diff --git a/paper/c119115-thesis.pdf b/paper/c119115-thesis.pdf index 8e93b03..d9bfd36 100644 --- a/paper/c119115-thesis.pdf +++ b/paper/c119115-thesis.pdf Binary files differ diff --git a/paper/c119115-thesis.tex b/paper/c119115-thesis.tex index 84f4dc7..0a519fa 100644 --- a/paper/c119115-thesis.tex +++ b/paper/c119115-thesis.tex @@ -65,8 +65,8 @@ また近年,インターネットや5G \footnote{5Gとは「5th Generation」の略称でり,携帯電話などに用いられる次世代通信規格の5世代目のこと。} による携帯電話通信網の発展により,観光地でのモバイル機器を用いたサービスにも -変化がある。ARような最新テクノロジーでは,映像や3DCGなどのコンテンツがサー -ビスとして提供されるため,高速かつ大容量な通信量が求めらる。 +変化がある。ARでは,映像や3DCGなどのコンテンツがサービスとして提供されるため, +高速かつ大容量な通信量が求めらる。 従来の通信規格では,AR技術の活用は難しかったが,5Gによってこれらの問題は解消された。 インターネットが高速化とWebサービスの遅延の低減の実現により仮想空間と現実世界に対して より没入感が得られる環境が整い,観光領域でのAR技術の活用はより一層進んでいる。 @@ -132,19 +132,43 @@ ARと観光を組み合わせたシステムの研究事例とスタンプラリーにおけるスタンプラリーにおける位置情報の活用事例について紹介する。 \subsection{ARコンテンツにおけるユーザ満足度} -越後,小林らの研究\cite{先行研究1}では,聖地巡礼地を舞台とした AR スタンプラリーシステムであり , 単にスタンプを集めたり , アニメの -キャラクターや道具などが AR で表示されたりするだけではなく , 地元の人と聖地巡礼者が話すきっかけとなるようなアプリの開発を -行っている。実証実験のアンケートには, 音楽やアニメーション , エフェクトがあると「もっと楽しいと感じる」という意見があった。 +越後,小林らの研究\cite{先行研究1}では,聖地巡礼地を舞台とした AR スタンプラリーシステム +の開発を行っている。聖地巡礼は,2016年に新語・流行語大賞トップ10に入賞しており,日本で +注目が集まっている。越後,小林らは,この聖地巡礼を活用したARスタンプラリーの開発を行い +,単にスタンプを集めたり , アニメのキャラクターや道具などが AR で表示されたり +するだけではなく,地元の人と聖地巡礼者が話すきっかけとなるようなシステムの開発 +を目的としている。このシステムはマップなどはなく,例えば,聖地で登場した食べ物 +や家電などをCGモデルとして表示さし,聖地巡礼者はそれをヒントに地域の人に話しか +け目的地を目指すように誘導している。 +実証実験のアンケートでは,紙媒体のスタンプラリーに比べ,話すきっかけになったと +感じている人が多かった。また,課題として音楽やアニメーション , エフェクトがあると +「もっと楽しいと感じる」という意見があった。 \subsection{画像認識型 AR を用いた観光情報の提供} -こちらのシステムでは , 紙地図に印刷した観光スポットなどの写真画像をスマートフォンの内蔵カメラで撮 -影し , その画面上の写真画像に対して , 詳細な内容を説明する映像コンテンツを自動的に表示させること -で , スムーズな観光情報の提供を実現している\cite{先行研究2}。ARを技術を利用することにより,情報提供の幅が広がり,ARと観光を組み合わせた +近年,観光地と観光者を結びつける観光情報の提供は,インターネットや携帯電話 +などのモバイル機器の活用が期待されている。しかし,携帯電話では,操作習熟の +困難さ等から効率的な情報提供手段とならない場合や紙媒体の長所,IT機器の長所 +を活かし切れていない,といった課題が指摘されている。それに対しARは, +現実を増強,拡張しようとする技術で,仮想世界と現実世界を関係づけ,人間の現実世 +界での活動を支援する情報提供手法のひとつとして注目されている。 +この研究ではARを活用し,よりスムーズな観光情報の提供を実現を目的としている\cite{先行研究2} 。 +システムの内容は,紙地図に印刷した観光スポットなどの写真画像をスマート +フォンの内蔵カメラで撮影し , その画面上の写真画像に対して , 詳細な内容を説明 +する映像コンテンツを自動的に表示させることできるものとなっている 。 +ARを技術を利用することにより,情報提供の幅が広がり,ARと観光を組み合わせた サービスには魅力性と有効性があるとしている。 +JR小樽駅での実験では,あらかじめARアプリケーションをインストールしたスマートフォン +を用意し,実際に使ってもらった人たちに操作性,快適性,認知性,有効性,魅力生に関する +アンケートを行い,操作性や魅力性については良好な評価を得ているが, +画像認識精度が低い点や屋外環境に適していないなどの課題があげられている。 + \subsection{スタンプラリーにおけるページ構成}\label{sec:rally_page} -こちらの研究\cite{先行研究3}では,フォトラリー\footnote{スタンプラリーの仕組みを応用し,スタンプを写真で代替したフォトラリーのこと\cite{先行研究3}。}による観光支援から -観光者の観光体験の生み出すシステムの作成を行っている。 + +こちらの研究\cite{先行研究3}では,観光者に対して観光スポット間の移動動機を付与 +することを目的とし,フォトラリー\footnote{スタンプラリーの仕組み +を応用し,スタンプを写真で代替したフォトラリーのこと\cite{先行研究3}。}による +観光支援から観光者の観光体験の生み出すシステムの作成を行っている。 スタンプラリーを行うためには,スタンプの獲得機能と情報を表示する機能,それらで 扱う情報を管理する機能が必要としている。 特に,どこにスポットが存在しているか示す機能が重要だと考えており,地図ベースの情報提供を行っている。