diff --git a/txt/uMap.pdf b/txt/uMap.pdf new file mode 100644 index 0000000..ea6b96e --- /dev/null +++ b/txt/uMap.pdf Binary files differ diff --git a/txt/uMappro.pdf b/txt/uMappro.pdf new file mode 100644 index 0000000..88a068e --- /dev/null +++ b/txt/uMappro.pdf Binary files differ diff --git a/txt/webmapsystem.aux b/txt/webmapsystem.aux index b3f6ea1..055297e 100644 --- a/txt/webmapsystem.aux +++ b/txt/webmapsystem.aux @@ -5,18 +5,20 @@ \@writefile{toc}{\contentsline {section}{\numberline {2}Web地図作成の意図}{2}{}\protected@file@percent } \@writefile{toc}{\contentsline {subsection}{\numberline {2.1}Web地図の利用者}{2}{}\protected@file@percent } \@writefile{toc}{\contentsline {subsection}{\numberline {2.2}Web地図作成の方針}{3}{}\protected@file@percent } -\@writefile{lof}{\contentsline {figure}{\numberline {2}{\ignorespaces ポップアップコンテンツの一例(uMap an OpenStreetMap project, 国土地理院地図タイル淡色地図を利用)}}{3}{}\protected@file@percent } +\@writefile{lof}{\contentsline {figure}{\numberline {2}{\ignorespaces ポップアップコンテンツの一例(uMap an OpenStreetMap project, 国土地理院地図タイル淡色地図)}}{3}{}\protected@file@percent } \newlabel{figure:popupcontent1}{{2}{3}} -\@writefile{lof}{\contentsline {figure}{\numberline {3}{\ignorespaces ポリゴンの一例(Leaflet, 国土地理院地図タイル標準地図を利用)}}{3}{}\protected@file@percent } -\newlabel{figure:polygoncontent1}{{3}{3}} \@writefile{toc}{\contentsline {section}{\numberline {3}uMapの利用}{3}{}\protected@file@percent } -\@writefile{toc}{\contentsline {subsection}{\numberline {3.1}マーカー地図としての利用}{4}{}\protected@file@percent } +\@writefile{toc}{\contentsline {subsection}{\numberline {3.1}マーカー地図としての利用}{3}{}\protected@file@percent } +\@writefile{lof}{\contentsline {figure}{\numberline {3}{\ignorespaces uMapで作成したマーカー地図(uMap,国土地理院地図タイル標準地図), 表示されているポリゴンは鳥獣保護区を示している.}}{4}{}\protected@file@percent } +\newlabel{figure:uMap}{{3}{4}} +\@writefile{lof}{\contentsline {figure}{\numberline {4}{\ignorespaces uMap内で作成したプロパティの画面(uMap.), プロパティは自動的に名称のアルファベット順に並ぶ, プロパティ名は英字推奨}}{4}{}\protected@file@percent } +\newlabel{figure:uMappropery}{{4}{4}} \@writefile{toc}{\contentsline {subsection}{\numberline {3.2}データベース作成ツールとしての利用}{4}{}\protected@file@percent } -\@writefile{toc}{\contentsline {section}{\numberline {4}geojsonファイルの利用}{4}{}\protected@file@percent } -\@writefile{toc}{\contentsline {subsection}{\numberline {4.1}geojsonファイルの中身}{4}{}\protected@file@percent } -\@writefile{toc}{\contentsline {subsection}{\numberline {4.2}QGISを利用したgeojsonファイルの作成}{4}{}\protected@file@percent } -\@writefile{toc}{\contentsline {section}{\numberline {5}Leafletの利用}{4}{}\protected@file@percent } -\@writefile{toc}{\contentsline {subsection}{\numberline {5.1}ポリゴン表示のためのデータ作り}{4}{}\protected@file@percent } -\@writefile{toc}{\contentsline {subsection}{\numberline {5.2}生息エリアのポリゴン表示について}{4}{}\protected@file@percent } -\@writefile{toc}{\contentsline {section}{\numberline {6}今後の方針}{4}{}\protected@file@percent } -\gdef \@abspage@last{4} +\@writefile{toc}{\contentsline {section}{\numberline {4}geojsonファイルの利用}{5}{}\protected@file@percent } +\@writefile{toc}{\contentsline {subsection}{\numberline {4.1}geojsonファイルの中身}{5}{}\protected@file@percent } +\@writefile{toc}{\contentsline {subsection}{\numberline {4.2}QGISを利用したgeojsonファイルの作成}{5}{}\protected@file@percent } +\@writefile{toc}{\contentsline {section}{\numberline {5}Leafletの利用}{5}{}\protected@file@percent } +\@writefile{toc}{\contentsline {subsection}{\numberline {5.1}ポリゴン表示のためのデータ作り}{5}{}\protected@file@percent } +\@writefile{toc}{\contentsline {subsection}{\numberline {5.2}生息エリアのポリゴン表示について}{5}{}\protected@file@percent } +\@writefile{toc}{\contentsline {section}{\numberline {6}今後の方針}{5}{}\protected@file@percent } +\gdef \@abspage@last{5} diff --git a/txt/webmapsystem.pdf b/txt/webmapsystem.pdf index c2839fc..55584e4 100644 --- a/txt/webmapsystem.pdf +++ b/txt/webmapsystem.pdf Binary files differ diff --git a/txt/webmapsystem.tex b/txt/webmapsystem.tex index 0b846ec..6e85a21 100644 --- a/txt/webmapsystem.tex +++ b/txt/webmapsystem.tex @@ -31,7 +31,6 @@ \caption{国指定最上川河口鳥獣保護区} \label{figure:wildlifepreserve} \end{figure} - \section{Web地図作成の意図} 探鳥マップの作成には以下のようなメリットがある。(1)野鳥の情報を地図上で地理情報と共に表示することで、野鳥の存在とその生態をより具体的にイメージできる。(2)スマートフォン(以下「スマホ」という。)やタブレット端末、パーソナルコンピュータ(以下「パソコン」という。)からWebを利用することで、室内でも野鳥の情報を簡単に得ることができる。(3)スマホやタブレット端末といった持ち運びが容易なアイテムでの利用が可能なため、実際に外に出て野鳥観察を行う際には情報を確かめながら観察を楽しむことができる。 \subsection{Web地図の利用者} @@ -43,23 +42,36 @@ \begin{figure}[h] \centering \includegraphics[width=6.5cm,pagebox=cropbox,clip]{pop.pdf} -\caption{ポップアップコンテンツの一例(uMap an OpenStreetMap project, 国土地理院地図タイル淡色地図を利用)} +\caption{ポップアップコンテンツの一例(uMap an OpenStreetMap project, 国土地理院地図タイル淡色地図)} \label{figure:popupcontent1} \end{figure} - しかしこのようなマーカーでの表示にはいくつか課題がある。(1)情報を収集して記録が増えるとその分マーカーの数も増え、地図として見づらいものになってしまう。(2)野鳥が観られた場所が塒や営巣地といった野鳥の生態に大きく影響を及ぼす場所であった場合、その場所の位置情報を公開することはリスクが大きい。具体的には、マナーの悪い人間によって被写体として執拗に追い回されたりすることで過度なストレスを抱え、繁殖場所を放棄することなどが挙げられる。(3)表示されるマーカーの位置は、調査をしたその日にはその場所に出現した、というあくまで参考程度の情報であり野鳥観察に推奨される場所やルートを案内するための情報としては弱い。 (1)については、一定の範囲内にある複数のマーカーをまとめて1個のマーカーとして表示するという解決策がある。(2)に関しても、その野鳥が希少種であった場合や営巣地であった場合にはその情報を公開せず、酒田市に生息しているという情報のみを公開することで対応できる。しかし、野鳥の情報をマーカーで表示するというWeb地図は、他のWebページにおいて作成、公開されているものが複数あり、それらとの差別化を図るという意味でもマーカーではない表示の仕方を模索することにした。同市猛禽類保護センター職員の長船裕紀氏からの助言を受けた私たちは、野鳥の存在そのものだけでなく、どのような野鳥がどのような環境を好んで生息しているのかということにスポットを当てた地図の作成を最初の目標とした。そのためにマーカーではなくポリゴンという地物の表示を使うことにした。ポリゴンは、ラインで囲まれた範囲にフィルターがかかった地物である。(図3) -\begin{figure}[h] -\centering -\includegraphics[width=6.5cm,pagebox=cropbox,clip]{poly.pdf} -\caption{ポリゴンの一例(Leaflet, 国土地理院地図タイル標準地図を利用)} -\label{figure:polygoncontent1} -\end{figure} +\begin{figure*}[htbp] + \begin{minipage}[b]{0.5\hsize} + \begin{center} + \includegraphics[keepaspectratio,width=8cm]{uMap.pdf} + \end{center} + \caption{uMapで作成したマーカー地図(uMap,国土地理院地図タイル標準地図), 表示されているポリゴンは鳥獣保護区を示している.} + \label{figure:uMap} + \end{minipage} + \begin{minipage}[b]{0.5\hsize} + \begin{center} + \includegraphics[keepaspectratio,width=7cm]{uMappro.pdf} + \end{center} + \caption{uMap内で作成したプロパティの画面(uMap.), プロパティは自動的に名称のアルファベット順に並ぶ, プロパティ名は英字推奨} + \label{figure:uMappropery} + \end{minipage} +\end{figure*} \section{uMapの利用} 探鳥マップ作成の初期段階には、uMapというオープンソースのWeb地図を活用した。uMapではマーカーやポリゴン、ラインといった地物を自由に描き、それの地理情報をファイル保存することができる。地物に関する情報(プロパティ)も追加することが可能である。まず、前述したシンプルなマーカー地図をuMapで試験的に作成した。また、探鳥マップ内で利用する地物の地理情報ファイルを作成する際に用いた。 \subsection{マーカー地図としての利用} -uMapで作成した探鳥マップでは、フィールドワークで観られた野鳥をどの季節によって観られる鳥なのかを調べ、留鳥、夏鳥、冬鳥、旅鳥という4つのレイヤに分類した。地図上ではレイヤごとにマーカーの色を変えることで季節によって観られる野鳥の変化をわかりやすくした。なおこのそれぞれのレイヤは表示と非表示の切り替えが可能である。このようにuMapを利用して仮の探鳥マップを作成することで、私たちが一から構築するマップの内容を吟味することができた。uMapに情報を書き込む際には、地物にマーカーを用いることのデメリットが浮かび上がった。また、実際にこのuMapを知人に利用してもらったところ、「マーカーの色が何で変わっているのかがパッと観た時にわからなかった。ただ、逆にそれを考えながらマーカーを追っていくのがおもしろかった。」という貴重な意見も得ることができた。uMapでは画面上にツールボタンがいくつか表示されているが、それらはuMapを初めて利用する人にとってはどのような仕様になっているのかが全くわからない。利用者が地図をひと目見た時に、そこから野鳥の様々な情報をどれだけ受け取ることができるかを考え、地図をデザインする必要がある。 +uMapで作成した探鳥マップでは、フィールドワークで観られた野鳥をどの季節によって観られる鳥なのかを調べ、留鳥、夏鳥、冬鳥、旅鳥という4つのレイヤに分類した。地図上ではレイヤごとにマーカーの色を変えることで季節によって観られる野鳥の変化をわかりやすくした。なおこのそれぞれのレイヤは表示と非表示の切り替えが可能である。また、ポップアップコンテンツの中に撮影した写真の保存先のURLを添付することで、実際にその場所で観察した野鳥の写真を地図上で表示させた。このようにuMapを利用して仮の探鳥マップを作成することで、私たちが一から構築するマップの内容を吟味することができた。uMapに情報を書き込む際には、地物にマーカーを用いることのデメリットが浮かび上がった。また、このuMapを実際に知人に利用してもらったところ、「マーカーの色が何で変わっているのかがパッと観た時にわからなかった。ただ、逆にそれを考えながらマーカーを追っていくのがおもしろかった。」という貴重な意見も得ることができた。uMapでは画面上にツールボタンがいくつか表示されているが、それらはuMapを初めて利用する人にとってはどのような仕様になっているのかがわからない。利用者が地図をひと目見た時に、そこから野鳥の様々な情報をどれだけ受け取ることができるかを考え、地図をデザインする必要がある。 + \subsection{データベース作成ツールとしての利用} -uMapは収集した野鳥の情報を記録する手段としても非常に便利である。uMapではレイヤ内の個々の地物に対して自由にプロパティを追加し、その中からポップアップさせるプロパティを選んで設定することが可能である。この地図ではプロパティとして、和名、英名、学名、科名、目名、撮影者、環境省レッドリストのランク、観察できる季節といった、実際の図鑑に記載されているような情報を追加した。また、ポップアップコンテンツの中に撮影した写真を保存しているURLを添付することで +uMapは収集した野鳥の情報を記録する手段としても非常に便利である。uMapではレイヤ内の個々の地物に対して自由にプロパティを追加し、その中からポップアップさせるプロパティを選んで設定できる。この地図ではプロパティとして、和名、英名、学名、科名、目名、撮影者、環境省レッドリストのランク、観察できる季節といった、実際の図鑑に記載されているような情報を追加した。これらのプロパティは地図上に描かれる地物の地理情報ファイルの中にも書き込まれる。これらの地理情報ファイルはgeojson、kml、gpx形式でダウンロードでき、国土地理院地図やGoogleMap、QGISなどのGISソフトでも利用が可能である。 + +uMapでデータを作成する際に注意するべき点がある。あらかじめどのようなプロパティを追加するのかを決定しておくことだ。そのプロパティの名称、そしてそのプロパティに中にはどのような内容を書き込むのかを丁寧に決めなければ、レイヤごとに表示される項目がバラバラになってしまうという状態になる。uMapは地図の編集者を複数設定でき、共同で1つの地図作成に取り組むことができる(ただしuMapのサーバーは国外にあるため同時に作業をした場合、せっかく編集しても保存できないという状況に陥るためお勧めできない)。また、geojsonなどの地理情報ファイルをインポートすることもできるので、作業する人間それぞれで地物データを作成してuMapに反映させるということが可能だ。しかし、プロパティに関する示し合わせができていない場合、細かいチェックと訂正作業をする事になる。そのため、プロパティの内容の確認は作成初期の段階でしっかりとするべきだ。 + \section{geojsonファイルの利用} \subsection{geojsonファイルの中身} \subsection{QGISを利用したgeojsonファイルの作成} diff --git a/txt/webmapsystem.tex~ b/txt/webmapsystem.tex~ index 599b22c..0b846ec 100644 --- a/txt/webmapsystem.tex~ +++ b/txt/webmapsystem.tex~ @@ -35,7 +35,7 @@ \section{Web地図作成の意図} 探鳥マップの作成には以下のようなメリットがある。(1)野鳥の情報を地図上で地理情報と共に表示することで、野鳥の存在とその生態をより具体的にイメージできる。(2)スマートフォン(以下「スマホ」という。)やタブレット端末、パーソナルコンピュータ(以下「パソコン」という。)からWebを利用することで、室内でも野鳥の情報を簡単に得ることができる。(3)スマホやタブレット端末といった持ち運びが容易なアイテムでの利用が可能なため、実際に外に出て野鳥観察を行う際には情報を確かめながら観察を楽しむことができる。 \subsection{Web地図の利用者} -まず私たちが想定したのは小学生から高校生までの若い世代の利用である。地方の人口の衰退や少子高齢化が課題となっている現在、地域の自然環境を保全していくには若い世代がいかにそこに興味・関心を持つかにかかっている。そのため若い世代が自然に親しめるような、楽しみながら学べるコンテンツを作る必要がある。また、子どもたちが「楽しむ」上で最も重要な点は「安全」である。実際に外出をして観察を行う際、野鳥を観る場所やタイミングによっては命の危険に関わる事態が発生する。その事態を未然に防ぐ情報を地図上であればより具体性を持って伝えることができるだろう。 +まず私たちが想定したのは小学生から高校生までの若い世代の利用である。地方の人口の衰退や少子高齢化が課題となっている現在、地域の自然環境を保全していくには、若い世代がいかにこの分野に興味・関心を持つかにかかっている。そのため若い世代が自然に親しめるような、楽しみながら学べるコンテンツを作る必要がある。また、子どもたちが「楽しむ」上で最も重要な点は「安全」である。実際に外出をして観察を行う際、野鳥を観る場所やタイミングによっては命の危険に関わる事態が発生する。その事態を未然に防ぐ情報を地図上であればより具体性を持って伝えることができるだろう。 また、マップ更新のために収集及び記録する野鳥の情報は、野鳥観察を行う人や、生態学などの研究者、開発の際に行う環境アセスメント調査にとって、良い情報源として活用できるのではないかと考える。 \subsection{Web地図作成の方針} @@ -47,12 +47,19 @@ \label{figure:popupcontent1} \end{figure} -しかしこのようなマーカーでの表示にはいくつか課題がある。(1)情報を収集して記録が増えるとその分マーカーの数も増え、地図として見づらいものになってしまう。(2)野鳥が観られた場所が塒や営巣地といった野鳥の生態に大きく影響を及ぼす場所であった場合、その場所の位置情報を公開することはリスクが大きい。具体的には、マナーの悪い人間によって被写体として執拗に追い回されたりすることで過度なストレスを抱え、繁殖場所を放棄することなどが挙げられる。(3)表示されるマーカーの位置は、調査をしたその日にはその場所に出現した、というあくまで参考程度の情報であり野鳥観察に推奨される場所やルートを案内するための情報としては弱い。 - +しかしこのようなマーカーでの表示にはいくつか課題がある。(1)情報を収集して記録が増えるとその分マーカーの数も増え、地図として見づらいものになってしまう。(2)野鳥が観られた場所が塒や営巣地といった野鳥の生態に大きく影響を及ぼす場所であった場合、その場所の位置情報を公開することはリスクが大きい。具体的には、マナーの悪い人間によって被写体として執拗に追い回されたりすることで過度なストレスを抱え、繁殖場所を放棄することなどが挙げられる。(3)表示されるマーカーの位置は、調査をしたその日にはその場所に出現した、というあくまで参考程度の情報であり野鳥観察に推奨される場所やルートを案内するための情報としては弱い。 (1)については、一定の範囲内にある複数のマーカーをまとめて1個のマーカーとして表示するという解決策がある。(2)に関しても、その野鳥が希少種であった場合や営巣地であった場合にはその情報を公開せず、酒田市に生息しているという情報のみを公開することで対応できる。しかし、野鳥の情報をマーカーで表示するというWeb地図は、他のWebページにおいて作成、公開されているものが複数あり、それらとの差別化を図るという意味でもマーカーではない表示の仕方を模索することにした。同市猛禽類保護センター職員の長船裕紀氏からの助言を受けた私たちは、野鳥の存在そのものだけでなく、どのような野鳥がどのような環境を好んで生息しているのかということにスポットを当てた地図の作成を最初の目標とした。そのためにマーカーではなくポリゴンという地物の表示を使うことにした。ポリゴンは、ラインで囲まれた範囲にフィルターがかかった地物である。(図3) +\begin{figure}[h] +\centering +\includegraphics[width=6.5cm,pagebox=cropbox,clip]{poly.pdf} +\caption{ポリゴンの一例(Leaflet, 国土地理院地図タイル標準地図を利用)} +\label{figure:polygoncontent1} +\end{figure} \section{uMapの利用} +探鳥マップ作成の初期段階には、uMapというオープンソースのWeb地図を活用した。uMapではマーカーやポリゴン、ラインといった地物を自由に描き、それの地理情報をファイル保存することができる。地物に関する情報(プロパティ)も追加することが可能である。まず、前述したシンプルなマーカー地図をuMapで試験的に作成した。また、探鳥マップ内で利用する地物の地理情報ファイルを作成する際に用いた。 \subsection{マーカー地図としての利用} +uMapで作成した探鳥マップでは、フィールドワークで観られた野鳥をどの季節によって観られる鳥なのかを調べ、留鳥、夏鳥、冬鳥、旅鳥という4つのレイヤに分類した。地図上ではレイヤごとにマーカーの色を変えることで季節によって観られる野鳥の変化をわかりやすくした。なおこのそれぞれのレイヤは表示と非表示の切り替えが可能である。このようにuMapを利用して仮の探鳥マップを作成することで、私たちが一から構築するマップの内容を吟味することができた。uMapに情報を書き込む際には、地物にマーカーを用いることのデメリットが浮かび上がった。また、実際にこのuMapを知人に利用してもらったところ、「マーカーの色が何で変わっているのかがパッと観た時にわからなかった。ただ、逆にそれを考えながらマーカーを追っていくのがおもしろかった。」という貴重な意見も得ることができた。uMapでは画面上にツールボタンがいくつか表示されているが、それらはuMapを初めて利用する人にとってはどのような仕様になっているのかが全くわからない。利用者が地図をひと目見た時に、そこから野鳥の様々な情報をどれだけ受け取ることができるかを考え、地図をデザインする必要がある。 \subsection{データベース作成ツールとしての利用} - +uMapは収集した野鳥の情報を記録する手段としても非常に便利である。uMapではレイヤ内の個々の地物に対して自由にプロパティを追加し、その中からポップアップさせるプロパティを選んで設定することが可能である。この地図ではプロパティとして、和名、英名、学名、科名、目名、撮影者、環境省レッドリストのランク、観察できる季節といった、実際の図鑑に記載されているような情報を追加した。また、ポップアップコンテンツの中に撮影した写真を保存しているURLを添付することで \section{geojsonファイルの利用} \subsection{geojsonファイルの中身} \subsection{QGISを利用したgeojsonファイルの作成}