yatex
view docs/yatexj.tex @ 363:f7ae3e4be0bb
Note about two new variables
| author | HIROSE Yuuji <yuuji@gentei.org> |
|---|---|
| date | Fri, 26 Dec 2014 00:11:16 +0900 |
| parents | d1f5893b6a2c |
| children | 09a2b5a3b3d8 |
line source
1 \def\lang{jp} % -*- texinfo -*- for Texinfo V.3.1
2 \input texinfo
3 @setfilename yatexj
4 @settitle Yet Another tex-mode for Emacs
5 @direntry
6 * YaTeX: (yatexj). Yet Another tex-mode for Emacs (Japanese).
7 @end direntry
9 @iftex
10 @c @syncodeindex fn cp
11 @c いつも忘れるのでここに書いとくか。
12 @c C-l C-c n でノード入れ
13 @c ノードいじったら C-l C-u C-n 全部のノード更新 C-l C-u C-e
14 @c メニュー増やしたら C-l C-u C-m 全部のメニュー更新 C-l C-u C-a
15 @c フォーマットするときは C-l C-e C-b
16 @c Last modified Fri Dec 26 00:09:05 2014 on firestorm
17 @syncodeindex vr cp
18 @end iftex
20 @titlepage
21 @sp 10
22 @center
23 @subtitle Yet Another tex-mode for emacs
24 @title 『野鳥』
25 @subtitle // YaTeX //
26 @author @copyright{} 1991-2012 by HIROSE, Yuuji [yuuji@@yatex.org]
27 @end titlepage
29 @node Top, Intro, (dir), (dir)
30 @comment node-name, next, previous, up
32 @menu
33 * Intro:: はじめに
34 * Terminology:: マニュアル参照上の注意
35 * Main features:: 主な機能
36 * Installation:: インストール
37 * Invocation:: プロセス起動
38 * %#notation :: %#記法
39 * Completion:: 補完入力
40 * Local dictionary:: ローカル辞書
41 * Commenting out:: コメントアウト
42 * Cursor jump:: カーソルジャンプ
43 * Modifying/Deleting:: LaTeXコマンドの変更/削除
44 * Filling:: 桁揃え
45 * Includeonly:: 勝手に includeonly
46 * What column:: カラム位置ガイド
47 * Intelligent newline:: おまかせ改行
48 * Usepackage cheker:: 先回りusepackage
49 * Changing mode of YaTeX:: 野鳥動作モード変更
50 * Online help:: LaTeXオンラインヘルプ
51 * Inclusion hierarchy browser:: ファイル分割階層構造の表示
52 * Cooperation with other packages:: 他パッケージとの連携
53 * Customizations:: カスタマイズ
54 * Etc:: その他
55 * Copying:: 取り扱い
56 * Concept Index:: 索引
58 @end menu
60 @node Intro, Terminology, Top, Top
61 @comment node-name, next, previous, up
62 @chapter はじめに
63 @cindex Demacs
64 @cindex Mule
65 @cindex LaTeX
66 @cindex やちょう[やちよう]
68 野鳥は、GNU Emacs で La@TeX{} 用の文書を作成する時に pLa@TeX{} などの
69 タイプセットコマンドや、プレヴューアの起動を Emacs 編集画面中から
70 行えるようにすると共に、拡張性の高い種々の補完機能によりソーステキ
71 ストの編集を支援します。さらに La@TeX{} コマンドのオンラインヘルプに
72 よりマニュアルを調べる手間を軽減します。
74 English manual @xref{Top, , , yatexe,YaTeX English info}.
76 @node Terminology, Main features, Intro, Top
77 @comment node-name, next, previous, up
78 @chapter 本マニュアル参照上の注意
80 本マニュアルでは以下の表記を用います。
82 @itemize @bullet
83 @item
84 begin型コマンド
86 @code{\begin@{環境@} 〜 \end@{環境@}}という形式のLaTeXコマンドを指します。
87 begin型コマンドを補完入力することをbegin型補完と呼びます。
89 @item
90 section型コマンド
92 @code{\section@{タイトル@}}や@code{\mbox@{内容@}}のように
93 引数を取るLaTeXコマンドを指します。
95 @item
96 maketitle型コマンド
98 @code{\maketitle}や@code{\tableofcontents}のように引数を取らないLaTeXコマ
99 ンドを指します。
101 @item
102 large型コマンド
104 @code{@{\large ...@}} や @code{@{\tt ...@}} のようなフォント/サイズ指定子
105 を指します。
107 @item @kbd{[prefix]}
109 野鳥の機能を呼び出すためのプリフィクスキー。デフォルトでは@kbd{C-c}に割り
110 当てられているので、特に変更していない場合本マニュアルの @kbd{[prefix]} と
111 いう表記は、@kbd{C-c} と読み換えてください。
112 @end itemize
114 @node Main features, Installation, Terminology, Top
115 @comment node-name, next, previous, up
116 @chapter 主な機能
118 @itemize @bullet
119 @item タイプセッタやプレヴューアなどの編集画面からの起動(@kbd{C-c t})
120 @item カーソル位置によらない固定リジョンの部分タイプセット
121 @item \includeonlyのワンタッチ更新
122 @item エラー箇所への自動ジャンプ(@kbd{C-c '})
123 @item @code{\begin@{@}, \end@{@}, \section...} などの La@TeX{}
124 コマンドの補完入力
125 (@kbd{C-c b}, @kbd{C-c s}, @kbd{C-c l}, @kbd{C-c m})
126 @item 既に入力したテキストを環境やコマンド引数の中に取り込む括り補完
127 (@kbd{C-u} +通常補完キー)
128 @item セクション区切り入力時の文書構造アウトライン表示
129 @item セクションコマンドの一括シフト (@ref{view-sectioning})
130 @item 補完辞書の学習
131 @item La@TeX{} の環境やコマンドに応じたガイド付き引数入力
132 @item 野鳥にないガイド付き引数入力関数の自動生成(@file{yatexgen.el})
133 @item La@TeX{} コマンドの削除/変更(@kbd{C-c k}, @kbd{C-c c})
134 @item ファイル間、@code{\begin}<->@code{\end}間、
135 @code{\ref}<->@code{\label}間、
136 @code{\cite}<->@code{\bibitem}ジャンプ(@kbd{C-c g})
137 @item 一括コメントアウト/アンコメントアウト
138 (@kbd{C-c >}, @kbd{C-c <}, @kbd{C-c ,}, @kbd{C-c .})
139 @item アクセント記号/数式環境用コマンド/ギリシャ文字の入力支援
140 (@kbd{C-c a}, @kbd{;}, @kbd{/})
141 @item tabular/array環境のカラム位置ガイド
142 @item 標準的 La@TeX{} コマンドのオンラインヘルプ(@kbd{C-c ?}, @kbd{C-c /})
143 @item ドキュメントのインクルード構造の視覚的表示とバッファ切り替え
144 (@kbd{C-c d})
145 @item 補完入力したマクロに応じて必要な \userpackage を入れてくれる先回り
146 userpackage
147 @item \labelを打つことはもう忘れよう! refやcite補完入力で自動生成します
148 @end itemize
150 @node Installation, Invocation, Main features, Top
151 @comment node-name, next, previous, up
152 @chapter 起動法
153 @cindex Install
154 @cindex インストール[いんすとおる]
155 @cindex .emacs
156 @cindex auto-mode-alist
157 @cindex autoload
158 @section 野鳥起動のための設定
160 ~/.emacsに下の2項目を加えます。
162 @lisp
163 (setq auto-mode-alist
164 (cons (cons "\\.tex$" 'yatex-mode) auto-mode-alist))
165 (autoload 'yatex-mode "yatex" "Yet Another LaTeX mode" t)
166 @end lisp
168 次に野鳥の emacs-lisp ファイル群を置くディレクトリを load-path に加えます。
169 たとえば、 @file{~/src/emacs/yatex}に置くのであれば、
171 @lisp
172 (setq load-path (cons (expand-file-name "~/src/emacs/yatex") load-path))
173 @end lisp
175 @noindent
176 などとします。
178 以上の設定により、拡張子が .tex であるファイルを編集すると自動的に野鳥が
179 ロードされます。野鳥が正常に起動できたときはモードラインの表示が「やてふ」
180 に変わります。
182 @section タイプセッタ/プレヴューア環境の設定
184 利用する外部プログラムに関する以下の変数を確認し、必要なら正しい値に変更
185 します。
186 @table @code
187 @item tex-command
188 @dots{} 起動するタイプセッタのコマンド名
189 @item dvi2-command
190 @dots{} 起動するプレヴューアのコマンド名
191 @item NTT-jTeX
192 @dots{} 改行+インデントによって、タイプセット後の字間が空いてしま
193 うのを抑制する場合にtにする(古いNTT-jTeXで顕著に現れる)。具体的には、
194 fillするときに各行の終わりに%を付加するようになる。
195 @item YaTeX-kanji-code
196 @dots{} 文書を作成する時の漢字コード
197 @item dviprint-command-format
198 @dots{} ファイルの印刷に使われるコマンド列の書式
199 @item YaTeX-dvipdf-command
200 @dots{} DVIをPDFに変換するコマンド
201 @end table
203 これらを変更する場合は、やはり@file{~/.emacs}にて、たとえば
204 @lisp
205 (setq tex-command "pdflatex")
206 @end lisp
207 のようにしてください。どのような値をセットすれば良いかについては、
208 @ref{All customizable variables}を参照してください。
211 @node Invocation, %#notation , Installation, Top
212 @comment node-name, next, previous, up
213 @chapter latexコマンド起動
214 @cindex prefix key
215 @cindex C-c
216 @cindex タイプセッタ[たいふせつた]
217 @cindex プレヴューア[ふれひゆうあ]
218 @cindex jlatex
219 @cindex platex
220 @cindex プリントアウト[ふりんとあうと]
222 LaTeXソースの編集中、次のキー入力により、platex などのタイプセットプログラ
223 ム(以後タイプセッタと呼ぶ)、プレヴューアなどの起動ができます。
225 @table @kbd
226 @item [prefix] t j
227 @dots{} タイプセッタ(platex)起動
228 @item [prefix] t r
229 @dots{} タイプセッタ起動(領域指定)
230 @item [prefix] t e
231 @dots{} タイプセッタ起動
232 (ポイント位置の環境または数式モードのみ対象)
233 @item [prefix] t k
234 @dots{} 動作中のタイプセッタの停止
235 @item [prefix] t b
236 @dots{} jbibtex起動
237 @item [prefix] t i
238 @dots{} makeindex起動
239 @item [prefix] t d
240 @dots{} タイプセット完了後dvipdfmx起動
241 @item [prefix] t p
242 @dots{} プレヴューア起動
243 @item [prefix] t l
244 @dots{} lpr(プリントアウト用)コマンド起動
245 @item [prefix] t s
246 @dots{} xdvi -remote でのサーチ
247 @end table
249 @menu
250 * Calling typesetter:: タイプセッタ起動
251 * Calling previewer:: プレヴューア起動
252 * Print out:: プリントアウト用コマンドの起動
253 @end menu
255 @node Calling typesetter, Calling previewer, Invocation, Invocation
256 @comment node-name, next, previous, up
257 @section タイプセッタ起動
258 @cindex タイプセッタ起動[たいふせつたきとう]
259 @cindex タイプセットエラー[たいふせつとえらあ]
260 @cindex エラー修正[えらあしゆうせい]
262 タイプセッタを起動すると、編集ウィンドウが2つに分割され、片方のウィンド
263 ウにタイプセット画面が表示されます。出力されるメッセージと連動しタイプセッ
264 トバッファは自動的にスクロールします。もし、途中でエラーが起こって止まって
265 しまった場合にはタイプセットバッファに移り、(@kbd{C-x o}) タイプセッタの出
266 している ? プロンプトに対して、@kbd{x} (処理の中断)などの指示を送ることが
267 できます。エラーを修正する場合は、
269 @table @kbd
270 @item [prefix] '
271 @itemx (prefix+アポストロフィ)
272 @dots{} 直前のエラー発生行へジャンプ
273 @end table
275 を入力することにより、タイプセッタがエラーを発生した行に移ることができます。
276 また、タイプセッタの出力する overfull hbox などのウォーニング行にも対応し
277 ていますので、順次 @kbd{[prefix] '} を押すことにより、一つ前のウォーニング
278 発生行にジャンプしていきます。
280 もし、気になるエラー行があった場合は、タイプセットバッファで、エ
281 ラーの表示されている行にカーソルを合わせスペースキーを押すと La@TeX{}
282 ソースの対応する行にジャンプします。
284 @subsection 領域タイプセット
286 ポイントとマークの間、あるいはテキスト中に埋め込んだ @code{%#BEGIN} と
287 @code{%#END}の間の領域(@ref{%#notation})だけを切り取ってタイプセットすることが
288 できます。この場合メインファイルのプリアンブルが一時ファイルの
289 プリアンブルとして使われます。したがってプリアンブルにないマクロ定義が
290 領域内にあるとエラーになります。領域タイプセットを使う場合、
291 必ずマクロ定義はプリアンブル(@code{\begin@{document@}}より前)に置くよう
292 にして下さい。一時ファイルはメインファイルのある
293 ディレクトリの@file{texput.tex}という名前で出力されるので、
294 上書きには注意してください。
296 @subsection 環境タイプセット
298 @kbd{[prefix] te} を押すと、ポイント位置の最も内側の環境、または数式モー
299 ド内の場合はその数式モード全体が自動的に領域選択されて、領域タイプセットを
300 呼び出します。tabular環境や数式モードで複雑なものを作っている場合は確かめた
301 い部分だけを確認できるので便利です。これも @file{texput.tex} に該当部分を
302 書き出します。プレヴューアで @file{texput.dvi} を開いたままにしておけば
303 修正と確認が素早くできるでしょう。
305 @node Calling previewer, Print out, Calling typesetter, Invocation
306 @comment node-name, next, previous, up
307 @section プレヴューア起動
308 @kbd{[prefix] t p} によりプレヴューアの起動ができます。さらに、もしあな
309 たが、-remote 機能つきのxdviを利用している場合は @kbd{[prefix] t s} を押す
310 ことによりカーソル位置の文字列を検索してそのページを表示するようにすでに起
311 動中のxdviに命令を送ります。これにより、現在編集中の箇所のタイプセット結果
312 を即座に見ることができます。
314 @c なお、-remote 機能付きの xdvi は
315 @c @code{ftp://ftp.ae.keio.ac.jp/pub/text/xdvi/xdvi-remote}
316 @c などから入手することができます。
318 @node Print out, , Calling previewer, Invocation
319 @comment node-name, next, previous, up
320 @section プリントアウト
322 @kbd{[prefix] t l}を押してプリントアウトを指示すると、出力開始/終了ペー
323 ジを聞いてくるので、それぞれに答えます。これを省略したい時は、
324 universal-argument をつけ、
326 @cindex 出力開始ページ[しゆつりよくかいしへえし]
327 @cindex 出力終了ページ[しゆつりよくしゆうりようへえし]
329 @table @kbd
330 @item C-u [prefix] t l
331 @dots{} ページ確認省略lpr起動
332 @end table
333 @cindex ページ確認省略lpr起動[へえしかくにんしようりやくlprきとう]
335 @noindent
336 のように起動してください。
338 @node %#notation , Completion, Invocation, Top
339 @comment node-name, next, previous, up
340 @chapter %#記法
342 本文中に@code{%#}ではじまるキーワードを埋め込むことでタイプセッタ起動等
343 の制御をすることができます。
345 @menu
346 * Changing typesetter:: タイプセット用コマンドの変更
347 * Splitting input files:: 入力ファイル分割
348 * Fix region for typesetting:: 領域の固定
349 * lpr format:: プリントアウトコマンド用フォーマット
350 * Controlling which command to invoke:: その他の起動コマンド制御
351 * Editing %# notation:: %#記法の編集
352 @end menu
354 @node Changing typesetter, Splitting input files, %#notation , %#notation
355 @comment node-name, next, previous, up
356 @section タイプセット用コマンド変更
358 起動するコマンドを変えたい時は本文中に次のような行を書きます。
360 @cindex 起動するコマンドを変える[きとうするこまんとをかえる]
362 @example
363 %#!jlatex-ntt
364 @end example
366 NTT jTeX と、ASCII jTeX を使い分けたいような場合に便利でしょう。
368 @cindex タイプセッタの使い分け[たいふせつたのつかいわけ]
370 @node Splitting input files, Fix region for typesetting, Changing typesetter, %#notation
371 @comment node-name, next, previous, up
372 @section 入力ファイル分割
374 また、章毎に別ファイルの .tex を作成している場合で、@file{main.tex}から
375 @file{sub.tex} を @code{\include}しているような時は、@file{sub.tex}の任意の
376 位置に次のような行を埋め込みます。
378 @example
379 %#!platex main.tex
380 @end example
382 @cindex 入力ファイル分割[にゆうりよくふあいるふんかつ]
384 上の例のようにコマンド名だけでなく引数も書いた場合には、全てをそのまま
385 shell に渡すので次のように書けば、ghostview などをプレヴューアに使う時に便
386 利です。
388 @cindex ghostview
390 @example
391 %#!platex main && dvi2ps main.dvi > main
392 @end example
394 なお、この行の最後の単語のピリオド以前を「メインファイル」のベース
395 ネームであると仮定します(上の2つの場合どちらも@file{main})。
396 この行に記述した、@code{%f}はメインファイル名に、
397 @code{%r} はメインファイルの拡張子を取り除いた部分に置換されます。
398 ただし、@code{%f,%r}を利用した場合、初回タイプセット時に必ずメインファイル
399 名の入力を促されます。
401 @kbd{[prefix] g} (@ref{Cursor jump}参照) での
402 ファイル間ジャンプを有効に機能させるため、入力ファイル分割時には次のことに
403 注意して下さい。
405 @enumerate
406 @item
407 サブディレクトリを作って、その中にサブファイルを置くことはできるが
408 サブディレクトリのサブディレクトリには置けない。
409 @item
410 メインファイルからサブディレクトリ内のファイルを include する時には、
411 相対パス指定を用いて、
412 @code{\include@{chap1/sub@}}のように記述。
413 @item
414 メインファイルが一つ上のディレクトリにある場合も、サブファイルには
415 %#!platex main.tex のように記述する(../mainではない)。
416 @end enumerate
420 @node Fix region for typesetting, lpr format, Splitting input files, %#notation
421 @comment node-name, next, previous, up
422 @section 領域の固定
423 @cindex 固定領域のタイプセット[こていりよういきのたいふせつと]
424 @cindex %#BEGIN
425 @cindex %#END
427 @kbd{[prefix] tr} の領域指定のタイプセットでは、とくに指定のないかぎり、
428 @kbd{C-SPC}でマークした位置と、ポイント(カーソル位置)の間を領域とみなしま
429 すが、必ず決まった領域をタイプセットしたい場合は、その領域を
431 @example
432 %#BEGIN
433 <渡したい領域>
434 %#END
435 @end example
437 @noindent
438 のように@code{%#BEGIN}と@code{%#END}で囲み、カーソルを「@code{%#BEGIN}以降」
439 に置いてください。この時の領域決定規則をまとめると次のようになります。
442 @enumerate
443 @item
444 カーソル位置よりバッファの先頭方向に@code{%#BEGIN}というキーワードが
445 ある場合
447 @enumerate
448 @item
449 @code{%#BEGIN}よりバッファの末尾方向に@code{%#END}というキーワードが見つかっ
450 た場合。
451 @result{}@code{%#BEGIN} から、その @code{%#END} のある位置まで。
452 @item
453 @code{%#END} が見つからなかった場合。
454 @result{}バッファの最後尾まで。
455 @end enumerate
456 @cindex 領域決定規則[りよういきけつていきそく]
458 @item
459 カーソル位置よりバッファの先頭方向に @code{%#BEGIN} というキーワードが
460 見つからなかった場合。
461 @result{}マーク(@kbd{C-SPC}位置)とポイント(カーソル位置)の間の領域。
462 @end enumerate
464 tabular 環境を何度も試行錯誤しているような場合は、@code{\begin}の前の行
465 に @code{%#BEGIN} と書き、@code{\end} の次の行に @code{%#END} と書いておく
466 と簡単に作表結果をテストすることができます。また、長い .tex ファイルの後半
467 に @code{%#BEGIN} を書いておけば、前半の部分は無視できます。このBEGINとEND
468 の消し忘れには十分ご注意下さい。
469 @cindex 長いファイルの編集[なかいふあいるのへんしゆう]
471 @c @node Require, lpr format, Fix region for typesetting, %#notation
472 @comment node-name, next, previous, up
474 @node lpr format, Controlling which command to invoke, Fix region for typesetting, %#notation
475 @comment node-name, next, previous, up
476 @section lprフォーマット
477 @cindex lprふぉーまっと[lprふおおまつと]
478 @cindex lprフォーマット[lprふおおまつと]
479 @cindex lpr format
481 まず、プリントアウト用コマンド列のフォーマットについて説明します。
482 コマンド列フォーマットは、3つの Lisp 変数によって表現されます。デ
483 フォルトの dvi2ps 用のフォーマットを例に説明します。
485 @table @code
486 @item (1)dviprint-command-format
487 @code{"dvi2ps %f %t %s | lpr"}
489 @item (2)dviprint-from-format
490 @code{"-f %b"}
492 @item (3)dviprint-to-format
493 @code{"-t %e"}
494 @end table
496 実際にプリントアウトする時は、(1)中の %s がファイル名に置き換えられ、%f が
497 (2)の内容、%t が(3)の内容に置き換えられます。その際に(2)の文字列中の %b は
498 「出力開始ページ」、(3)の文字列中の %e は「出力終了ページ」に置き換えられ
499 ます。もし、ページを指定しない時には、%f, %t 両方とも無視されます。
501 この、dviprint-command-format を臨時に変えたい時は、La@TeX{} の
502 ソーステキスト中の任意の場所に、
504 @example
505 %#LPR dvi2ps %f %t %s | 4up -page 4 | texfix | lpr -Plp2
506 @end example
508 @noindent
509 のように書いて下さい。プリントアウトするページ範囲をいちいち聞かせないよう
510 にする時に
512 @example
513 %#LPR dvi2ps %s | lpr
514 @end example
516 @noindent
517 などとするのも便利かもしれません。
519 @node Controlling which command to invoke, Editing %# notation, lpr format, %#notation
520 @comment node-name, next, previous, up
521 @section その他の起動コマンド制御
522 @cindex その他のコマンド制御[そのたのこまんとせいきよ]
524 La@TeX{} 文書に関連するコマンドは以下の %# 記法で指定することができます。
526 @table @code
527 @item %#BIBTEX
528 @dots{} makeindexを行なうコマンドライン([prefix] t b)
529 @item %#MAKEINDEX
530 @dots{} bibtexを行なうコマンドライン([prefix] t i)
531 @item %#DVIPDF
532 @dots{} DVIからPDF変換を行なうコマンドライン([prefix] t d)
533 @end table
535 行頭がこれらのキーワードで始まる行をLa@TeX{}文書の先頭付近に書いておけば、
536 それで指定したコマンドを起動できます。
538 @node Editing %# notation, , Controlling which command to invoke, %#notation
539 @comment node-name, next, previous, up
540 @section %#記法自体の編集
541 @cindex %#記法自体の編集[%#きほうしたいのへんしゆう]
543 以上のような@code{%#}で始まる各種制御記法を編集するためには
545 @table @kbd
546 @item [prefix] %
547 @dots{} @code{%#}@var{記法編集メニュー}
548 @end table
550 @noindent
551 を押します。
553 @example
554 !)Edit-%#! B)EGIN-END-region L)Edit-%#LPR
555 @end example
557 @noindent
558 というメニューが出て来るので、@code{%#!}に続くコマンドを変更したい時には
559 @kbd{!}を、@code{%#LPR}で lpr フォーマットを変えたい時は@kbd{l}を、あらか
560 じめ設定したリジョンを @code{%#BEGIN} 〜 @code{%#END} で括りたい時は、
561 @kbd{b}を押します。@kbd{b}を選んだ時には、それまでバッファ中に置かれていた
562 @code{%#BEGIN}, @code{%#END} が自動的に消去されます。
563 @cindex lprフォーマットの変更[lprふおおまつとのへんこう]
565 @node Completion, Local dictionary, %#notation , Top
566 @comment node-name, next, previous, up
567 @chapter 補完入力
569 La@TeX{} での環境名などは、野鳥の補完機能を利用して能率的に入力すること
570 ができます。
572 @menu
573 * begin型補完::
574 * section型補完::
575 * large型補完::
576 * maketitle型補完::
577 * Arbitrary completion:: 随時補完
578 * end補完::
579 * Accent mark completion:: アクセント記号補完
580 * Image completion:: 数式記号イメージ補完
581 * Greek letter completion:: ギリシャ文字補完
582 @end menu
584 @node begin型補完, section型補完, Completion, Completion
585 @comment node-name, next, previous, up
586 @section begin型補完
587 @cindex begin型補完[beginかたほかん]
588 @cindex 環境名の補完[かんきようめいのほかん]
589 @cindex prefix b
591 @code{\begin@{env@}...\end@{env@}}の様な形式の入力の補完をbegin型補完と
592 呼ぶことにします。begin 型補完は、
594 @table @kbd
595 @item [prefix] b
596 @dots{} begin 型補完開始(標準では @kbd{C-c b})
597 @end table
599 @noindent
600 で始まります。頻繁に用いられる次の La@TeX{} 環境の補完は、[prefix] @kbd{b}
601 に続く次の1文字を入力するだけで、@code{\begin@{xxx@}...\end@{xxx@}}を完成
602 させます。
604 @table @kbd
605 @item [prefix] b c
606 @dots{} @code{\begin@{center@}...\end@{center@}}
607 @item [prefix] b d
608 @dots{} @code{\begin@{document@}...\end@{document@}}
609 @item [prefix] b D
610 @dots{} @code{\begin@{description@}...\end@{description@}}
611 @item [prefix] b e
612 @dots{} @code{\begin@{enumerate@}...\end@{enumerate@}}
613 @item [prefix] b E
614 @dots{} @code{\begin@{equation@}...\end@{equation@}}
615 @item [prefix] b i
616 @dots{} @code{\begin@{itemize@}...\end@{itemize@}}
617 @item [prefix] b l
618 @dots{} @code{\begin@{flushleft@}...\end@{flushleft@}}
619 @item [prefix] b m
620 @dots{} @code{\begin@{minipage@}...\end@{minipage@}}
621 @item [prefix] b t
622 @dots{} @code{\begin@{tabbing@}...\end@{tabbing@}}
623 @item [prefix] b T
624 @dots{} @code{\begin@{tabular@}...\end@{tabular@}}
625 @item [prefix] b ^T
626 @dots{} @code{\begin@{table@}...\end@{table@}}
627 @item [prefix] b p
628 @dots{} @code{\begin@{picture@}...\end@{picture@}}
629 @item [prefix] b q
630 @dots{} @code{\begin@{quote@}...\end@{quote@}}
631 @item [prefix] b Q
632 @dots{} @code{\begin@{quotation@}...\end@{quotation@}}
633 @item [prefix] b r
634 @dots{} @code{\begin@{flushright@}...\end@{flushright@}}
635 @item [prefix] b v
636 @dots{} @code{\begin@{verbatim@}...\end@{verbatim@}}
637 @item [prefix] b V
638 @dots{} @code{\begin@{verse@}...\end@{verse@}}
639 @end table
641 上記のもの以外の環境名は Emacs の持つインクリメンタルな補完機能を用いて
642 入力します(上記の環境名も以下の補完入力可能)。
644 @table @kbd
645 @item [prefix] b @key{SPC}
646 @dots{} begin 型補完入力
647 @end table
649 @kbd{[prefix] b @key{SPC}} と入力すると、最下行のミニバッファに
651 @example
652 Begin environment(default document):
653 @end example
655 @noindent
656 と表示されます。ここで、何も入れずにリターンキーのみ押すと、括弧内に出てい
657 るデフォルトの環境名が入力されますが、適当な環境名を入力すると、
658 @code{\begin@{環境名@} … \end@{環境名@}}が文書中に挿入されます。ミニバッ
659 ファで環境名を入力するときに、環境名の頭文字を入力し「スペース」をたたくと、
660 一致する環境名が内部テーブルに存在した場合、正しい環境名に補完されるので、
661 入力の手間が省けます。内部テーブルに存在しない環境名を入力した時はユーザ専
662 用のテーブルに登録され、さらにそのテーブルを自動的に、ユーザ辞書(デフォル
663 トでは @file{~/.yatexrc})に保存します。
665 さらに、特定の環境を補完入力した時にはその環境で必ず用いられるエントリを自
666 動挿入します(例: @code{itemize}環境における@code{\item}など)。挿入されたエ
667 ントリが不要な場合にはundoによって消去して下さい。
668 @cindex ユーザ辞書[ゆうさししよ]
670 @subsection 既に書いたテキストを環境で括る
672 ところで、最初に書いてしまったブロックを後から、itemize 環境の中
673 に閉じこめたいと思うことがありますが、そのようなときは、あらかじめ
674 閉じこめたい段落をマークして、begin 型補完の各コマンドの @kbd{[prefix]}
675 の次の『小文字の 'b'』 を『大文字』に変えて起動して下さい。(または、
676 @kbd{C-u} を先に打ち、universal argument をつけても可能です)
677 @cindex ブロック[ふろつく]
678 @cindex 閉じ込める[としこめる]
680 例えばあるパラグラフを description 環境の中に入れたいときは、
681 そのパラグラフをマークしてから、
683 @table @kbd
684 @item [prefix] B D
685 @itemx (または ESC 1 [prefix] b D)
686 @itemx (または C-u [prefix] b D など)
687 @end table
689 とタイプしてください。これは、@kbd{[prefix] b SPC}の補完入力にもあてはまり、
690 @kbd{b} を大文字に変えて、@kbd{[prefix] B SPC} とタイプすれば、あらかじめ
691 マークしておいたリジョンを、begin と end の環境で括ります。
693 @node section型補完, large型補完, begin型補完, Completion
694 @comment node-name, next, previous, up
695 @section section型補完
696 @cindex section型補完[sectionかたほかん]
697 @cindex prefix s
699 @code{\section@{目的@}} のような形式の入力の補完を section 型補完と呼ぶこ
700 とにします。section 型補完は、
702 @table @kbd
703 @item [prefix] s
704 @dots{} section 型補完
705 @end table
708 で実行します。@kbd{[prefix] s} を入力するとミニバッファに、
710 @example
711 (C-v for view-section) \???@{@} (default documentclass):
712 @end example
714 @noindent
715 というプロンプトが現れるので、そこで @samp{section} のような La@TeX{} コマ
716 ンド名を入力します。ここでもリターンキーのみで括弧内のデフォルト値が選択さ
717 れるほか、@samp{chapter}などのような頻度の高い名称入力にはスペースキーによ
718 る補完機能が有効です。 次に、@{@}の中身の入力を促す、
720 @example
721 \section@{???@}:
722 @end example
724 @noindent
725 というプロンプトが現れるので、セクションのタイトルなどを入力します。
726 たとえば、
728 @example
729 (C-v for view-section) \???@{@} (default documentclass): section
730 \section@{???@}: 目的
731 @end example
733 @noindent
734 のように入力した場合は、文章中に
736 @example
737 \section@{目的@}
738 @end example
740 @noindent
741 が挿入され、
743 @example
744 (C-v for view-section) \???@{@} (default section): vspace*
745 \vspace*@{???@}:
746 @end example
748 @noindent
749 のように@{@}の中身を省略したときは、
751 @example
752 \vspace*@{@}
753 @end example
755 @noindent
756 だけが挿入され、改行はせずカーソルは自動的に中括弧の内側に移動します。
758 @menu
759 * 2個以上の引数をとる section型コマンド::
760 * Enclose section-type command:: 括り補完
761 * Recursive completion:: 再帰補完
762 * view-sectioning:: セクション区切りのアウトライン表示
763 * label-generation:: ラベル自動生成
764 @end menu
766 @node 2個以上の引数をとる section型コマンド, Enclose section-type command, section型補完, section型補完
767 @comment node-name, next, previous, up
768 @subsection 2個以上の引数をとる section型コマンド
769 @cindex 引数[ひきすう]
771 ところで、@samp{\addtolength@{\topmargin@}@{8mm@}} などのように、引数を二つ
772 以上取る La@TeX{} コマンドがあります。このようなコマンドの補完入力には、
773 section 型補完呼び出しに引数を付けてください。例えば上の@samp{addtolength}
774 の例であれば、引数2を指定します。つまり、
776 @example
777 C-u 2 [prefix] s (または、ESC 2 [prefix] s)
778 @end example
780 @noindent
781 と section 型補完を呼び出した後、
783 @example
784 (Ctrl-v for view-section) \???@{@} (default vspace*): addtolength
785 \addtolength@{???@}: \topmargin
786 Argument 2: 8mm
787 @end example
789 @noindent
790 のように入力してください。最初の addtolength の部分と、第一引数である
791 \topmargin の入力は当然スペースによる補完入力が可能です。ユーザ辞書に登録
792 される La@TeX{} コマンドには、この引数の数も学習されるので、最初の補完の時
793 引数の数を指定して起動しておけば、以後の補完時には、記憶された個数だけ引数
794 を聞いて来るようになります。あとで引数の個数を変えたい時は、再び @kbd{C-u}
795 を用いて個数を指定し直すことで、自動的に辞書中の引数の個数の部分を更新しま
796 す。
797 @cindex 引数の個数を変える[ひきすうのこすうをかえる]
800 @node Enclose section-type command, Recursive completion, 2個以上の引数をとる section型コマンド, section型補完
801 @subsection 既に書いたテキストを括る
802 @cindex 括る[くくる]
804 また、起動コマンドの@kbd{s}を大文字に変えて起動すると、あらかじめ書
805 いた文章を section 型コマンドの第一引数として括ります。
807 @node Recursive completion, view-sectioning, Enclose section-type command, section型補完
808 @comment node-name, next, previous, up
809 @subsection 再帰補完
810 @cindex 再帰補完[さいきほかん]
812 高度な使い方になるかもしれませんが、section型補完の引数の入力時にさらに
813 補完入力を利用することができます(section/large/maketitle型に限る)。section
814 型コマンドの引数に更に La@TeX{} コマンドが来る場合にはミニバッファで野鳥の
815 補完キーを再帰的に入力することで引数の入力も効率的に行なえます。
817 @node view-sectioning, label-generation, Recursive completion, section型補完
818 @comment node-name, next, previous, up
819 @subsection セクション区切りのアウトライン表示
820 @cindex アウトライン[あうとらいん]
822 通常のsection型補完の時にミニバッファで@kbd{C-v}を押すと現在存在するセク
823 ション区切りコマンド全てを @code{*Sectioning Lines*}というバッファに一覧表
824 示します(「<<--」のついている行がもっとも近いセクション区切り)。この時ミニ
825 バッファで@kbd{C-p}, @kbd{C-n} を押すと@samp{part}, @samp{chapter}, ...,
826 @samp{subparagraph} のコマンドが論理階層の高さにしたがって上下します。また、
827 @kbd{C-v}, @kbd{M-v} を押すとセクション区切り一覧バッファがスクロールし、
828 数字の@kbd{0}〜@kbd{7}を押すとある高さ以上のセクション区切りだけを選んで表
829 示します(実際にやって見れば分かります)。
831 @code{*Sectioning Lines*}バッファは、
833 @table @kbd
834 @item M-x YaTeX-section-overview
835 @dots{} セクション区切り一覧バッファを生成
836 @end table
838 @cindex セクション区切り一覧バッファ[せくしよんくきりいちらんはつふあ]
839 で作成することができます。このバッファを選択し任意の行でスペースを押すと、
840 該当するセクション区切りのある本文中の場所にジャンプします。さらに、同バッ
841 ファで @kbd{u} を押すと、ソーステキストの対応するセクションコマンドが一階
842 層上がり(例: subsection が section に変わる)、@kbd{d}を押すと一階層下がり
843 ます。@code{*Sectioning Lines*}バッファにあるセクション区切りの行をマーク
844 しておいて@kbd{U}を押すとリジョン内のものに対応するソーステキストのセクショ
845 ンコマンドすべてが一階層上がり、@kbd{D}を押すと下がります。セクション区切
846 り一覧バッファで利用できるキーコマンドには以下のものがあります。
848 @table @kbd
849 @item SPC
850 @dots{} 対応するソース行へジャンプ
851 @item .
852 @dots{} 対応するソース行を表示
853 @item u
854 @dots{} カーソル位置に対応するセクションコマンドを一階層上げる
855 @item d
856 @dots{} カーソル位置に対応するセクションコマンドを一階層下げる
857 @item U
858 @dots{} マークしたセクションコマンドを一階層上げる
859 @item D
860 @dots{} マークしたセクションコマンドを一階層上げる
861 @item 0〜6
862 @dots{} レベル n 以下のセクションコマンドを隠して表示
863 @end table
865 @cindex 論理階層[ろんりかいそう]
866 @cindex セクション区切り[せくしよんくきり]
867 @cindex ジャンプ[しやんふ]
869 @node label-generation, , view-sectioning, section型補完
870 @comment node-name, next, previous, up
871 @subsection ラベル自動生成
872 @cindex ラベル自動生成[らへるしとうせいせい]
874 @code{\ref@{@}} や @code{\cite@{@}} マクロをsection型補完で入れた場合
875 参照先となり得るものを全て探してメニューにして選択できます。参照先には
876 @code{\label@{@}}をつけておく必要はありません。もしあれば、そのラベルを
877 使い、なければその場で参照先に@code{\label@{@}}を作らせてくれます。
878 ラベル名を考えるのは苦痛に感じるものです。全てのカウンタにラベルを
879 つけるのもたいへんです。もうラベル名に何をつけるか、ラベルをつけるかつけま
880 いか、などということは忘れましょう!
882 @node large型補完, maketitle型補完, section型補完, Completion
883 @comment node-name, next, previous, up
884 @section large型補完
885 @cindex large型補完[largeかたほかん]
886 @cindex prefix l
888 @code{@{\large @}} のような形式の補完を large 型補完と呼ぶことにします。
890 @table @kbd
891 @item [prefix] l
892 @dots{} large 型補完開始
893 @end table
895 @noindent
896 がlarge型補完の開始です。@kbd{[prefix] l} を押すと、ミニバッファに
898 @example
899 @{\??? @} (default large):
900 @end example
903 と表示されるので、上記のものと同じ要領で補完入力して下さい。補完候補に用意
904 されているのは、@samp{footnotesize} や @samp{huge} のような文字サイズ指定
905 子と、@samp{bf}や@samp{dg}のようなフォント指定子です。
906 @cindex 文字サイズ指定子[もしさいすしていし]
907 @cindex フォント指定子[ふおんとしていし]
909 @subsection 既に書いた文字を括る
910 @cindex 括る[くくる]
912 また、begin型補完の時と同様、先に書いてしまった一連の文章の文字のサイズ
913 を変えたいと思う時がありますが、そのような時は、サイズや大きさを変えたい文
914 字の範囲をマークしてから、呼び出しキーを @kbd{[prefix] L} と、大文字の L
915 に変えて呼び出せば、そのリジョン全体が、ブレースで囲まれます。
917 @node maketitle型補完, Arbitrary completion, large型補完, Completion
918 @comment node-name, next, previous, up
919 @section maketitle型補完
920 @cindex maketitle型補完[maketitleかたほかん]
921 @cindex prefix m
923 @code{\maketitle} の形式の補完を maketitle 型補完と呼ぶことにします。
925 @table @kbd
926 @item [prefix] m
927 @dots{} maketitle 型補完開始
928 @end table
930 @noindent
931 で、maketitle 型補完を開始します。補完の要領は今までのものとまったく同じで
932 す。La@TeX{} 用のコマンド名が補完候補として用意されています。
934 @node Arbitrary completion, end補完, maketitle型補完, Completion
935 @comment node-name, next, previous, up
936 @section 随時補完
937 @cindex 随時補完[すいしほかん]
938 @cindex prefix SPC
940 さて、今まで述べた典型的な La@TeX{} コマンド形式の補完入力を用いずに、今
941 入力しようとしている La@TeX{} コマンドを文書中の任意の位置で随時補完するこ
942 ともできます。La@TeX{} コマンド(先頭が\で始まる)を入力している途中で、
944 @table @kbd
945 @item [prefix] SPC
946 @dots{} 随時補完
947 @end table
949 @noindent
950 を入力すれば、全ての補完候補の中から一致するものが選ばれカーソル位置に挿入
951 されます。
953 @node end補完, Accent mark completion, Arbitrary completion, Completion
954 @comment node-name, next, previous, up
955 @section end補完
956 @cindex end補完[endほかん]
957 @cindex prefix e
959 現在開いたままの環境名を自動的に検出し、@code{\end@{環境名@}}を挿入しま
960 す。begin 型補完を用いれば環境の閉じ忘れはないのですが、時にはついつい手で
961 @code{\begin@{環境名@}} を入れてしまい、悲しい思いをすることがあります。そ
962 のような時には気にせず続けて文章を入力し、しかるのちに
964 @table @kbd
965 @item [prefix] e
966 @dots{} end 補完
967 @end table
969 @noindent
970 とすることで、現在開いている環境名で \end@{@} が補われます。
972 @node Accent mark completion, Image completion, end補完, Completion
973 @comment node-name, next, previous, up
974 @section アクセント記号補完
975 @cindex アクセント記号補完[あくせんときこうほかん]
976 @cindex prefix a
977 @cindex 欧文[おうふん]
979 欧文のアクセント記号(@code{\`@{o@}}など)を入力する時は、
981 @table @kbd
982 @item [prefix] a
983 @dots{} アクセント記号入力
984 @end table
986 @noindent
987 を押すと、ミニバッファに
989 @example
990 1:` 2:' 3:^ 4:" 5:~ 6:= 7:. u v H t c d b
991 @end example
993 @noindent
994 というメニューが出て来るので、数字、または対応する記号/英字を入力
995 して下さい。すると編集バッファに、
997 @example
998 \`@{@}
999 @end example
1001 @noindent
1002 が現われ、カーソルが@{@}内に位置するので、さらに一文字入力する事で、
1004 @example
1005 \`@{o@}
1006 @end example
1008 @noindent
1009 が完成され、カーソルは@{@}の外に戻ります。
1011 @node Image completion, Greek letter completion, Accent mark completion, Completion
1012 @comment node-name, next, previous, up
1013 @section 数式記号イメージ補完
1014 @cindex 数式記号イメージ補完[すうしききこういめえしほかん]
1015 @cindex イメージ補完[いめえしほかん]
1016 @cindex ;
1017 @cindex 数式モード[すうしきもおと]
1018 @cindex 矢印[やしるし]
1019 @cindex Σ[しくま]
1020 @cindex leftarrow
1021 @cindex ∞[むけんたい]
1023 主に数式モードで使用される、矢印やΣなどの記号を擬似的に表現するキー入力
1024 で、La@TeX{} コマンドを入力できます。これは野鳥自身の「数式モード」でのみ
1025 動作します。野鳥はカーソルが@TeX{}の数式環境の中にある時に@kbd{;}や、
1026 @kbd{:}に特殊な機能を持たせます。
1028 さて、例えば、←(leftarrow)をASCII文字だけで表現する場合、一般的には「<-」
1029 のようにしますが、これを利用して、数式記号イメージ入力モードで
1030 @code{\leftarrow}を入力するには、@kbd{;}(セミコロン)を打ってから@kbd{<-}と
1031 入力します。同様に、長い矢印←-(long-leftarrow) をASCII文字だけで表現する
1032 場合「<--」とするので、@code{\longleftarrow}を入力するためには、@kbd{;<--}
1033 と入力します。あるいは無限大記号をASCII文字だけで表現する時は「oo」のよう
1034 にすることから、@code{\infty} を入力する時は、@kbd{;oo}とキー入力します。
1036 これらの操作をまとめると次のようになります。
1038 @example
1039 INPUT 入力される La@TeX{} コマンド
1040 ; < - @code{\leftarrow}
1041 ; < - - @code{\longleftarrow}
1042 ; < - - > @code{\longleftrightarrow}
1043 ; o @code{\circ}
1044 ; o o @code{\infty}
1045 @end example
1049 いずれの場合も、イメージ入力を行っている途中で望みのものがバッファ
1050 に表示されたなら、そこでイメージ入力を止めて次の編集動作に移っても
1051 構いません。
1053 @cindex ;自身[;ししん]
1054 数式環境中で@samp{;}自身を入力するには@kbd{;;}のようにします。イメージ
1055 入力の途中でTABを押すと、それまで入力した文字で始まるもの一覧が表示されま
1056 す。ここで目的の La@TeX{} コマンドまでカーソルを移動し再度TABを押すことで
1057 その La@TeX{} コマンドがバッファに挿入されます。
1059 どのキー入力にどの記号が対応しているか全て知りたい時は、@kbd{;}を押した
1060 直後にTABを押してください。以下の例は、@kbd{;<}と押した後にTABを押したもの
1061 です。
1063 @example
1064 KEY LaTeX sequence sign
1065 < \leq ≦
1066 << \ll 《
1067 <- \leftarrow ←
1068 <= \Leftarrow <=
1069 @end example
1071 左から[入力キー]、[対応する La@TeX{} コマンド]、[(擬似)記号図示]、と
1072 いう順でメニューが出て来るので、よく使うものを覚えておくと良いでしょ
1073 う。ものによってはASCII文字で表現することが困難なので、あまり覚え
1074 やすいキー並びではないものがあるでしょうから、そのような場合は
1075 \maketitle 型補完で入力するか、以下に述べる対応表の設定を行って単
1076 純なキー並びのものを設定すると良いでしょう。
1078 入力キーと La@TeX{} コマンド、記号の対応表を個人的に設定したい場合は
1079 Emacs-Lisp 変数 @code{YaTeX-math-sign-alist-private} に定義してください。
1080 その内容とデフォルトのものを合わせたものが対応表として使用されます(private
1081 の方が優先される)。なお、この変数の構造については @file{yatexmth.el} を参
1082 照してください。
1083 @cindex YaTeX-math-sign-alist-private
1085 @node Greek letter completion, , Image completion, Completion
1086 @comment node-name, next, previous, up
1087 @section ギリシャ文字補完
1088 @cindex ギリシャ文字補完[きりしやもしほかん]
1089 @cindex :
1091 もう一つ、数式環境中で@kbd{:}を押すとギリシャ文字入力モードに入ります。
1092 @kbd{:}を押した直後に@kbd{a}を押すと@code{\alpha}が、@kbd{g} を押すと
1093 @code{\gamma}が、などアルファベットに対応したギリシャ文字が挿入されます。
1094 操作方法は;の数式記号補完とまったく同じです。まずは@kbd{:}の直後に
1095 TABを押してどのアルファベットにどのギリシャ文字が対応しているか調べてみて
1096 ください。
1098 @kbd{;}と@kbd{:}を数式環境中で押しているにもかかわらず、イメージ補完が働
1099 かない場合は、@kbd{C-u ;}のように universal-argument をつけてキーを押すこ
1100 とにより、強制的にイメージ補完に入ることができます。また、この時にどのよう
1101 な状態で数式環境内判定に失敗したかをご連絡下さい。
1103 @node Local dictionary, Commenting out, Completion, Top
1104 @comment node-name, next, previous, up
1105 @chapter ローカル辞書
1106 @cindex ローカル辞書[ろおかるししよ]
1107 @cindex .yatexrc
1109 補完入力用の候補は三種類の辞書から構成されています。一つは
1110 @file{yatex.el}に組み込まれた「標準辞書」、もう一つはユーザが個人的に常用
1111 するコマンドを保存する「ユーザ辞書」、そしてもうひとつはあるディレクトリで
1112 のみ有効なコマンドを保存する「ローカル辞書」です。
1114 補完入力時に新しい単語を入れた場合に、その単語をどの辞書に入れるか聞いて
1115 来ます。
1117 @example
1118 `foo' is not in table. Register into: U)serDic L)ocalDic N)one D)iscard
1119 @end example
1121 @noindent
1122 というプロンプトに対し、@kbd{u}と答えると「ユーザ辞書」を、@kbd{l}と答える
1123 とローカル辞書を更新し、@kbd{n}と答えると辞書ファイルは更新せず現在のEmacs
1124 セッションのみ有効な単語とし、@kbd{d}と答えると新たな単語を学習せずに捨て
1125 ることになります。
1127 もし、ローカル辞書の機能はいらず、全てユーザ辞書の更新のみでよいと言う場
1128 合には@file{~/.emacs}などで、
1129 @cindex YaTeX-nervous
1131 @lisp
1132 (setq YaTeX-nervous nil)
1133 @end lisp
1135 @noindent
1136 として下さい。
1138 @node Commenting out, Cursor jump, Local dictionary, Top
1139 @comment node-name, next, previous, up
1140 @chapter コメントアウト
1141 @cindex コメントアウト[こめんとあうと]
1142 @cindex prefix <
1143 @cindex prefix >
1144 @cindex prefix .
1145 @cindex prefix ,
1148 La@TeX{}の編集には試行錯誤がつきものです。ある部分を一括でコメントアウト
1149 したり、コメントを外したりしたいことがあります。
1151 @table @kbd
1152 @item [prefix] >
1153 @dots{} リジョンを % でコメントアウト
1154 @item [prefix] <
1155 @dots{} リジョンの % のコメントを外す
1156 @end table
1158 @noindent
1159 は、あらかじめ設定したリジョンに対しての操作、
1161 @table @kbd
1162 @item [prefix] .
1163 @dots{} 現在のパラグラフをコメントアウト
1164 @item [prefix] ,
1165 @dots{} 現在のパラグラフのコメントを外す
1166 @end table
1168 @noindent
1169 は、カーソルの位置するパラグラフ全体に対しての操作です。なお、ここでいう
1170 「パラグラフ」は (@code{mark-paragraph}) 関数によりマークされる範囲を指し
1171 ます(標準設定で@kbd{ESC h}にバインドされている)。なお、既に@code{%}でコメ
1172 ントアウトされているパラグラフに対して繰り返しパラグラフのコメントを使用し
1173 た場合の動作は保証しませんので御注意ください。
1175 さて、文章に対してだけでなく、時には@code{\begin}, @code{\end} 自体に対
1176 してもコメントアウトの操作をしたいときがあります。このようなときは、
1177 @code{\begin@{@}} あるいは @code{\end@{@}} の行にカーソルを合わせ、
1179 @table @kbd
1180 @item [prefix] >
1181 @dots{} @code{\begin@{@}}〜@code{\end@{@}} 全てコメントアウト
1182 @item [prefix] <
1183 @dots{} @code{\begin@{@}}〜@code{\end@{@}} 全てコメントを外す
1184 @end table
1186 @noindent
1187 とすることで、@code{\begin〜\end}で囲まれる環境全てに対してコメント操作し、
1189 @table @kbd
1190 @item [prefix] .
1191 @dots{} @code{\begin@{@}} と @code{\end@{@}} をコメントアウト
1192 @item [prefix] ,
1193 @dots{} @code{\begin@{@}} と @code{\end@{@}} のコメントを外す
1194 @end table
1196 は、対応する @code{\begin} と @code{\end} 2行だけを、コメント操作の対象と
1197 します。リジョンをコメントアウトしようとして、マークを設定したのちにカーソ
1198 ルを移動し@kbd{[preifx] >} を押してもカーソルが @code{\begin@{@}} の上にあ
1199 ると@code{\begin@{@}}〜@code{\end@{@}}モードでコメント機能が働いてしまうの
1200 で注意して下さい。
1202 @node Cursor jump, Modifying/Deleting, Commenting out, Top
1203 @comment node-name, next, previous, up
1204 @chapter カーソルジャンプ
1205 @cindex カーソルジャンプ[かあそるしやんふ]
1206 @cindex prefix g
1209 @menu
1210 * 対応オブジェクトへのジャンプ::
1211 * お絵描きツール起動::
1212 * メインファイルへのジャンプ::
1213 * 環境を単位としたジャンプ::
1214 * 最後の補完位置へのジャンプ::
1215 @end menu
1217 @node 対応オブジェクトへのジャンプ, お絵描きツール起動, Cursor jump, Cursor jump
1218 @comment node-name, next, previous, up
1219 @section 対応オブジェクトへのジャンプ
1221 文書中のいろいろな場所で
1223 @table @kbd
1224 @item [prefix] g
1225 @dots{} 対応するオブジェクトにジャンプ
1226 @end table
1228 @noindent
1229 を押すことにより、カーソル位置のLa@TeX{}コマンドに対応する場所にジャンプ
1230 します。対応関係が存在すると解釈されるコマンドには以下のものがあります。
1232 @itemize @bullet
1233 @item @code{\begin@{@}} ←→ @code{\end@{@}}
1234 @item @code{%#BEGIN} ←→ @code{%#END}
1235 @item 画像ファイルの取り込みマクロ → 対応するviewer/お絵かきツール起動
1236 @item @code{\label@{@}} ←→ @code{\ref@{@}}
1237 @item @code{\include(\input)} → 対応するファイル
1238 @item @code{\bibitem@{@}} ←→ @code{\cite@{@}}
1239 @end itemize
1241 @code{\begin@{@}} か @code{\end@{@}} の行で@kbd{[prefix] g}を押すことに
1242 より、対応する@code{end/begin}の行にジャンプします。もちろん対応するものが
1243 ない場合はエラーになります。またこれは、領域固定のための @code{%#BEGIN} と
1244 @code{%#END} のペアに対しても同様に動作します。なお、@code{label/ref}や
1245 @code{cite/bibitem}対応するものが別ファイルにある時は、ジャンプ先となるファ
1246 イルがオープンされていなければなりません。@xref{%#notation}.
1247 メインの .tex ファイルの @code{\include@{chap1@}} などにカーソルを合わせ、
1248 @kbd{[prefix] g} を押すと、@file{chap1.tex} にジャンプします。
1250 また、
1252 @table @kbd
1253 @item [prefix] 4 g
1254 @dots{} 別ウィンドウで対応オブジェクトにジャンプ
1255 @end table
1257 @noindent
1258 を押すと、対応するオブジェクトへのジャンプを別ウィンドウで行います。ただし、
1259 この機能は @code{begin/end}, @code{%#BEGIN/%#END} 間のジャンプに対しては
1260 (意味がないと思われるので)機能しないので注意してください。
1262 @node お絵描きツール起動, メインファイルへのジャンプ, 対応オブジェクトへのジャンプ, Cursor jump
1263 @comment node-name, next, previous, up
1264 @section お絵描きツール起動
1265 @cindex お絵描きツール起動[おえかきつうるきとう]
1267 上記の「画像ファイルの取り込みマクロ」とは、例えば
1268 @code{\epsfile@{file=foo@}} のような挿絵取り込みコマンドのことで、この行に
1269 カーソルを合わせて@kbd{[prefix] g}を押すとその画像ファイルの元となったファ
1270 イルを対応するお絵描きツールを起動してオープンします。起動するツールの判定
1271 は以下のようになされます。
1273 @enumerate
1274 @item
1275 カレント行が変数 @code{YaTeX-processed-file-regexp-alist} に定義さ
1276 れている正規表現のいずれかとマッチしたら、ファイル名に相当する部分を
1277 \\(\\)から抜き出して覚えておく(何番目の\\(\\)かは変数の各リストの cdr 部に
1278 入れておく)。マッチしなければ何もしない。
1279 @item
1280 行末に、変数 @code{YaTeX-file-processor-alist} に登録されているコマンドが
1281 「%コマンド」 のように書いてあれば強制的に「コマンド ファイル名.拡張子」を
1282 起動。
1283 @item
1284 なければ、変数 @code{YaTeX-file-processor-alist} の各リストのcdr部に入って
1285 いる拡張子を「ファイル名」の後ろに足したファイルが存在するか順次調べて、存
1286 在した場合car部に入っているコマンドを起動する。
1287 @item
1288 以上どれかにマッチしなければあきらめる。
1289 @end enumerate
1292 変数 @code{YaTeX-file-processor-alist} と変数
1293 @code{YaTeX-file-processor-alist} の設定方法についてはそれぞれの変数につい
1294 て describe-variable して説明を読んで下さい。うまく設定すると、画像ファイ
1295 ルにかぎらず、任意の形式のファイルを任意のプロセッサで処理するコマンドを簡
1296 単に呼び出すことができます。
1298 @node メインファイルへのジャンプ, 環境を単位としたジャンプ, お絵描きツール起動, Cursor jump
1299 @comment node-name, next, previous, up
1300 @section メインファイルへのジャンプ
1302 @file{chap1.tex}のようなサブファイルで、
1304 @table @kbd
1305 @item [prefix] ^
1306 @dots{} メインファイルにジャンプ
1307 @item [prefix] 4 ^
1308 @dots{} 別ウィンドウでメインファイルにジャンプ
1309 @end table
1311 @noindent
1312 を押すと、メインファイルの編集バッファに切替えます。もし、メインファイルを
1313 オープンしていない場合は、カレントディレクトリから探して自動的にオープンし
1314 ます。
1316 @node 環境を単位としたジャンプ, 最後の補完位置へのジャンプ, メインファイルへのジャンプ, Cursor jump
1317 @comment node-name, next, previous, up
1318 @section 環境を単位としたジャンプ
1320 さらに現在の環境を単位として機能するコマンドに以下のものがあります。
1322 @cindex 環境の先頭へ[かんきようのせんとうへ]
1323 @cindex 環境の末尾へ[かんきようのまつひへ]
1324 @cindex 環境をマーク[かんきようをまあく]
1325 @cindex M-C-a
1326 @cindex M-C-e
1327 @cindex M-C-@@
1328 @table @kbd
1329 @item M-C-a
1330 @dots{} 環境の先頭(@code{\begin})へジャンプ
1331 @item M-C-e
1332 @dots{} 環境の末尾(@code{\end})へジャンプ
1333 @item M-C-@@
1334 @dots{} 環境全体をマーク
1335 @end table
1337 上記のコマンドは通常の@kbd{[prefix]}キーではなく@kbd{META}キーをプリフィク
1338 スとして機能するのでご注意下さい。
1340 @node 最後の補完位置へのジャンプ, , 環境を単位としたジャンプ, Cursor jump
1341 @comment node-name, next, previous, up
1342 @section 最後の補完位置へのジャンプ
1344 野鳥は補完入力した位置を常にレジスタ @code{3}に保存しています。
1345 入力途中で如何なるファイルの如何なる位置に行ったとしても、
1346 @kbd{C-x j 3}(@code{jump-to-register})を使って直ちに最後の補完入力位置に戻
1347 ることができます。
1349 @node Modifying/Deleting, Filling, Cursor jump, Top
1350 @comment node-name, next, previous, up
1351 @chapter 変更/削除
1352 @cindex 変更/削除[へんこう/さくしよ]
1353 @cindex prefix c
1354 @cindex prefix k
1356 既に入力されている La@TeX{} コマンドの変更/削除のために以下の機能が用意
1357 されています。
1359 @table @kbd
1360 @item [prefix] c
1361 @dots{} カーソル位置の La@TeX{} コマンドの変更
1362 @item [prefix] k
1363 @dots{} カーソル位置の La@TeX{} コマンドの削除
1364 @end table
1367 これらのコマンドは、コマンドを起動する場所によって動作を決定するので注意し
1368 て下さい。
1370 @menu
1371 * Changing LaTeX command:: La@TeX{} コマンドの変更
1372 * Killing LaTeX command:: La@TeX{} コマンドの削除
1373 @end menu
1375 @node Changing LaTeX command, Killing LaTeX command, Modifying/Deleting, Modifying/Deleting
1376 @comment node-name, next, previous, up
1377 @section La@TeX{} コマンドの変更
1379 変更したい La@TeX{} コマンドにカーソルを合わせて @kbd{[prefix] c}
1380 を押すとそのコマンドを補完入力などを用いて手軽に変えることができます。
1381 @kbd{[prefix] c} で変更できるコマンドには以下のものがあります。
1383 @itemize
1384 @item @code{begin/end} の環境名
1385 @item section型コマンドのコマンド名
1386 @item section型コマンドの引数
1387 @item section型コマンドのオプションパラメータ([]で囲まれたもの)
1388 @item large型コマンド
1389 @item (イメージ補完で入力可能な)数式モード専用のmaketitle型コマンド
1390 @end itemize
1392 変えたいsection型コマンドの引数がさらに La@TeX{} コマンドを含む場合は、
1393 その引数を囲む中括弧の上で @kbd{[prefix] c} を押すことで中のコマンドを変更
1394 対象判定から除外することができます。
1396 @cindex 環境名の変更[かんきようめいのへんこう]
1398 @node Killing LaTeX command, , Changing LaTeX command, Modifying/Deleting
1399 @comment node-name, next, previous, up
1400 @section La@TeX{} コマンドの削除
1402 @kbd{[prefix] k} は起動する位置により
1403 次のような動作を行います。
1404 @cindex 環境の削除[かんきようのさくしよ]
1407 @example
1408 起動位置 動作
1409 \begin, \endの行 @code{\begin\end}ペアの削除
1410 %#BEGIN, %#END の行 %#BEGIN,%#ENDペアの削除
1411 section型コマンドの上(中) section型コマンドの削除
1412 フォント指定括弧の上 フォント指定の削除
1413 括弧の上 対をなす括弧の削除
1414 @end example
1417 @code{\begin, \end} および @code{%#BEGIN, %#END} を削除する場合、
1418 @code{\begin, \end} や @code{%#BEGIN, %#END} の存在する行は
1419 まるごと削除されるので、それらの一行に @code{\begin} などを二つ以上連ねて
1420 書かないように注意してください。
1421 上記のものはすべて本文を囲う「容器」を削除するように働きますが、
1422 universal-argument (@kbd{C-u}) を打った後で@kbd{[prefix] k}をタイプすると、
1423 それぞれの「容器」に含まれる「中身」も一気に削除します。以下の例を参考にし
1424 て下さい。
1426 @example
1427 元のテキスト: [prefix] k C-u [prefix] k
1428 本文\footnote@{脚注@}です。 本文脚注です。 本文です。
1429 ↑(カーソル位置)
1430 @end example
1432 @node Filling, Includeonly, Modifying/Deleting, Top
1433 @comment node-name, next, previous, up
1434 @chapter 桁揃え
1435 @cindex 桁揃え[けたそろえ]
1437 @section itemの桁揃え
1438 @cindex itemなどの桁揃え[itemなとのけたそろえ]
1439 @cindex prefix i
1441 itemize 環境中にある@code{\item}の項目(文章)が複数行に渡る場合に、項
1442 目の先頭を桁揃えしたい場合には、
1444 @c @table @kbd
1445 @c @item [prefix] i
1446 @c @dots{} itemの桁揃え
1447 @c @end table
1449 @table @kbd
1450 @item M-q
1451 @dots{} 桁揃え
1452 @end table
1453 @cindex NTT-jTeX[えぬていいていいしえいてつく]
1455 @noindent
1456 によって、その item のインデントの深さに応じて fill されます。なお、古い
1457 NTT jTeX を使用している場合には、Lisp 変数@code{NTT-jTeX}を@code{t}にセッ
1458 トして下さい。
1460 @cindex YaTeX-item-regexp
1461 このとき、変数@code{YaTeX-item-regexp}の値(標準では @code{"\\\\item"})を
1462 項目指定コマンドの正規表現として検索に使用します。itemize 環境で、独自のコ
1463 マンドを定義して項目を列挙している場合(例えば@code{\underlineitem})は、
1464 @file{~/.emacs} で次のように指定して下さい。
1466 @lisp
1467 (setq YaTeX-item-regexp
1468 "\\(\\\\\\(sub\\)*item\\)\\|\\(\\\\underlineitem\\)")
1469 @end lisp
1472 この変数の指定の仕方がよく分からない場合は、独自の項目列挙コマンドの名前を
1473 @code{@code{"\item"}で始まるものにして下さい(例えば"\itembf"})。
1475 野鳥の @kbd{M-q} では @code{\item} を環境に応じて以下のように「ハングイン
1476 デント」します。
1478 @example
1479 itemize, enumerate環境:
1480 >\item[ほげほげ] 英語では、特に意味のない単語を `foo' であらわしま
1481 > すが、これの日本語版ともいえる単語が「ほげほげ」
1482 > です。
1483 description環境:
1484 > \item[へろへろ] 「ほげほげ」をでたらめが単語として使った時に、第
1485 > 2のでたらめな単語として「へろへろ」が使われることが多
1486 > いようです。
1487 @end example
1489 @section パラグラフの桁揃え
1490 @cindex パラグラフの桁揃え[はらくらふのけたそろえ]
1491 @cindex M-q
1493 itemize環境以外でのパラグラフの桁揃え(fill)は、基本的に他のモードと同じ
1494 ように機能しますが、verbatim環境や、tabular環境など桁揃えをすると悲惨な状
1495 況になるような環境中では機能しません。また、\verb で括ってあるものは決して
1496 行分割されません(変数 @code{YaTeX-verb-regexp} で制御) )。さらに、一時的に
1497 インデントの深さを変えてある箇所では、そのインデントの先頭で@kbd{M-q}を押
1498 すことにより fill-prefix をいちいち変更しなくて桁揃えができます。
1501 @node Includeonly, What column, Filling, Top
1502 @comment node-name, next, previous, up
1503 @chapter 勝手にincludeonly
1504 @cindex 勝手にincludeonly[かつてにincludeonly]
1505 @cindex includeonly
1507 ファイルを分割して文章を入力している時には、メインファイル中に
1509 @example
1510 \includeonly@{現在編集中のファイル名@}
1511 @end example
1513 @noindent
1514 のように書いておくことで、タイプセットの時間を節約できますが、ちょっと他の
1515 ファイルを手直ししたい時には
1516 @cindex 他のファイルの手直し[ほかのふあいるのてなおし]
1518 @example
1519 \includeonly@{ちょっと手直ししたいファイル名@}
1520 @end example
1523 と書き直さなければならず手間がかかります。野鳥では現在編集しているファイル
1524 名がメインファイルの@code{\includeonly}にない場合には自動的にこれを検出し、
1525 次の指示を仰ぎます。
1527 @example
1528 A)dd R)eplace %)comment?
1529 @end example
1532 現在編集中のファイルを @code{\includeonly} のリストに加えたい時には@kbd{a}
1533 を、現在編集中のファイルだけを @code{\includeonly} にしたい時は@kbd{r}を、
1534 @code{\includeonly} の行をコメントアウトして無効化したい時には、@kbd{%}を
1535 それぞれ押して下さい。
1537 @node What column, Intelligent newline, Includeonly, Top
1538 @comment node-name, next, previous, up
1539 @chapter ここはどこ?
1540 @cindex ここはどこ?[ここはとこ?]
1541 @cindex prefix &
1542 @cindex 複雑なtabular[ふくさつなtabular]
1544 項目数の多い tabular などをたくさん書いていると下の方の行で、いま書いて
1545 いる桁がどこに対応するのかわからなくなってしまうことがあります。例えば、以
1546 下のような tabular において、
1548 @example
1549 \begin@{tabular@}@{|c|c|c|c|c|c|c|c|@}\hline
1550 氏名&所属&〒&住所&電話&FAX&帰省先&帰省先電話\\ \hline
1551 矢上二郎 & 6 & 223 & 横浜市港北区日吉 & xxx-yyy &
1552 zzz-www & トンガ & 9876-54321 \\
1553 日吉小僧 & 2 & \multicolumn@{2@}@{c|@}@{教えない@}
1554 &&&(???)
1555 \\ \hline
1556 \end@{tabular@}
1557 @end example
1560 (???)の部分がどの項目なのかすぐに判断するのは難しいでしょう。こんな時は、
1562 @table @kbd
1563 @item [prefix] &
1564 @dots{} 現在のカラム表示
1565 @end table
1566 @cindex 現在のカラム表示[けんさいのからむひようし]
1568 @noindent
1569 を押すとカーソル位置のカラムがどの項目に該当するかをミニバッファに表示しま
1570 す。tabular/array環境の第1行目を項目名の並びとみなして対応するものを探しま
1571 す。もし項目名として別のものを表示して欲しい場合は、行頭を@code{%}にしてダ
1572 ミーの項目並びを作っておくと良いでしょう。
1574 @node Intelligent newline, Usepackage cheker, What column, Top
1575 @comment node-name, next, previous, up
1576 @chapter おまかせ改行
1577 @cindex おまかせ改行[おまかせかいきよう]
1578 @cindex &入力[&にゆうりよく]
1580 tabular[*], array, itemize, enumerate, tabbing 環境をbegin型補完で入力し
1581 た時、または各環境内で
1583 @table @kbd
1584 @item ESC RET
1585 @dots{} おまかせ改行
1586 @end table
1589 を押すと、その環境に応じた行エントリを次の行に挿入します(begin型補完時に自
1590 動挿入されたエントリが不要な場合は undo によって消去できます)。例えば、
1591 tabular環境では、その環境のカラム数に対応した個数の @code{&} に加え、行末
1592 の @code{\\} を入れます。この時それ以前に @code{\hline} があればそれも付け
1593 加えます。環境とそれに応じて自動入力するものの対応は以下のようになります。
1595 @itemize
1596 @item @code{tabular}, @code{tabular*}, @code{array}
1598 カラム数-1 だけの @code{&} と @code{\\}。必要に応じて @code{\hline}
1600 @item @code{tabbing}
1602 一行目で定義している @code{\=} と同じ個数の @code{\>}。
1604 @item @code{itemize}, @code{enumerate}, @code{description}, @code{list}
1606 @code{\item} または @code{item[]}
1607 @end itemize
1609 tabular 環境の例のように、本機能は各環境の一行目の内容を参考にして動作す
1610 るので、なるべく二行目以降で呼び出すようにしてください。
1612 もし、その他の環境、例えば @code{foo}、に対して@code{おまかせ改行}を動作
1613 させたい時は、@code{YaTeX-intelligent-newline-foo} という名前の関数を定義
1614 します。定義した関数は、現在の行に改行を挿入した直後の行頭の位置で呼ばれま
1615 す。関数 @code{YaTeX-indent-line} を呼ぶと現在の環境のネストに応じた深さに
1616 インデントされるので、これを呼んでから何かを挿入するようなコードを書くとよ
1617 いでしょう。@file{yatexenv.el}内の関数
1618 @code{YaTeX-intelligent-newline-itemize} の定義などを参考にしてください。
1621 @node Usepackage cheker, Changing mode of YaTeX, Intelligent newline, Top
1622 @comment node-name, next, previous, up
1623 @chapter 先回りusepackage
1624 @cindex 先回りusepackage[さきまわり]
1626 begin型、section型、maketitle型、いずれかのLaTeX2eマクロを補完入力すると、
1627 そのマクロの利用に外部パッケージを必要とする場合、そのパッケージを
1628 本文中で @code{\usepackage@{@}} しているかどうかを調査し、もししていなければ
1629 プリアンブルに対応するパッケージを引数にした @code{\usepackage} 文を
1630 (確認後に)挿入します。
1632 ただしこの機能が働くためには、パッケージ名とその中で定義されているマクロ
1633 群をalistの形式で変数 @code{YaTeX-package-alist-private} に設定しておく必
1634 要があります。
1636 @node Changing mode of YaTeX, Online help, Usepackage cheker, Top
1637 @comment node-name, next, previous, up
1638 @chapter 野鳥の動作モード切り替え
1639 @cindex モード切り替え[もうときりかえ]
1640 @cindex prefix w
1642 @table @kbd
1643 @item [prefix] w
1644 @dots{} 野鳥動作モード切り替えメニュー
1645 @end table
1647 @noindent
1648 で野鳥自身の動作を決定する以下のモードを切り替えます。
1650 @itemize @bullet
1651 @item 修正モード
1652 @item 野鳥数式モード
1653 @end itemize
1655 修正モードは、開き括弧入力時の処理をコントロールし、修正モードONの時は開き
1656 括弧の入力は開き括弧のみの入力になり、修正モードOFFの時は開き括弧の入力だ
1657 けで閉じ括弧まで入力します。デフォルト(起動時)の設定は@emph{OFF}です。
1659 野鳥数式モードは、変数 @code{YaTeX-auto-math-mode} が @code{nil} の時の
1660 み有効で、このとき@kbd{;}や@kbd{:}を押した時(@ref{Image completion}参照)に、
1661 どのようなイメージ補完を機能させるか、通常のキーとして機能させるかを手動で
1662 切り替えます。自動判定が遅いマシンでは@code{YaTeX-auto-math-mode}
1663 @code{nil}にセットし、野鳥数式モードを手動で切り替えると良いでしょう。
1666 @node Online help, Inclusion hierarchy browser, Changing mode of YaTeX, Top
1667 @comment node-name, next, previous, up
1668 @chapter オンラインヘルプ
1669 @cindex オンラインヘルプ[おんらいんへるふ]
1670 @cindex apropos
1671 @cindex キーワード検索[きいわあとけんさく]
1672 @cindex prefix ?
1673 @cindex prefix /
1675 使おうとする La@TeX{} コマンドの用法がよく分からない時は、オンラインヘル
1676 プをひきましょう。ヘルプに関するキーには以下のものがあります。
1678 @table @kbd
1679 @item [prefix] ?
1680 @dots{} オンラインヘルプ
1681 @item [prefix] /
1682 @dots{} オンラインapropos
1683 @end table
1685 @section オンラインヘルプ
1686 @cindex グローバルヘルプ[くろおはるへるふ]
1687 @cindex プライベートヘルプ[ふらいへえとへるふ]
1688 @cindex YaTeX-help-file
1689 @cindex YaTeX-help-file-private
1691 「オンラインヘルプ」は、一般的な La@TeX{} コマンド(デフォルトでカーソル
1692 位置のコマンド)に対する説明を隣のバッファに表示します。この時参照されるヘ
1693 ルプ用ファイルには「グローバルヘルプ」と「プライベートヘルプ」の二種類があ
1694 り、前者は La@TeX{} の標準コマンドの主なものの説明を含むファイルで、変数
1695 @code{YaTeX-help-file}の値で指定されます。このファイルは通常公共の場所(デ
1696 フォルトで@code{$EMACSEXECPATH})に置かれ、誰もがその内容を更新できるように
1697 全員に書き込み権が与えられるべきものです。後者は、非標準もしくは個人的なマ
1698 クロ定義に関する説明が書かれているファイルで、変数
1699 @code{YaTeX-help-file-private}の値で指定されます。こちらはユーザのホームディ
1700 レクトリの下などに置かれます。
1702 @section オンラインapropos
1704 「オンラインapropos」は GNU Emacs の apropos と同様、ユーザが指定したキー
1705 ワードを説明文に含む項目すべてを隣のバッファに表示します。
1707 もし、調べようとしたLa@TeX{}コマンドに対する説明がヘルプファイル中に見つ
1708 からなかった場合は、説明文の入力を求めてくるので、可能であれば参考書などを
1709 調べてそのコマンドの説明を入力してください。もし、なにか標準的なコマンドに
1710 対する説明を書いたならばぜひ私までその説明をお送り下さい。次回の配布に含め
1711 たいと思います。
1713 @node Inclusion hierarchy browser, Cooperation with other packages, Online help, Top
1714 @comment node-name, next, previous, up
1715 @chapter インクルード構造ブラウザ
1716 @cindex インクルード構造[いんくるうとこうそう]
1717 @cindex prefix d
1719 複数のファイルに分割しているドキュメントを書いている場合、
1721 @table @kbd
1722 @item [prefix] d
1723 @dots{} インクルード構造ブラウズ
1724 @end table
1726 @noindent
1727 を押すと、そのドキュメントの親ファイルを聞いて来ます。ここで全てのファイル
1728 の親となるファイル(デフォルトが示されているので大抵はRETのみ)を入力すると
1729 インクルードしている全てのファイルを解析し、インクルード状況を視覚的に表示
1730 します。このバッファでは以下のキー操作が有効です。
1732 @table @kbd
1733 @item n
1734 @dots{} 次の行に移動し対応するファイルを隣のバッファに表示
1735 @item p
1736 @dots{} 上の行に移動し対応するファイルを隣のバッファに表示
1737 @item N
1738 @dots{} 同じインクルードレベルの次のファイルに移動
1739 @item P
1740 @dots{} 同じインクルードレベルの前のファイルに移動
1741 @item j
1742 @dots{} 次の行に移動
1743 @item k
1744 @dots{} 上の行に移動
1745 @item u
1746 @dots{} 一代親にあたるファイルに移動
1747 @item .
1748 @dots{} カーソル位置のファイルを隣のバッファに表示
1749 @item SPC
1750 @dots{} 隣のバッファの対応ファイルをスクロールアップ
1751 @item DEL, b
1752 @dots{} 隣のバッファの対応ファイルをスクロールダウン
1753 @item <
1754 @dots{} 隣のバッファの対応ファイルの先頭を表示
1755 @item >
1756 @dots{} 隣のバッファの対応ファイルの末尾を表示
1757 @item '
1758 @dots{} (@kbd{<}や@kbd{>}の後で)元の表示位置に戻る
1759 @item RET, g
1760 @dots{} カーソル位置のファイルを隣のバッファでオープン
1761 @item mouse-2
1762 @dots{} RETと同じ(ウィンドウ使用時のみ)
1763 @item o
1764 @dots{} 隣のウィンドウに移動
1765 @item 1
1766 @dots{} 他のウィンドウを消す
1767 @item -
1768 @dots{} ブラウズウィンドウを小さくする
1769 @item +
1770 @dots{} ブラウズウィンドウを大きくする
1771 @item ?
1772 @dots{} ヘルプ表示
1773 @item q
1774 @dots{} 表示前の状態に戻る
1775 @end table
1777 ただし、隣のウィンドウのファイルの内容を表示する機能に関しては、対応する
1778 ファイルをクローズしてしまうとうまく働きませんのでご注意ください。
1780 @node Cooperation with other packages, Customizations, Inclusion hierarchy browser, Top
1781 @comment node-name, next, previous, up
1782 @chapter 他パッケージとの連携
1783 @cindex 他パッケージとの連携[たはつけえしとのれんけい]
1785 @section gmhist
1786 @cindex gmhist
1787 @cindex コマンドヒストリ[こまんとひすとり]
1788 @cindex ヒストリ[ひすとり]
1790 @file{gmhist.el}と@file{gmhist-mh.el} をロードしている場合、プレヴューコ
1791 マンドの入力(@kbd{[prefix] tp]})、印刷コマンドの入力(@kbd{[prefix] tl})の
1792 時に独立したヒストリを利用できます。それぞれのプロンプトで、@kbd{M-p} を押
1793 すと直前に利用したコマンド文字列をくり返し呼び出すことができます。
1795 @section min-out
1796 @cindex min-out
1798 @file{min-out.el} (@code{outline-minor-mode}) と野鳥を組み合わせて使うこ
1799 とももちろん可能です。設定の方法に関しては@file{yatexm-o.el}をご覧ください。
1801 @node Customizations, Etc, Cooperation with other packages, Top
1802 @comment node-name, next, previous, up
1803 @chapter カスタマイズ
1804 @cindex カスタマイズ[かすたまいす]
1805 @cindex キーアサイン[きいあさいん]
1807 野鳥の動作を制御する種々の変数を独自に設定することにより、補完入
1808 力を起動するキーアサインを変えたり、環境名の補完候補をさらに充実さ
1809 せることなどができます。
1811 @menu
1812 * Lisp variables:: lisp 変数
1813 * Add-in functions:: 付加関数(アドイン関数)
1814 @end menu
1816 @node Lisp variables, Add-in functions, Customizations, Customizations
1817 @comment node-name, next, previous, up
1818 @section lisp 変数
1819 @cindex prefixキー変更[prefixきいへんこう]
1821 例えば prefix キーを @kbd{C-c} 以外のキーにしたい場合は、
1822 @code{YaTeX-prefix}に prefix キーにしたいシンボルを定義してください。さら
1823 に、「@kbd{C-c 英字}」というキーバインドは独自の関数が割り当ててあるので使
1824 いたくない。このような時は、@code{YaTeX-inhibit-prefix-letter} を @code{t}
1825 に設定することにより、@kbd{C-c 英字…}のバインドが全て、対応する@kbd{C-c
1826 C-英字…}に変わります(ただし、begin型 large型補完の大文字起動によるリジョ
1827 ン指定は可能なままです。これも無効にしたい場合は@code{t}ではなく 1 にセッ
1828 トして下さい。)。
1830 @menu
1831 * All customizable variables:: カスタマイズ変数一覧
1832 * Sample definitions:: カスタマイズ変数設定例
1833 * Hook variables:: hook変数
1834 * Hook file:: hook用ファイル
1835 @end menu
1837 @node All customizable variables, Sample definitions, Lisp variables, Lisp variables
1838 @comment node-name, next, previous, up
1839 @subsection カスタマイズ変数一覧
1840 @cindex カスタマイズ変数一覧[かすたまいすへんすういちらん]
1842 yatex-mode における次の変数がカスタマイズ可能です。@file{~/.emacs} で
1843 @code{setq} しておけば、そちらの定義が優先されます。括弧の中はデフォルト値
1844 です。実際に変数の値を変更する場合は @kbd{M-x describe-variable} で
1845 変数の詳細な説明を参照してください。
1847 @defvar YaTeX-prefix
1848 yatex-mode 中のプリフィクスキー (@kbd{\C-c})
1849 @end defvar
1851 @defvar YaTeX-inhibit-prefix-letter
1852 prefix キーの直後のキーバインドで @kbd{英字} のものを @kbd{C-英字} に変更
1853 (@code{nil})
1854 @end defvar
1856 @defvar YaTeX-fill-prefix
1857 本文を書く時の行頭に挿入する接頭辞すなわち fill-prefix (@code{""(nil)})
1858 @end defvar
1860 @defvar YaTeX-user-completion-table
1861 学習したLa@TeX{}コマンド保存ファイル名 (@code{"~/.yatexrc"})
1862 @end defvar
1864 @defvar YaTeX-kanji-code
1865 文書を作成する時の漢字コード
1866 nil=既存のコードのまま 0=no-conversion 1=Shift JIS,
1867 2=JIS, 3=EUC, 4=UTF-8 (2 (MS-DOSでは1))
1868 @end defvar
1870 @defvar tex-command
1871 La@TeX{}タイプセッタコマンド名 (@code{"platex"})
1872 @end defvar
1874 @defvar dvi2-command
1875 プレヴューアコマンド名 (@code{"xdvi -geo +0+0 -s 4"})
1876 @end defvar
1878 @defvar dviprint-command-format
1879 dviファイルの印刷に使われるコマンド式 (@code{"dvi2ps %f %t %s | lpr"})
1880 @end defvar
1882 @defvar dviprint-from-format
1883 上の@code{%f}に相当する開始ページ指定書式、@code{%b} が開始ページ番号に変
1884 わる (@code{"-f %b"})
1885 @end defvar
1887 @defvar dviprint-to-format
1888 @code{%t} に相当する終了ページ指定書式、@code{%e}が終了ページ番号に変わる
1889 (@code{"-t %e"})
1890 @end defvar
1892 @defvar makeindex-command
1893 makeindexコマンド (@code{"makeindex"} (MS-DOSでは@code{"makeind"}))
1894 @end defvar
1896 @defvar YaTeX-dvipdf-command
1897 dviをPDFに変換するコマンド (@code{"dvipdfmx"})
1898 @end defvar
1900 @defvar YaTeX-cmd-gimp
1901 GIMPを起動するコマンド (code{"gimp"})
1902 @end defvar
1903 @defvar YaTeX-cmd-tgif
1904 tgifを起動するコマンド (code{"tgif"})
1905 @end defvar
1906 @defvar YaTeX-cmd-inkscape
1907 Inkscapeを起動するコマンド (code{"inkscape"})
1908 @end defvar
1909 @defvar YaTeX-cmd-dia
1910 Diaを起動するコマンド (code{"dia"})
1911 @end defvar
1912 @defvar YaTeX-cmd-ooo
1913 OpenOffice.orgまたはLibreOfficeを起動するコマンド (code{"soffice"})
1914 @end defvar
1915 @defvar YaTeX-cmd-gs
1916 Ghostscriptを起動するコマンド (code{"gs"})
1917 @end defvar
1918 @defvar YaTeX-cmd-dvips
1919 dvipsを起動するコマンド(環境によってはpdvipsなど) (code{"dvips"})
1920 @end defvar
1921 @defvar YaTeX-cmd-displayline
1922 displaylineを起動するコマンド
1923 (code{"/Applications/Skim.app/Contents/SharedSupport/displayline"})
1924 @end defvar
1925 @defvar YaTeX-cmd-edit-ps
1926 PostScriptファイルを編集するコマンド (変数code{"YaTeX-cmd-gimp"}の値)
1927 @end defvar
1928 @defvar YaTeX-cmd-edit-pdf
1929 PDFファイルを編集するコマンド (変数code{"YaTeX-cmd-ooo"}の値)
1930 @end defvar
1931 @defvar YaTeX-cmd-edit-ai
1932 .aiファイルを編集するコマンド (変数code{"YaTeX-cmd-inkscape"}の値)
1933 @end defvar
1934 @defvar YaTeX-cmd-edit-svg
1935 SVGファイルを編集するコマンド (変数code{"YaTeX-cmd-inkscape"}の値)
1936 @end defvar
1937 @defvar YaTeX-cmd-edit-images
1938 その他画像ファイルを編集するコマンド (変数code{"YaTeX-cmd-gimp"}の値)
1939 @end defvar
1941 @defvar YaTeX-need-nonstop
1942 @code{\nonstopmode@{@}}を自動的に付加するか (@code{nil})
1943 @end defvar
1945 @defvar latex-warning-regexp
1946 latexコマンドの出力するウォーニング行の正規表現 (@code{"line.* [0-9]*"})
1947 @end defvar
1949 @defvar latex-error-regexp
1950 同じくエラー行の正規表現 (@code{"l\\.[1-9][0-9]*"})
1951 @end defvar
1953 @defvar latex-dos-emergency-message
1954 MS-DOS上で動作する latex コマンドが、エラーにより停止するとき出力するメッ
1955 セージ (@code{"Emergency stop"})
1956 @end defvar
1958 @defvar latex-message-kanji-code
1959 タイプセッタの出力するメッセージの漢字コード.タイプセットバッファ
1960 の出力が化ける時は、これを設定する (2, Nemacsでのみ有効)
1961 @end defvar
1963 @defvar NTT-jTeX
1964 古いNTT-j@TeX{}使用時のようにインデントした行の先頭と前の行の
1965 (タイプセット後の)字間が空いてしまうのを嫌う場合は@code{t}にする
1966 (@code{nil})
1967 @end defvar
1969 @defvar YaTeX-item-regexp
1970 itemの桁揃えの時に用いる、itemの正規表現 (@code{"\\\\(sub\\)*item"})
1971 @end defvar
1973 @defvar YaTeX-verb-regexp
1974 verbコマンドの正規表現。先頭の\\\\はつけない (@code{"verb\\*?\\|path"})
1975 @end defvar
1977 @defvar YaTeX-nervous
1978 ローカル辞書を用いる時 @code{t} (@code{t})
1979 @end defvar
1981 @defvar YaTeX-sectioning-regexp
1982 セクション区切り設定コマンドの正規表現
1983 (@code{"\\(part\\|chapter\\*?\\|\\(sub\\)*\\(section\\|paragraph\\)\\*?\\)\\b"})
1984 @end defvar
1986 @defvar YaTeX-fill-inhibit-environments
1987 fill を抑止する環境名のリスト
1988 (@code{'("tabular" "tabular*" "array" "picture" "eqnarray" "eqnarray*" "equation" "math" "displaymath" "verbatim" "verbatim*")})
1989 @end defvar
1991 @defvar YaTeX-uncomment-once
1992 領域uncommentで行頭の複数の@code{%}を全て削除するか (@code{nil})
1993 @end defvar
1995 @defvar YaTeX-close-paren-always
1996 開き括弧の入力で常に閉じ括弧を入力する (@code{t})
1997 @end defvar
1999 @defvar YaTeX-auto-math-mode
2000 数式モードの切り替えを自動的に行う (@code{t})
2001 @end defvar
2003 @defvar YaTeX-math-key-list-private
2004 数式イメージ補完で用いる (プリフィクスキー . 対応補完テーブル) の
2005 alist (@code{nil})。補完テーブルの書き方については@file{yatexmth.el}を参照。
2006 @end defvar
2008 @defvar YaTeX-default-pop-window-height
2009 1画面の時にタイプセットバッファを初めて作成する時の高さ。数値で行数、数字
2010 文字列でEmacsウィンドウに対する百分率 (10)
2011 @end defvar
2013 @defvar YaTeX-help-file
2014 共用ヘルプファイル (@file{$doc-directory/../../site-lisp/YATEXHLP.jp})
2015 @end defvar
2017 @defvar YaTeX-help-file-private
2018 個人用ヘルプファイル (@file{"~/YATEXHLP.jp"})
2019 @end defvar
2021 @defvar YaTeX-no-begend-shortcut
2022 @kbd{[prefix] b ??} のショートカットを使わず、@kbd{[prefix] b} だけで補完
2023 入力に入る (@code{nil})
2024 @end defvar
2026 @defvar YaTeX-hilit-pattern-adjustment-private
2027 正規表現とそれにマッチするものの論理的意味をシンボルであらわしたものの
2028 リスト…のリスト。hilit19 を組み込んでいる時のみ有効。
2029 詳しくは @code{(assq 'yatex-mode hilit-patterns-alist)}
2030 した結果と、変数 @code{YaTeX-hilit-pattern-adjustment-default} の値(と場合
2031 によっては hilit19 のドキュメント)を参照せよ。
2032 @end defvar
2034 @defvar YaTeX-sectioning-level
2035 LaTeXのセクション単位宣言コマンドとその論理的高さのalist。
2036 @end defvar
2038 @defvar YaTeX-hierarchy-ignore-heading-regexp
2039 Hierarchy バッファは通常ファイルヘッダとして、LaTeXのセクション宣言コマン
2040 ドの引数を検索し、それがなければコメント行を探すが、その際にヘッダとしては
2041 意味を持たないパターンをこの変数に設定する。デフォルトでは RCS ヘッダとモー
2042 ド指定行(-*- xxx -*-)が設定されている。
2043 @end defvar
2045 @defvar YaTeX-skip-default-reader
2046 Non-nil に設定するとsection型コマンドの引数入力時、アドイン関数がなければ
2047 ミニバッファでの読み込みをせずに入力を完了させる (@code{nil})
2048 @end defvar
2050 @defvar YaTeX-create-file-prefix-g
2051 @code{\include}などで @kbd{prefix g}した時に、ジャンプ先が存在しないファイ
2052 ルであってもオープンする (@code{nil})
2053 @end defvar
2055 @defvar YaTeX-simple-messages
2056 各種補完時のメッセージ出力を簡素化する (@code{nil})
2057 @end defvar
2059 @defvar YaTeX-hilit-sectioning-face
2060 色付けが有効な時の @code{\part} の色
2061 (@code{'(yellow/dodgerblue yellow/slateblue)})。
2062 リストの第一要素は @code{hilit-background-mode} が @code{'light} の時の、
2063 第二要素は @code{'dark} の時の @code{\chapter} の色で、文字色/背景色 のよ
2064 うに指定する。
2065 @end defvar
2067 @defvar YaTeX-hilit-sectioning-attenuation-rate
2068 色付けが有効な時の、@code{\subparagraph} の色を @code{\chapter} の濃度の何
2069 %薄くしたものにするか (@code{'(15 40)}) @code{YaTeX-hilit-sectioning-face}
2070 の項参照。
2071 @end defvar
2073 @defvar YaTeX-use-AMS-LaTeX
2074 AMS-LaTeX を使用する場合は @code{t} に設定する (@code{nil})
2075 @end defvar
2077 @defvar YaTeX-use-LaTeX2e
2078 LaTeX2e を使用する場合は @code{t} に設定する (@code{t})
2079 @end defvar
2081 @defvar YaTeX-template-file
2082 新規ファイル作成時に自動挿入するファイル名 (@code{~/work/template.tex})
2083 @end defvar
2085 @defvar YaTeX-search-file-from-top-directory
2086 inputするファイルを探すときの基準ディレクトリをmainファイルのあるディレクト
2087 リにするか (@code{t})
2088 @end defvar
2089 @defvar YaTeX-use-font-lock
2090 ソースの色づけパッケージとして font-lock を利用するかどうか
2091 (@code{(featurep 'font-lock)})
2092 @end defvar
2094 @defvar YaTeX-use-hilit19
2095 ソースの色づけパッケージとして hilit19 を利用するかどうか
2096 (@code{(featurep 'hilit19)})
2097 @end defvar
2099 @defvar YaTeX-use-italic-bold
2100 italic, boldフォントを野鳥が探すかどうか (Emacs20以降なら@code{t})
2101 font-lock利用時のみ有効。
2102 (@code{(featurep 'hilit19)}
2103 @end defvar
2105 @defvar YaTeX-singlecmd-suffix
2106 全てのmaketitle型コマンドの補完入力直後に挿入する文字列。
2107 @code{"@{@}"} などがお勧め。
2108 @end defvar
2110 @defvar YaTeX-package-alist-private
2111 LaTeX2eのパッケージ名とその中に含まれるマクロのリスト。
2112 適切に設定しておくと本文入力時にマクロを補完入力すると
2113 そのマクロに必要なパッケージを usepackage するか自動的に検査してくれる。
2114 していなければ \usepackage を自動追加することもできる。
2115 リストは
2116 @lisp
2117 '((パッケージ名1
2118 (補完タイプ マクロのリスト……)
2119 (補完タイプ マクロのリスト……))
2120 (パッケージ名2
2121 (補完タイプ マクロのリスト……)
2122 (補完タイプ マクロのリスト……))………)
2123 @end lisp
2124 という形式にする。補完タイプは @code{env, section, maketitle} のどれか。
2125 具体例は変数 @code{YaTeX-package-alist-default}
2126 の値参照。
2127 @end defvar
2129 @defvar YaTeX-tabular-indentation
2130 tabular/array 環境で現在行の先頭位置が表の第Nカラムのときは
2131 標準インデント位置から N*YaTeX-tabular-indentation 桁下げた
2132 インデントにする。
2133 @end defvar
2135 @defvar YaTeX-noindent-env-regexp
2136 別の環境内にあっても \begin@{@} が行頭から始まるべき環境名の正規表現。
2137 verbatim環境などを指定する。
2138 @end defvar
2140 @defvar YaTeX-ref-default-label-string
2141 \ref@{@} のラベル補完でラベル未設定のものに自動的に生成する
2142 ラベル名の書式。strftime(3)関数に似た日付ベースで指定する。
2143 利用できる書式は以下のとおり。
2144 %y -> 西暦下二桁, %b -> 月の英名, %m -> 月(1〜12)
2145 %d -> 日, %H -> 時, %M -> 分, %S -> 秒,
2146 %qx -> アルファベットで26進数化した yymmdd.
2147 %qX -> アルファベットで26進数化した HHMMSS.
2148 デフォルトは "%H%M%S_%d%b%y"
2149 @end defvar
2151 @defvar YaTeX-ref-generate-label-function
2152 \ref@{@}のラベル名自動生成のときに使う関数のシンボル。
2153 デフォルトは標準の YaTeX::ref-generate-label 関数が割り当ててある。
2154 引数を2つ取る関数を定義して、この変数にセットするとその関数を呼んだ
2155 結果をデフォルトのラベル名候補とする。設定例:
2156 @lisp
2157 (setq YaTeX-ref-generate-label-function 'my-yatex-generate-label)
2158 (defun my-yatex-generate-label (command value)
2159 (and (string= command "caption")
2160 (re-search-backward "\\\\begin@{\\(figure\\|table\\)@}" nil t)
2161 (setq command (match-string 1)))
2162 (let ((alist '(("chapter" . "chap")
2163 ("section" . "sec")
2164 ("subsection" . "subsec")
2165 ("figure" . "fig")
2166 ("table" . "tbl"))))
2167 (if (setq command (cdr (assoc command alist)))
2168 (concat command ":" value)
2169 (YaTeX::ref-generate-label nil nil))))
2170 @end lisp
2171 @end defvar
2173 @node Sample definitions, Hook variables, All customizable variables, Lisp variables
2174 @comment node-name, next, previous, up
2175 @subsection カスタマイズ変数設定例
2176 @cindex 設定例[せつていれい]
2178 たとえば、prefix キーとして@kbd{ESC}を使用し、新たな補完候補を格納するファ
2179 イルを、@file{~/src/emacs/yatexrc} にし、行頭の prefix をタブ文字一つに変
2180 えたいときは、
2182 @lisp
2183 (setq YaTeX-prefix "\e"
2184 YaTeX-user-completion-table "~/src/emacs/yatexrc"
2185 YaTeX-fill-prefix " ")
2186 @end lisp
2188 @noindent
2189 を @file{~/.emacs} に加えます。
2191 @node Hook variables, Hook file, Sample definitions, Lisp variables
2192 @comment node-name, next, previous, up
2193 @subsection hook変数
2194 @cindex hook変数[hookへんすう]
2195 @cindex yatex-mode-hook
2196 @cindex yatex-mode-load-hook
2198 また、hook 変数 @code{yatex-mode-hook}, @code{yatex-mode-load-hook} を用
2199 意しています。すべての yatex-mode のバッファで作用させたいものは、
2200 @code{yatex-mode-hook} に記述し、@file{yatex.el} をロードする時だけ作用さ
2201 せたいものは@code{yatex-mode-load-hook} に記述します。例えば、
2202 @code{outline-minor-mode} を利用する場合、それぞれのバッファで
2203 @code{outline-minor-mode} を有効にしたいので、@code{yatex-mode-hook} を次
2204 のように設定します。
2206 @lisp
2207 (setq yatex-mode-hook
2208 '(lambda () (outline-minor-mode t)))
2209 @end lisp
2212 逆に、独自のキー定義を行いたい時などは、@code{yatex-mode-load-hook} を利用
2213 します。例えば、begin 型補完において、 document や、enumerate 以外の環境名
2214 もショートカットキーで入れたいなどという時は、次のようにします。以下の例は、
2215 @kbd{[prefix] ba} で @code{\begin@{abstract@}}, @code{\end@{abstract@}} を
2216 挿入します。
2218 @lisp
2219 (setq yatex-mode-load-hook
2220 '(lambda() (YaTeX-define-begend-key "ba" "abstract")))
2221 @end lisp
2223 なお、新たなキーの定義には、関数 @code{YaTeX-define-key}
2224 @code{YaTeX-define-begend-key}を利用するようにしてください。
2226 @node Hook file, , Hook variables, Lisp variables
2227 @comment node-name, next, previous, up
2228 @subsection hook用ファイル
2230 変数 @code{yatex-mode-load-hook} で定義する内容が多い時は、
2231 @file{yatexhks.el}というファイルを作り、その中に野鳥関連の設定を書く事で、
2232 初期化の時に自動的にロードします。
2235 @node Add-in functions, , Lisp variables, Customizations
2236 @comment node-name, next, previous, up
2237 @section 付加関数(アドイン関数)
2239 各種補完時に、環境名やコマンド名に応じたきめ細やかな補完入力機能を実現す
2240 るための関数を作成することができます。この関数の作成方法や、組み込み方法に
2241 関しては、@code{yatexadd.doc} をご覧ください。
2243 @node Etc, Copying, Customizations, Top
2244 @comment node-name, next, previous, up
2245 @chapter その他
2247 野鳥の標準の La@TeX{} コマンドの辞書には、作者が頻繁に使うものしか登録さ
2248 れていません。これは、補完候補に使いそうもないコマンドが存在して、補完した
2249 いコマンドを出すまでのストローク数を増やしてしまう事を防止するためです。標
2250 準辞書にないコマンドも、できるだけ補完入力方式を利用し、ユーザ辞書を充実さ
2251 せることで、あなたの La@TeX{} スタイルにあった野鳥へと育っていくことでしょ
2252 う。
2254 @node Copying, Concept Index, Etc, Top
2255 @comment node-name, next, previous, up
2256 @chapter 取り扱い
2258 本プログラムはフリーソフトウェアです。本プログラムを使用して生じたいかな
2259 る結果に対しても作者は責任を負わないこととします。転載等に関しては制限いた
2260 しません。常識的に扱ってください。また、本プログラムに含まれるコードを利用
2261 すること、改造することも自由に行なって構いませんが、流用することにより契約
2262 締結の必要が生じる場合、私はいかなる契約も締結しません。具体的にはGPLへの
2263 サインはしませんので、GNUに寄贈するものを作っている場合私の作品から取り込
2264 んだコードを流用すると苦労するかもしれません。いかなるコード流用も拒否しま
2265 せんが契約締結は辞退します。
2267 苦情、希望、バグ報告、感想等は歓迎いたします。
2268 連絡は yuuji@@yatex.org まで(2004年1月現在)。
2269 継続的に使用してくださる方はメイリングリスト「fj野鳥の会」に
2270 是非加入してください。加入方法については本パッケージの @file{docs/qanda}
2271 ファイルの「その他」の章を御覧ください。
2273 仕様は、予告なく確実に(気分次第で)変更されます:-p。
2275 @flushright
2276 広瀬雄二
2277 @end flushright
2279 @node Concept Index, , Copying, Top
2280 @comment node-name, next, previous, up
2281 @unnumbered 索引
2282 @printindex cp
2284 @c カスタマイズ変数索引を索引と分離する場合にはコメントアウトを外す!!!
2285 @c @node Variable Index
2286 @c @comment node-name, next, previous, up
2287 @c @unnumbered カスタマイズ変数索引
2288 @c @printindex vr
2290 @contents
2292 @bye
2294 @c Local Variables:
2295 @c fill-column: 74
2296 @c fill-prefix: nil
2297 @c buffer-file-coding-system: sjis
2298 @c End:
2300 Tag table:
2302 End tag table