\documentclass[a4j]{jarticle} \usepackage[dvipdfmx]{graphicx} \usepackage{float} \usepackage{url} \addtolength{\topmargin}{-2cm} \addtolength{\textheight}{4cm} \addtolength{\textwidth}{2cm} \addtolength{\oddsidemargin}{-1cm} \addtolength{\evensidemargin}{-1cm} \title{待ち人数共有システム} \author{廣瀬研究室4年\\C1160310 大石桃菜} \date{令和元年11月25日} \begin{document} \twocolumn[ \maketitle \begin{center} {\bfseries 概要} \end{center} 混雑により待ち時間が発生する場所で活用可能な待ち人数を把握できるシステムを作成する。混雑の緩和や誰でも情報を共有できることを目指したWebシステムを提案する。 \vspace*{2em} ] \section{背景} 近年、テーマパークでの混雑や街中の様々な店舗において行列に並んでいる風景を目にするようになった\cite{plus}。いつの時代でも律儀に列を守り、行列を作り出してきた日本人だが、最近ではクチコミサイトやSNSの発展から、「インスタ映え\footnote{PC、スマートフォン向け写真共有SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のInstgramに投稿した写真や、その被写体などに対して見映えがする、おしゃれに見える、という意味で用いられる表現。「Instagram」と「写真映え」を合わせた造語。}」を狙った若い世代のスイーツ行列が話題となっている。また、普段の生活においてもスーパーのレジや人気の飲食店などで日常的に待つ機会が多数ある\cite{lan}。 しかし、そのような行列には待ち時間がつきものである。ディズニーランドや富士急ハイランド等の遊園地においてはアトラクションごとに待ち時間を表示するシステムも存在する。しかし、飲食店や屋台などにおいて待ち時間が確かめられるシステムが導入されていることは少ない。その理由としては、コストがかかることや導入してから運用していくことができない現状であること等が考えられる。 この研究では、様々な場面で応用可能な待ち時間共有システムの提案を目指す。 \section{既存の研究} 関係研究には、以下のようなものがある。 七里らの研究では、東京ディズニーランドでの日常的な混雑における各アトラクションでの待ち時間を問題と捉え、スマートフォンを利用した待ち時間を考慮したアトラクションナビゲータを作成した\cite{disney}。アプリの使用のありとなしで比較実験を行い、アプリがありの方がアトラクションを早く回ることができることがわかった。今後は実際に人間が移動することができるルートで算出する必要があることが判明した。 岡村らの研究では、無線 LAN アクセスポイントを用いて周辺のモバイル端末の発するプローブ要求を収集し、データを解析して待ち時間推定を行った。実際の環境における推定は、到着人数推定に関しては何かしらの改良でより現実的な結果を得られそうな結果を得られたが、待ち時間の推定に関しては全くうまくいかなかった\cite{lan}。 \section{システムの提案} 提案するシステムの目的と説明は以下のとおりだ。 \subsection{目的} 本研究では、リアルタイムで待ち人数情報を共有し、表示するシステムを構築する。事前に待ち人数を把握することで、利用者が時間をより有意義に活用できることを目的とする。 \subsection{システムの説明} 今回は、待ち時間の発生する場所から待ち人数共有システムに待ち人数情報を送信し、それらをリアルタイムでWeb上に表示するシステムを作成する。待ち時間ではなく、待ち人数とする理由としては、時間に対する人の感じ方には個人差があるが、待ち人数とすることによって、個人差が生まれにくいからである。 実際に、待ち人数情報を送信する者の属性は、「店の担当者」や「システムの管理者」等に限定せず、情報を持つ人なら誰でも情報を共有できるシステムとする。 以下は、システムの流れのイメージ(図\ref{fig:image})である。 \begin{figure}[H] \centering \includegraphics[width=7cm]{image.png} \caption{システムの流れ} \label{fig:image} \end{figure} 待ち人数登録画面から登録された情報が、データベースに保管され、待ち人数表示ページに反映される仕組みになっている。 \section{待ち人数共有システムの開発} システムの開発については、以下のようになる。 \subsection{開発環境} \begin{itemize} \item Ruby 2.5.3 \item SQLite 3.23.1 \end{itemize} \subsection{システムの作成} システムの構成としては、以下のようになる。 \begin{itemize} \item 待ち人数登録ページ\\ 待ち人数を登録するページである。実際に待っている人が情報を入力するため、簡潔に必要な情報を入力するものとした。入力する情報は、「待っている場所」と「待っている人数」の2点である。この情報はデータベースに登録される。 \begin{figure}[H] \centering \includegraphics[width=7cm]{toroku.png} \caption{待ち人数登録ページ} \label{fig:toroku} \end{figure} \item 待ち人数表示ページ\\ 待ち人数登録ページにて登録された情報をデータベースから表示するページである。同じ場所から入力された場合、自動で「待ち人数」の情報のみが上書き更新するようになっている。 \begin{figure}[H] \centering \includegraphics[width=7cm]{hyoji.png} \caption{待ち人数表示ページ} \label{fig:hyoji} \end{figure} \end{itemize} \section{結論} 待ち人数共有システムが実際に動かせるようになり、待っている場所と待ち人数について表示することができた。 \section{今後の展望} 今後の展望として以下のとおりである。 \begin{itemize} \item 実際にシステムを使用し、システムの有用性を調べるための実験方法について考える。 \item 様々な場面での活用が可能かについて検討する。 \end{itemize} \bibliographystyle{junsrt} \bibliography{momona} \end{document}