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2023-Hideto / paper / putiron.tex
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\renewcommand{\bibname}{参考文献}

\title{動画教材による学習ができるeラーニングサイトの提案}
\author{広瀬研究室3年 \\C1210226 伊藤秀人}
\date {令和5年度}

\begin{document}
\maketitle
\begin{center}
 {\bfseries 概要}
\end{center}
COVID-19 の影響によりオンラインでの活動が普及すると同時に動画主体の教材の需要が高まっている。また,年代問わず学校教育において動画を活用した教育方法が注目を浴びている。しかし, 動画編集の技術がないと動画の作成ができない。本研究では, 動画編集技術の習得を目的とした, 動画教材メインの eラーニングWebサイトの提案を行う。(175文字)
\tableofcontents
\chapter{はじめに}
\section{背景}
COVID-19が世界的に流行し,感染リスクが高いことから,対面授業が減り,インターネットを用いたオンライン上での学習が推奨されるようになった。これによってICT(情報通信技術)を用いた教育方法に対する関心が高まった。同時に動画コンテンツ市場のeラーニングも注目を浴び,COVID-19流行を皮切りに需要が増加した\cite{iti}。eラーニングとは,コンピュータ,スマートフォンやタブレットなどのモバイル機器での情報技術を利用して行う学習方法の総称であり,インターネット経由での学習方法のことを総称する場合もある。eラーニングの効果の高さは認められつつあるが,その教材を作成するにあたって動画編集技術が必要になる。事前準備としてOSに合った動画編集ソフトの選定,eラーニング教材作成に必要な動画編集技術の習得,習得するために必要な技術の教材準備が挙げられる。自前ですべて考え準備することは,教材作成者への負担となる。本研究では,動画編集技術の習得を目標としたeラーニングWebサイトを開発する。前述した負担を解決する手段があることで,オンライン上での学習の質向上につながるのではないかと考えた。

\section{目的}
動画形態を使用することで,学習始めるハードルを軽減する。
本研究では,動画編集ソフトOliveの動画教材を構築し,動画編集技術の習得に向けた教材として利用してもらうことを目的としている。

\chapter{関連研究}
本章では,動画教材の有用性,利用することによる学習結果を検証しているものを先行研究として取り上げ,動画教材によるeラーニングを行っているものを類似サービスとして挙げる。また,先行事例の課題点について取り上げる。
\section{先行研究}
動画教材を使用したeラーニングの学習結果,それから見えた課題を研究していたものを書く。
\subsection{動画教材を用いていかに学習意欲を高めるか}
大井は動画教材を使用することによる学習意欲の高まりを研究していた\cite{ni}。動画教材はARCSモデル(Attention/注意,Relevance/関連性,Confidence/自信,Satisfaction/満足感,の4つの観点から整理したもの)の「A」に基づき作成した動画教材を使用していた。条件は事前学習に使用,動画の視聴は任意であることであった。結果として『動画教材を使用することで通常の学習と比較して気軽に学習できる,授業のイメージがより鮮明になる,授業の要点が簡潔になっていることで見直すことができることでより効率的に学習できる』という声が挙げられていた。試験実施後平均点をt検定で分析したところデータサイエンス基礎においては(${\it t}=2.07,{\it p}<.05$),情報科学においては(${\it t}=4.02,{\it p}<.01$)といずれにおいても動画視聴との点数の差に有意差が見られた。以上のことからARCSモデルの「A」の観点から,動画教材が学習意欲を高めるためのツールとして有効性を確認した。
\subsection{eラーニングに関する実践的研究の進展と課題}
冨永と向後はeラーニングと従来の学習形態を比較し,そこからメリットデメリットを見つけてeラーニング学習に生かす方法について提案した\cite{san}。具体的には,eラーニングと紙媒体による従来学習,eラーニングと集合型講義,eラーニングを使用した結果から見えた学習効果を高める要因や受講した学習者の主観的評価から見たeラーニングの短所を比較していた。即時フィードバック,反復学習の最適化,強調学習への支援の効果的な支援などeラーニングの効果的な面をメリットとする一方,授業開始1ヶ月後のドロップアウト率,動画コンテンツの単調化,適切なメンタリングによる学習支援が必要等がデメリットであるとした。
\section{類似サービス}
動画教材を使用したeラーニングを提供しているサービスを紹介する。
\subsection{Udemy ユーデミー}
UdemyはアメリカのUdemy,Incが運営しているオンライン学習のプラットフォームである\cite{yon}。動画で受講する形式で,各自が学びたいコースを選択し,買い切りの動画を購入して独学に近い形で学習する。すべてが有料動画ではなく,全体の2割程度無料の動画も存在する。今回使用するOliveの動画は無料では存在しない。
\subsection{STUDIO US}
株式会社AHGSが運営している,クリエイターから受講する形で学習を進めるオンライン動画編集スクールである\cite{go}。クリエイターから受講する形でで有りながら,動画教材で学習を進めることも可能である。基本的にAdobe製品を使用した学習である。
\section{先行研究での課題点}
eラーニングは紙の媒体と比べて説明文やテロップなどの文字情報以外にも,静止画や動画などの画像情報,ナレーションなどの音声情報があり,複数の情報が学習者の理解を促進する効果もあれば,逆効果になる恐れが指摘され課題となっている。他に,音声速度が課題点として挙げられた。第3.1.1項の研究では学習者の3割が「もう少し速い方が良い」と答えており,基本的な音声速度をどの程度にするかも動画教材を作る上で無視できない課題だと挙げられていた。
関連研究で共通して挙げられていた課題は動画コンテンツの単調化であり、動画教材に興味をもたせ惹きつけることができるかであった。また,動画教材が単調であるとドロップアウトは愚か閲覧すらしてもらえない恐れがある。能動的に視聴してもらう必要があるため,中身の質だけではなく,サムネイルやテロップ,講師の映像の有無等の些細な箇所のデザインが重要であることが挙げられた。

\chapter{システム提案}
前章から見つかった改善点をもとに,動画編集を学ぶeラーニングサイト作成のためのシステム概要について提案する。
\section{関連研究を踏まえた改善点}
先行研究によると動画教材を能動的に閲覧してもらい,単調的なコンテンツにならないことが重要である。このことを踏まえて,本研究では以下の2点を重点に置き,先行研究の課題解決を目指す。
\begin{itemize}
\item モバイル端末で学習可能なWebサイト
\item 見るだけではなく行動に移せる動画
\end{itemize}

\section{Webサイト内容}
前述した通りモバイル端末で学習可能なWebサイトにするため,モバイルファーストで作成する。モバイルファーストは,図1(後ほど追加)のようなモバイル端末向けデザインをコンピュータ向けより先に開発し,モバイル端末の使いやすさを優先することである。また,コンピュータ向けのサイズにした際,使用感を損じないようなデザイン設計を行う。

\section{システムの開発技術}
HTML(Hyper Text Markup Language)\\
ハイパーテキストを記述するためのマークアップ言語の一つである。主にWorldWideWebにおいて,Webページを表現するために用いられる。

CSS(Cascading Style Sheets)\\
Webページの要素や配置や見栄えなどを記述するための言語である。HTML文書に書き見た目を追加できる。

JavaScript\\
主にWebページに組み込まれたプログラムをWebブラウザ上で実行するために用いられるプログラミング言語の一つである。

\chapter{システム設計}
\section{動画編集ソフト選定}
\begin{table}[htbp]
  \centering
  \caption{動画編集ソフト比較}
  \includegraphics[width=8cm]{hikaku.png}
  \label{site}
\end{table}
表\ref{site}が動画編集ソフトを値段,使用できるOSで比較したものにである。対象者300名のアンケート\cite{roku}(別の論文等を見つける)をもとに,使用OSごとの使用率1位,無料で使用できる編集ソフト1位を対象として比較した。Webサイト利用者の使用OSによってWebサイト利用ができなくなることを排除し,無料で誰もが使用できるソフトで学習を進めることを目的としているため,今回動画編集ソフトはOliveを使用する。



\chapter{結論}
\section{今後の展望}
現段階では類似サービスと比較できる段階まできていないためWebサイト,動画教材ともに進めていく。現状,完成しても第3.2.1項や第3.2.2項で挙げた類似サービスとの差別点がモバイルファーストデザインであることと無料で利用できることだけである。そのため差別化できる機能として1分程度のエンコード機能,実際に学びながら編集ができるように,音源や映像素材をWebサイトに置いておく等の類似サービスにない機能の実装で差別化を図っていきたい。

\begin{thebibliography}{99}
\bibitem{iti}株式会社矢野経済研究所. “eラーニング市場に関する調査を実施(2023年)”. 2023. \url{https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3233}, (参照2023-11-1).
\bibitem{ni}大井良知. 動画教材を用いていかにして学習意欲を高めるか. 日本教育工学会研究報告集. 2021年, 2021巻, 4号, p.259-264.  
\bibitem{san}冨永敦子, 向後千春. eラーニングに関する実践的研究の進展と課題. 教育心理学年報. 2012年, 53巻, p.156-165.
\bibitem{yon}Udemy. “オンラインコース - いろんなことを、あなたのペースで|Udemy”. https://www.udemy.com/, (参照2023-12-05).
\bibitem{go}studio US. “【公式】studio US(スタジオアス)|動画制作オンラインスクール❞. https://studio-us.org/, (参照2023-12-05).
\bibitem{roku}PR TIMES. “動画編集ソフトで一番利用者が多いのは?1位は「Adobe Premiere Pro」でした!”. 2023.\url{https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000096469.html}, (参照2023-11-21).
\end{thebibliography}
\end{document}