diff --git a/ronbunsyu1.pdf b/ronbunsyu1.pdf index aafc65b..fcbbddd 100644 --- a/ronbunsyu1.pdf +++ b/ronbunsyu1.pdf Binary files differ diff --git a/ronbunsyu1.tex b/ronbunsyu1.tex index 5c15b21..b40dcc1 100644 --- a/ronbunsyu1.tex +++ b/ronbunsyu1.tex @@ -76,11 +76,11 @@ 小学生への教育熱の高まりは自然な流れに思えるが,プログラミング教育は小学 生の発達段階において難易度が高いのではないだろうか。表~\ref{dan}に示した とおり,ピアジェが仮説化する各発達段階での子どもの思考特徴では7〜12歳(小 -学校生)は具体的操作段階である\cite{sinri}。その段階では,具体物を扱う限 -りにおいては論理的操作が可能だが,科学的な問題や論理的変換のようにあらゆ -る可能な組み合わせを考えねばならない問題には困難を示すとある。しかし,12 -歳以上になると形式的操作段階となり,経験的事実に基づくだけではなく,仮説 -による論理的操作や,命題間の論理的関係の理解が可能である。 +学生)は具体的操作段階である\cite{sinri}。その段階では,具体物を扱う限り +においては論理的操作が可能だが,科学的な問題や論理的変換のようにあらゆる +可能な組み合わせを考えねばならない問題には困難を示すとある。しかし,12歳 +以上になると形式的操作段階となり,経験的事実に基づくだけではなく,仮説に +よる論理的操作や,命題間の論理的関係の理解が可能である。 \begin{table}[tp] \begin{center} \small @@ -224,8 +224,8 @@ \subsection{アンケートの結果} -2019年6月,7月のRubyてらこったに参加した小学生のアンケートの結果は以下の -通りとなった。 +2019年6月開催および7月開催のRubyてらこったに参加した小学生への +アンケートの結果は以下の通りとなった。 \begin{itemize} \item 事前アンケート結果 @@ -266,39 +266,40 @@ まとめたものを以下に示す。 % それぞれまとめたものを表\ref{kousatu}に示す。 -\begin{itemize} - \item 知識及び技能 +\begin{description} + \item[知識及び技能]~ 5回目の授業で自由に作成したプログラムを見ると授業で学んだことを理 - 解し,工夫してプログラムを作成していた。 + 解し,工夫してプログラムを作成していた。想定した内容の理解と技能 + の獲得はできたと言える。 - \item 思考力,判断力,表現力等 + \item[思考力,判断力,表現力等]~ 毎回の授業でプログラムを作成するときに,分からないことがあると教 科書を見て考えたり,大学生に質問をしたりしていた。また,もっとプ ログラムを良くするにはどのメソッドを使えば良いのか判断していた。 そのことから,思考力,判断力,表現力等の力が身についたと言える。 - \item 学びに向かう力,人間性等 + \item[学びに向かう力,人間性等]~ プログラムを集中して作成したり,授業中に分からない所があった時に 周りの大学生に質問をしたりして解決をしていた。また,難しい内容の 部分でも積極的に学ぼうとする姿勢があったことから,学びに向かう力・ 人間性等が身についたと言える。 - \item 工夫する力 + \item[工夫する力]~ 毎回の授業でサンプルのプログラムを自分で考えて作成していた。5回目 の授業のオリジナルのプログラムを作成する時に前に作成したものを改 良して作成ができていたので,身についたと言える。 - \item 伝える力 + \item[伝える力]~ 自分が作成したプログラムの工夫した点や頑張ったところなど発表する ことができていた。また,他の人が作成したプログラムに対しての感想 やどうやったらこの動きになるのかなど質問をお互いにしていたので, 力が身についたと言える。 -\end{itemize} +\end{description} \subsection{受講前後のイメージ変化の検証}\label{tkekka} @@ -351,9 +352,9 @@ ング教室を開催するための方法が公開\cite{web1,web2,web3}されており,プロ グラミング教育の目的,使用教材,所要時間などが示されている。しかしながら 我々の当初の経験から判断すると,実際に開催するとなったときにはその情報で -は足りず,計画手法や段取など,より現実的な部分が必要になってくると考えた。 -たとえば,小学生にプログラミングを教える体制,時期の設定方法,教える方法, -実際の時間割作成など具体的な内容などである。 +は足りず,手探りで進めざるを得ない部分があった。たとえば,小学生にプログ +ラミングを教える体制,時期の設定方法,教える方法,実際の時間割作成など具 +体的な内容などである。 そこで,実際にプログラミング教室を開催する企画を立ててから授業を行うまで の参考となるよう,2018年度,2019年度のRubyてらこったの活動を踏まえ手引書 @@ -376,9 +377,9 @@ 「伝える力」を身に付けることができたと言える。 プログラミング教室の受講前と後のイメージ向上に関する有意な差は得られな - かったが,これは元々の期待感の高い層のみに限られた可能性が否めない。必 - 修化され,全員を対象とした教室を開催する時には,イメージを悪化させない - 工夫がより一層重要と言える。 + かったが,これは元々の期待感の高い層のみが参加したからという可能性が否 + めない。必修化され,全員を対象とした教室を開催する時には,イメージを悪 + 化させない工夫がより一層重要と言える。 また,Rubyてらこったのような本格的なプログラミング教室の開催により,形 式的操作の発達が促進されることも期待できるため,同様の本格的プログラミ