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@ISHIKAWA MAI ISHIKAWA MAI on 1 Dec 2015 2 KB renamed
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 <title>ケルン</title>

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<p>生まれて初めて訪れたバーで、せんべいが出された。</p>
<p>なぜ、せんべい?という疑問にカクテルは答えてくれた。せんべいとカクテルは合う。</p>
<p>それは冬の夜のこと。私達は伝説のカクテルとやらを確かめに酒田の町を歩いていた。辿り着き、扉を開けると、レトロな雰囲気の店内に、おじいさんが立っていた。</p>
<p>「いらっしゃいませ」</p>
<p> </p>
<p>酒田市中町のバー&喫茶「ケルン」に今回、おじゃまして井山さんに話を聞く
ことになった。</p>
<p> </p>
<p>私は日頃からあまりお酒を飲まないのと20歳になりたてということもあり、バー初体験だった。そんな私に「短時間で一気に飲むショートカクテルならサイドカー、長時間で少しずつゆっくり飲むロングカクテルならジントニックが大学生におすすめ。」カクテルに種類があるなんて(驚)</p>
<p>「でも、人それぞれ好みがあるから、バーテンダーに相談して自分の好みのカクテルを決めて欲しい」と優しく教えてくれた。</p>
<p> </p>
<p>ケルンのバーテンダー・井山さんは50年ほど前に有名なカクテルを作っていた。雪国である。青色のカクテルに緑色のさくらんぼが入っていて、部屋に飾って眺めていたいと思わせるカクテルだ。雪国にあう食べ物を聞いてみたところ「前、お客さんに雪国と庄内の食べ物を出してと言われた時にむきそばを出したら好評だった。まあ、私は味噌漬けの豚肉が一番合うと思うんだけど(笑)」なるほど。早くお酒をたしなめるようになりたいものだ。</p>
<p> </p>
<p>「バーテンダーは、働く場所を移動することで腕がある証拠になって給料が
上がる。仙台、福島、郡山を半年くらいで移りながら修行をしていた。」半年く
らいで移っていたら、辛いこともあっただろうと思い、たずねてみると「修行を
しているときは、自分のやりたいことをやっていたから、辛いことはなかった。
でも、妻と子供を連れて修行をしたから少し申し訳ないと思っている。」と当時
のことを話してくれた。</p>
<p> </p>
<p>そして、最後に井山さんは笑顔で「酒田には、海、山、川、畑、田んぼがある。災害、事故、事件は少ない。まあ、強いて言うなら、風が強くて雷が多いことかな(笑)なんていったって、酒田が好き。だから、酒田で店を続けている」と。</p>
<p>ほんとに酒田が好きなことが井山さんの言葉から、行動から、表情からわかった。こんな人はなかなかいないだろう。そういう井山さんだから、そういう人柄だからケルンに何度も足を運びたくなるのだろう思った。けーるるーーん</p>
<p> </p>
<p>text by MAIKO & AYAE</p>
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