開発において,主にリアルタイムでの情報共有(チャット機能の追加)および現在地点から避難場所までの経路提示を実現した。
しかし,チャット機能においては,アップロードされたメッセージが保存されるものの,緊急時に「助けが必要な状況」のメッセージが通常の文字に埋もれてしまうという課題がある。
そのため,本研究では,緊急メッセージを色分けして表示することで,利用者が危機的な状況を即座に識別できるよう改良することを目指す。
また,通信環境が利用できない場合には,チャット機能やリアルタイム情報共有は使用できないが,端末上に事前にダウンロードされた避難所データや災害マップを利用することで,
最低限の避難行動支援は可能である。さらに,00000JAPAN\footnote{電気通信事業者等が有料で提供している公衆無線LANサービスを,災害時に無料開放する民間の取組として,「00000JAPAN(ファイブゼロ・ジャパン)」という取組がある。
災害時において事業者等が,災害用統一SSIDとして「00000JAPAN」を用い,公衆無線LANサービス(Wi-Fi)を無料で使用可能とするものである。}などの行政提供情報を参照することで,通信環境が制限される状況でも公式の災害情報を取得し,避難判断に役立てることができる\cite{6}。
このように,本システムはリアルタイム性の向上と,通信制約下での代替手段の提供を両立させ,災害発生時における情報提供の即時性と安全性の向上に貢献することが期待される。
\begin{thebibliography}{99}
\bibitem{1}国土交通省気象庁.“気候変動監視レポート 2024,”\url{https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/monitor/},(参照 2025-12-05).
\bibitem{2}国土交通省.“国土交通白書 2020”,\url{https://www.mlit.go.jp/statistics/file000004.html},(参照 2024-11-21).
\bibitem{3}住友千将,宮地歩,岳五一.「リアルタイムなWeb 情報発信機能と避難所経路案内を備えた知的観光サポートシステムの構築と実証実験」『J-STAGE』2021,15巻,1号,p.54-63 .
\bibitem{4}酒田市.“さかたまっぷ”,\url{https://sakata.geogeo.jp/maps?mode=theme&lid=1&mid=4},(参照 2024-11-17).
\bibitem{5}庄内町ホームページ.“Web版災害ハザードマップ”,\url{https://shonai-hm.jp/},(参照 2024-11-17).
\bibitem{6}総務省.“電気通信事業者等による公衆無線LANの無料開放(災害用統一SSID「00000JAPAN(ファイブゼロ・ジャパン)」”,\url{https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/public_wi-fi/freewifi_00000japan.html},(参照 2025-12-05).
\bibitem{7}国土交通省国土地理院.“ハザードマップ”,\url{https://www.gsi.go.jp/hokkaido/bousai-hazard-hazard.htm}, (参照 2024-10-30).
\bibitem{8}J-STAGE.“J-STAGE トップ”,\url{https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja},(参照 2025-09-30).
\end{thebibliography}
\end{document}