diff --git a/paper/c120020-thesis.pdf b/paper/c120020-thesis.pdf index 7010f87..9b381a6 100644 --- a/paper/c120020-thesis.pdf +++ b/paper/c120020-thesis.pdf Binary files differ diff --git a/paper/c120020-thesis.tex b/paper/c120020-thesis.tex index 92068de..d484970 100644 --- a/paper/c120020-thesis.tex +++ b/paper/c120020-thesis.tex @@ -20,9 +20,11 @@ \begin{center} {\bfseries 概要} \end{center} -地域活性化の手法のひとつとして観光まちづくりがある。観光まちづくりとは,地域が主体となり地域が有する文化や自然などといった資源を活用し,来訪客の増加や地域活性化を図る都市政策のひとつである。 -デジタルスタンプラリーとは,モバイル端末を用いて複数のスポットを周遊し,特定の地点においてスタンプを入手することのできるシステムである。これは,地域の魅力の発信方法のひとつとして使われている。本研究では,地域住民が主体となって情報の発信をすることができるデジタルスタンプラリーシステムの開発をする。そして,デジタルスタンプラリーを用いた観光まちづくりの推進の有効性について考察する。 +地域活性化の手法のひとつとして観光まちづくりがある。観光まちづくりとは,地域が主体となり地域が有する文化や自然などといった資源を活用し,来訪客の増加や地域活性化を図る都市政策のひとつである。本研究では地域が有する資源の情報発信方法としてデジタルスタンプラリーを用いる。 +デジタルスタンプラリーとは,モバイル端末を用いて複数の地点を周遊し,特定の地点においてスタンプを入手することのできるシステムである。スタンプを取得する手段として位置情報を用いたものやQRコード,パスワードを入力などがある。本研究では,位置情報を用いたデジタルスタンプラリーの開発をする。さらに,スタンプを取得できる地点の情報を地域住民が主体となって追加することのできるシステムの開発をする。これにより,地域住民が手軽に観光まちづくりに参加することができる。そしてデータが追加されたデジタルスタンプラリーを地域内外に発信することで,観光客に地域の観光資源を知ってもらうことができる。また地域住民は地域の観光資源について改めて考えることができ,地域の活性化につながっていく。 + +以上のように住民が主体となって作成するデジタルスタンプラリーを用いた観光まちづくりの推進の完成を目指す。(522文字) \setcounter{tocdepth}{2} \tableofcontents \chapter{はじめに} @@ -30,10 +32,10 @@ \section{背景} 2023年現在,行政や自治体を中心に観光まちづくりが推進されている\cite{kokudo}。観光まちづくりとは,都市政策のひとつである。地域住民や自治体が主体となって観光資源の発掘やその情報発信を行い,観光を通してまちづくりを行うことを目的としている。本研究での観光資源とは,地域住民が魅力を感じる自然・文化・産業等を示す。観光資源を活用した例として,飛騨里山サイクリングが挙げられる\cite{kanko}。飛騨里山サイクリングは,サイクリングを通して岐阜県飛騨市の自然や伝統,生活文化に触れることができる着地型商品である。参加者は毎年2倍以上増加し,2016年には3400人もの人が集まっている。このように,地域にもともと存在する資源を使った観光というものが盛んになっている。ここで大切となってくるのは地域住民の理解と,協力による情報の発信である。国土交通省では,提供する情報内容の考え方として,ナビゲーション・ユーティリティ・オリジナリティ・コミュニケーションの4つの視点から検討することが重要であるとしている\cite{joho}。情報の発信方法としてデジタルスタンプラリーを用いることでこれら4つの視点から考えられた情報の発信ができるのではないかと考える。%% 国土交通省では,観光まちづくりの推進について「観光客が訪れてみたい「まち」は、地域の住民が住んでみたい「まち」であるとの認識のもと、従来は必ずしも観光地としては捉えられてこなかった地域も含め、当該地域の持つ自然、文化、歴史、産業等あらゆる資源を最大限に活用し、住民や来訪者の満足度の継続、資源の保全等の観点から持続的に発展できる「観光まちづくり」を、「観光産業中心」に偏ることなく、「地域住民中心」に軸足を起きながら推進する必要がある。」と述べている。 -デジタルスタンプラリーとは,モバイル端末を用いてスタンプを入手することのできるラリーポイントを周遊し,特定の行動でスタンプを入手することのできるシステムである。スタンプ取得の手段としてはモバイル端末の位置情報を用いたものや,QRコードを用いたものが存在する。本研究では位置情報を用いたデジタルスタンプラリーシステムを開発する。そして,ラリーポイントを地域住民が登録することができるようにすることで,情報追加を行った住民はまちづくりに参加している意識を持つことができると考える。また,住民が主体となって情報追加することでより詳しい情報や現在は人が足りなくてなくなった行事の情報などを載せることができる。それにより,地域について世代を超えて話し合う機会を増やすことができると考える。 +デジタルスタンプラリーとは,モバイル端末を用いてスタンプを入手することのできるラリーポイントを周遊し,特定の行動でスタンプを入手することのできるシステムである。スタンプ取得の手段としてはモバイル端末の位置情報を用いたものや,QRコードを用いたものが存在する。本研究では位置情報を用いたデジタルスタンプラリーシステムを開発する。そして,ラリーポイントを地域住民が登録することができるようにすることで,情報追加を行った住民はまちづくりに参加している意識を持つことができると考える。また住民が主体となって情報追加することで,より詳しい情報や現在は人が足りなくてなくなった行事の情報などを載せることができる。それにより,地域について世代を超えて話し合う機会を増やすことができると考える。 \section{目的} -本研究では,観光まちづくりの手法のひとつとしてデジタルスタンプラリーを活用する。インターネットに接続することのできるモバイル端末を用いることで,地域の住民が主体となって情報の追加をすることが可能であり,手軽に観光まちづくりに参加することのできるシステムの開発をする。また追加された地域の観光資源の情報を,観光客に対して効果的に紹介ができるスタンプラリーシステムの開発を目的とする。 +本研究では,観光まちづくりの手法のひとつとしてデジタルスタンプラリーを活用する。インターネットに接続することのできるモバイル端末を用いることで,地域の住民が主体となって情報の追加をすることが可能であり,手軽に観光まちづくりに参加することのできるシステムの開発をする。また追加された地域の観光資源の情報を,観光客に対して効果的に紹介ができるスタンプラリーシステムの開発を目的とする。 \chapter{関連研究と類似サービス}\label{kenkyu} 本章では関連研究と類似サービスを参照し,本システムの有用性と課題点を探っていく。 \section{関連研究} @@ -48,19 +50,19 @@ モバイル端末を用いたデジタルスタンプラリーについて,本研究で開発するシステムと類似しているサービスを以下に示す。 \subsection{RALLY} 株式会社RALLYが提供するデジタルスタンプラリーを作成できるサービスである\cite{RALLY} -。スタンプを集める方法として位置情報・QRコード・キーワード入力の3つがある。料金プランが2つあり,無料で使えるFreeプランではデータの保存期間は2週間,参加可能人数は250人,設置できるラリーポイントの数は12個となっている。有料プランでは,データの保存期間が3ヶ月,参加可能人数が2500人,設置できるラリーポイントの数が24個に増加する。さらに,有料プランではオプションサービスを別料金で追加することが可能であり,規模を大きくすることができる。 +。スタンプを集める方法として位置情報・QRコード・キーワード入力の3つがある。料金プランが2つあり,無料で使えるFreeプランではデータの保存期間は2週間,参加可能人数は250人,設置できるラリーポイントの数は12個となっている。有料プランでは,データの保存期間が3ヶ月,参加可能人数が2500人,設置できるラリーポイントの数が24個に増加する。さらに,有料プランではオプションサービスを別料金で追加することが可能であり,規模を大きくすることができる。 \subsection{Shachihata Stamprally} Shachihata Stamprallyとは,シヤチハタ株式会社が提供するサービスである\cite{shachi}。このサービスでは,紙にスタンプを押す従来のスタンプラリーとモバイル端末を用いてスタンプを収集するデジタルスタンプラリーの2つから選べる。デジタルスタンプラリーでは,日時や設置場所ごとの取得数を把握することができる。また参加者の性別や年齢といった属性を把握することが可能である。 \section{本研究で解決を目指す課題}\label{kadai} -本研究では地域住民が手軽に参加でき,情報の追加をすることのできるシステムの開発し,住民の地域理解を深めることを目指す。またそれらの情報をスタンプラリーとして発信することで,観光客に対して効果的に地域を紹介することのできるシステムを目指す。 +本研究では地域住民が手軽に参加でき,情報の追加をすることのできるシステムの開発し,住民の地域理解を深めることを目指す。またそれらの情報をスタンプラリーとして発信することで,観光客に対して効果的に地域を紹介することのできるシステムを目指す。 -類似サービスで挙げたRALLYは,スタンプの数や参加人数など無料で行うことのできる範囲は限られている。また,ラリーポイントは情報を集約して1つの端末から設定する必要があり,地域住民が手軽に参加することが難しい。Shachihata Stamprallyはラリーポイントの設置やスタンプラリーを継続的に開催するためにお金がかかる。そのため地域住民や自治体への負担が大きく,継続していくことが難しい。 +類似サービスで挙げたRALLYは,スタンプの数や参加人数など無料で行うことのできる範囲は限られている。また,ラリーポイントは情報を集約して1つの端末から設定する必要があり,地域住民が手軽に参加することが難しい。Shachihata Stamprallyはラリーポイントの設置やスタンプラリーを継続的に開催するためにお金がかかる。そのため地域住民や自治体への負担が大きく,継続していくことが難しい。 \chapter{デジタルスタンプラリーシステムの提案} -本章では,第\ref{kenkyu}章の内容をもとに本研究において提案するシステムについてまとめる。 +本章では,第\ref{kenkyu}章の内容をもとに本研究において提案するシステムについてまとめる。 \section{本研究での提案} -本研究では地域住民自身が情報の追加をすることができ,その情報をデジタルスタンプラリーという形で発信することのできるシステムを提案する。追加した情報が即座にスタンプラリーに反映されることで,情報追加者の観光まちづくりへの参加意識が高まるのではないかと考える。さらにそれらのデータをインターネット上で管理できるようにし,リンクを知っていれば誰でも編集・管理することを可能にする。 +本研究では地域住民自身が情報の追加をすることができ,その情報をデジタルスタンプラリーという形で発信することのできるシステムを提案する。追加した情報が即座にスタンプラリーに反映されることで,情報追加者の観光まちづくりへの参加意識が高まるのではないかと考える。さらにそれらのデータをインターネット上で管理できるようにし,リンクを知っていれば誰でも編集・管理することを可能にする。 -データの管理にはGoogleスプレッドシートを用いる。GoogleスプレッドシートとはGoogleが提供する,オンラインでデータを共同で編集することのできる表計算ソフトである。Googleアカウントを所持していれば誰でも使用することができ,無償で利用することが可能であるためGoogleスプレッドシートを選択した。 +データの管理にはGoogleスプレッドシートを用いる。GoogleスプレッドシートとはGoogleが提供する,オンラインでデータを共同で編集することのできる表計算ソフトである。Googleアカウントを所持していれば誰でも使用することができ,無償で利用することが可能であるためGoogleスプレッドシートを選択した。 \section{要件定義}\label{yoken} \ref{kadai}節でまとめた課題から本システムの機能要件を定義する。 \begin{description} @@ -216,8 +218,7 @@ } \end{itembox} \subsection{位置情報の取得} -STARTボタンを押すことで位置情報の取得が開始される。3秒ごとに位置情報が取得され,もし取得できなかった場合はその旨がポップアップに表示され,10回連続で位置情報の取得ができない場合は強制的に位置情報の取得が停止される。以下は位置情報の取得に関するコードである。 - +STARTボタンを押すことで位置情報の取得が開始される。3秒ごとに位置情報が取得され,もし取得できなかった場合はその旨がポップアップに表示され,10回連続で位置情報の取得ができない場合は強制的に位置情報の取得が停止される。以下は位置情報の取得に関するコードである。 \begin{itembox}[l]{位置情報の取得} \scriptsize{ \begin{verbatim} @@ -239,7 +240,7 @@ } \end{itembox} \subsection{ラリーポイントの判定} -位置情報を取得するたびに追加されているそれぞれのラリーポイントとの距離をdistanceToメソッドで測る。ラリーポイントとの距離が一定以下だった場合,ポップアップでスタンプの取得を通知し,スタンプ一覧へのスタンプの追加,ラリーポイントのマーカの色を変更,LocalStorageに取得情報を保存をする。以下はラリーポイントの判定に関するコードである。 +位置情報を取得するたびに追加されているそれぞれのラリーポイントとの距離をdistanceToメソッドで測る。ラリーポイントとの距離が一定以下だった場合,ポップアップでスタンプの取得を通知し,スタンプ一覧へのスタンプの追加,ラリーポイントのマーカの色を変更,LocalStorageに取得情報を保存をする。以下はラリーポイントの判定に関するコードである。 \begin{itembox}[l]{ラリーポイントの判定} \scriptsize{ \begin{verbatim} @@ -265,14 +266,13 @@ \subsection{概要} さかた北前朝市とは令和元年から開催される,6月から11月の第一日曜日に酒田市中町のイベントである。本研究では令和5年度の8月から11月の4ヶ月間,さかた北前朝市スタンプラリーという企画を行った。この企画は,開催の2週間前にWebページのQRコードを添付したチラシを配布し,当日までにスタンプを収集してもらうという形式である。毎月ラリーポイントの判定距離を変更し,参加者の反応から判定距離について調査した。また参加人数を把握するために\ref{sosin}のシステムを応用してスタンプをコンプリートするとGoogleスプレッドシートに情報を送信できるようになっている。 \subsection{結果} -4ヶ月間の開催で合計15人が参加した。判定距離で特に好評だったのはラリーポイントを山居倉庫にしたときの判定距離が20mのときだった。「車で近くを通るだけだとスタンプをゲットできず,丁度いい距離だった」「中まで入る必要があり,ラリーポイントをよく見ることができた」といった意見をもらった。 +4ヶ月間の開催で合計15人が参加した。判定距離で特に好評だったのはラリーポイントを山居倉庫にしたときの判定距離が20mのときだった。「車で近くを通るだけだとスタンプをゲットできず,丁度いい距離だった」「中まで入る必要があり,ラリーポイントをよく見ることができた」といった意見が挙がった。 \section{鶴岡朝日地域の地点追加} 鶴岡市朝日地域において行った地点情報の追加についての概要と結果についてまとめる。 \subsection{概要} 鶴岡市朝日地域の朝日中学校2年生とその保護者を対象に実施した。最初に使い方をまとめた用紙を配布し,その後実際に地点情報の追加をしてもらった。追加された情報から情報追加システムの課題点を調査する。 \subsection{結果} 朝日中学校2年生とその保護者の合わせて20名にシステムの使い方を説明した結果,計11箇所の地点が追加された。そのうちマップ上に反映されていたのは2箇所だった。残りの9箇所は地図上にマーカーを設置する上で必要となる名称・緯度・経度のいずれかが不足した状態で追加されていたため,マップ上には反映されていなかった。 -\chapter{実験} \chapter{結論} \section{結論}