1.1 --- a/docs/yatexadd.doc	Mon Feb 22 11:04:53 1993 +0000
     1.2 +++ b/docs/yatexadd.doc	Tue May 04 13:00:17 1993 +0000
     1.3 @@ -1,25 +1,20 @@
     1.4  ------------------------------------------------------------------------
     1.5  			野鳥用付加関数の作成方法
     1.6  ------------------------------------------------------------------------
     1.7 -筆者註: ・付加関数の呼び出し方の仕様は、まだ模索段階です。
     1.8 -	・yatexadd.el のサンプル関数仕様も、大きく変更する可能性があります。
     1.9 -	・もし、本バージョンの yatexadd を手にされた場合は、今後の付加関数
    1.10 -	  の仕様について、御意見をお聞かせください。
    1.11 -	・とりあえず、begin型補完のみの対応です。
    1.12  
    1.13  
    1.14  【付加関数とは】
    1.15  
    1.16 -	  begin 型補完で、tabular 環境を入力している時に、「"c|c|c" とか、 
    1.17 -	また、table 環境の入力時に"[tbp]" とかも一緒に入力すればいいのに」
    1.18 -	などと思うことはありませんか。もちろんこれを自動入力する関数は簡単
    1.19 -	にサポートできるでしょう。
    1.20 +	  begin 型補完で、「tabular 環境を入力している時に、"{|c|c|c|}" と
    1.21 +	か、また、table 環境の入力時に"[tbp]" とかも一緒に入力すればいいの
    1.22 +	に」などと思うことはありませんか。もちろんこれを自動入力する関数は
    1.23 +	簡単にサポートできるでしょう。
    1.24  
    1.25  	  しかし、tabular 環境に限らず、LaTeX の環境の引数には、各人お決ま
    1.26  	りのフォーマットがあるものです。たとえば凝った表を書く時の tabular
    1.27  	環境の引数は、かなり複雑なので、上のような自動入力関数よりも、
    1.28  
    1.29 -		"{@{\vrule width 1pt\ }|||@{\vrule width 1pt}}"
    1.30 +		"{@{\vrule width 1pt\ }|||@{\ \vrule width 1pt}}"
    1.31  
    1.32  	を挿入するだけの単純な関数のほうが、嬉しい人もいるでしょう。あるい
    1.33  	は、「そんなの要らない。他の tabular をコピーして来たほうが早い。」
    1.34 @@ -35,7 +30,10 @@
    1.35  【準備】
    1.36  
    1.37  	  さすがに、関数を書くだけでは使えません:-)。yatex-mode 起動時には、
    1.38 -	その関数を定義したファイルがロードされていなくてはなりません。 
    1.39 +	その関数を定義したファイルがロードされていなくてはなりません。関数
    1.40 +	を定義するファイル名を yatexadd.el(またはバイトコンパイルした形式
    1.41 +	のyatexadd.elc)にし、そのファイルを load-path 中に置いておけば、 
    1.42 +	野鳥が自動的にロードします。それ以外のファイル名にする場合は、
    1.43  	yatex-mode-hook に、付加関数を定義する Emacs-Lisp ファイルをロード
    1.44  	するような仕掛けを書いておくのがよいでしょう。
    1.45  
    1.46 @@ -49,8 +47,46 @@
    1.47  
    1.48  【呼ばれ方】
    1.49  
    1.50 -	  begin型補完の場合 \begin{環境名} が自動入力された直後に呼び出さ
    1.51 -	れます。
    1.52 +	  野鳥本体は、begin型補完とsection型補完、およびmaketitle型補完の
    1.53 +	入力時に付加関数の存在を調べてから呼び出します。begin型補完の場合 
    1.54 +	\begin{環境名} が自動入力された直後に呼び出されます。section型補完
    1.55 +	では第一引数の補完の直前、maketitle型補完の場合は、コマンド名の直
    1.56 +	後(一つのスペースを挿入する直前)に呼び出されます。
    1.57 +
    1.58 +
    1.59 +【関数定義】
    1.60 +
    1.61 +	  begin型補完では、\begin{環境名}の直後に付加する文字列、section型
    1.62 +	補完では、LaTeXコマンド名と第一引数の間に位置する文字列、maketitle
    1.63 +	型補完では、LaTeXコマンド名の直後に位置する文字列を返すような関数
    1.64 +	を定義して下さい。
    1.65 +	(例)
    1.66 +		\begin{table}[ht]
    1.67 +		             ~~~~
    1.68 +		\put(100,200){}
    1.69 +		    ~~~~~~~~~
    1.70 +		\sum_{i=0}^{n} 
    1.71 +		    ~~~~~~~~~~
    1.72 +	たんに、いつでも {|c|c|c|} を入れるだけで良いのなら、
    1.73 +
    1.74 +		(defun YaTeX:tabular ()
    1.75 +		  "{|c|c|c|}")
    1.76 +
    1.77 +	とだけ、書けばよく、前述の、複雑な定型 tabular フォーマットを挿入
    1.78 +	するための関数を定義する場合は、次のようにします。
    1.79 +
    1.80 +		(defun YaTeX:tabular ()
    1.81 +		  "{@{\\vrule width 1pt\\ }|||@{\\ \\vrule width 1pt}}")
    1.82 +
    1.83 +	この時、Emacs-Lisp 中の文字列では、\ 自身は、\\ と表記することなどに
    1.84 +	注意して下さい。
    1.85 +
    1.86 +	  また、{} の中を、補完時に直接キーボードから読み込ませたい時は、
    1.87 +
    1.88 +		(defun YaTeX:tabular ()
    1.89 +		  (concat "{" (read-string "Rule: ") "}"))
    1.90 +
    1.91 +	などとすれば良いでしょう。
    1.92  
    1.93  
    1.94  【参考】
    1.95 @@ -58,6 +94,30 @@
    1.96  	  付加関数の定義の例を yatexadd.el に用意しました。実際に独自の付
    1.97  	加関数を定義する時の参考として下さい。
    1.98  
    1.99 +	  有用と思われる関数について、簡単に説明します。
   1.100 +
   1.101 +	・関数	YaTeX:read-position
   1.102 +	  引数	[] の中に入れてもよい文字を羅列した文字列。
   1.103 +	  説明	[htb] などのような location 指定を作成します。何も入力せず
   1.104 +		リターンを押すと、[]自体も省略されます。[]の中に来るべき文
   1.105 +		字が htbp に限られているなら、(YaTeX:read-position "htbp")
   1.106 +		と呼び出します。
   1.107 +
   1.108 +	・関数	YaTeX:read-coordinates
   1.109 +	  引数	基本プロンプト, X座標プロンプト, Y座標プロンプト(全て省略可)
   1.110 +	  説明	「基本プロンプト X座標プロンプト:」というプロンプトを出し
   1.111 +		て、X座標を読み込み、「基本プロンプト Y座標プロンプト:」を
   1.112 +		出して、Y座標を読み込み、(X座標,Y座標) の様な形式を作成します。
   1.113 +		何も入力せずリターンを押しても、(,)が返されます。
   1.114 +		各プロンプトのデフォルトはそれぞれ、Dimension, X, Y です。
   1.115 +
   1.116 +	・関数	YaTeX:check-comletion-type
   1.117 +	  引数	'begin または、'section または、'maketitle
   1.118 +	  説明	付加関数が呼ばれる時に、行われている補完の形式が、引数で与
   1.119 +		えたものであるかどうか調べ、そうでない場合にエラー終了する。
   1.120 +		なお、変数 YaTeX-current-completion-type に現在の補完の型
   1.121 +		を表わすシンボル(この関数の引数と同様)が格納されています。
   1.122 +
   1.123  
   1.124  【最後に】
   1.125  
   1.126 @@ -65,10 +125,7 @@
   1.127  	ら、筆者までお送り下さい。次の yatexadd.el に取り込んで行きたいと
   1.128  	思います。
   1.129  
   1.130 -【註】
   1.131 -
   1.132 -	  yatexadd は βversionです。
   1.133  
   1.134  								   広瀬雄二
   1.135 -							yuujI@ae.keio.ac.jp
   1.136 +							yuuji@ae.keio.ac.jp
   1.137  							pcs39334(ASCII-NET)