diff --git a/sotsuron.pdf b/sotsuron.pdf index 34a2006..a6d2a91 100644 --- a/sotsuron.pdf +++ b/sotsuron.pdf Binary files differ diff --git a/sotsuron.tex b/sotsuron.tex index f684e97..c25813c 100644 --- a/sotsuron.tex +++ b/sotsuron.tex @@ -1,7 +1,7 @@ \documentclass[11pt,a4j]{jbook} \usepackage[dvipdfmx]{graphicx} -\AtBeginDvi{\special{pdf:mapfile dlbase14.map}} -\usepackage{float} +\AtBeginDvi{\special{pdf:mapfile ptex-ipa.map}} +%\usepackage{float} \usepackage{url} \usepackage{ascmac} \addtolength{\topmargin}{-2cm} @@ -9,6 +9,7 @@ \addtolength{\textwidth}{1cm} \addtolength{\oddsidemargin}{0cm} \addtolength{\evensidemargin}{-1cm} + \begin{document} \begin{titlepage} \title{ OpenStreetMap におけるタグ管理アプリケーションの提案} @@ -41,6 +42,7 @@ \chapter{はじめに} 本章では研究の背景と目的を述べる。 + \section{背景} OpenStreetMap\footnote[1]{OpenStreetMap (OSM) は,誰でも自由に地図を 使えるようみんなでオープンデータの地理情報を作るプロジェクトです。プロジェ @@ -48,16 +50,15 @@ 利用することが出来ます。}\cite{1} (以下OSM) は地図上に建物や道などの地理情報 を協力者が載せる際に著作権を放棄するため,OSMと協力者の著作権の表記を行うことで, いかなる目的でも無料で利用することのできるオープンデータである。 -そのため, Googleマップ\footnote[2]{} などの地図の利用に利用規約やガイドラインに -従って慎重な利用が必要である地図に比べて,容易に広告や配布物への地図利用が -可能になっている。\par +そのため, Googleマップなどの地図の利用に利用規約やガイドラインに従って慎重な +利用が必要である地図に比べて,容易に広告や配布物への地図利用が可能になっている。\par 日本におけるOSMの活動について,文献によると,「日本におけるOSM活動は,東日本 大震災における地図作成を1つの契機として知られるようになった。したがって,東北 地方に関するデータ入力が積極的に行われ,542ユーザー(日本を編集したユーザー の約2割)の参加が集計より明らかとなった。」\cite{2} とされている。災害が多く 地理情報に大きな変化が生じることのある日本では,一般に考えられるボランティア とは別に,速やかに被災情報を更新することで情報面の支援を行うクライシス -マッピング\footnote[3]{世界各地の災害や暴動などの際に,ボランティアによる貢献 +マッピング\footnote[2]{世界各地の災害や暴動などの際に,ボランティアによる貢献 者らが中心となり,現地の被災状況などの地理的状況を OpenStreetMap によりデータ化 する活動である。被災状況をデータ化することにより,災害対応活動,復興活動,および人道 活動などを支援することを目的とする\cite{3}。}というボランティアが存在し, @@ -67,7 +68,7 @@ \section{目的} OSM上に地理情報を載せるために必要な情報として,建物や道の位置情報と,その建物 や道に対する情報(タグ付け)が必要である。位置情報は地理院地図を基にするか, -実際にその場所でGPSロガー\footnote[4]{移動した経路をGPS衛星を利用し,記録す +実際にその場所でGPSロガー\footnote[3]{移動した経路をGPS衛星を利用し,記録す る装置,スマートフォン端末のアプリケーションなどでも代用できる。}\cite{4}を用いることでも 正確な情報が得られる。\par タグ付けに関しては, OpenStreetMapWiki\cite{5} での一覧などを参考にすることで付与は @@ -78,13 +79,19 @@ \section{研究内容と方法} +先行研究や関連研究を参考にし,タグに関しての統計を取ることによって, OSM の抱える問題点 +を明確化する。そのうえで,タグを分類するために調査したことについてまとめる。 \section{本論文の構成} -本文の構成は次の通りである。 +本文の構成は次の通りである。第2章では OSM が抱える問題点を明確化する。第3章では実装する +システムの基本アイデアを詳細に説明する。第4章では結論と今後の展望について述べる。 + + \chapter{現状の問題点} -本章ではOSM +本章では日本における OSM の普及が遅れているといえる根拠と問題点について述べる。 + \section{日本のOSM利用者の傾向} 「表1は,オブジェクト密度上位15地域および震災直前の日本(表1(*))の一覧を示す。 OSM 先進地域 @@ -115,11 +122,12 @@ \end{table} -\section{分類タグ} +\section{分類タグと住所タグの利用状況に関する調査} OSM に関してまとめられている「OpenStreetMap Wiki\cite{2}」上で扱われている タグの種類の総数を数えてまとめたのが表2である。これを見ると,OSMで扱われているタグ -は約1,200種類といかに多いかがわかる。 - +は約1,200種類といかに多いかがわかることから,この膨大な数のタグから適切なものを選択し, +ひとつひとつの地理情報に対して付与していくことは OSM への貢献を試みる人にとって +大きな障害になりかねないと考えられる。 \begin{table}[h] \begin{center} @@ -162,7 +170,13 @@ \end{center} \end{table} -\section{住所タグについて} + +OSM上で庄内地域の店舗が密集している「酒田市本町」,「ル・パークみかわショッピングスクエア」 +について固有名詞を持つ建物の総数およびそのうち住所タグを付与している総数を調査し, +利用率をまとめたのが表3である。これを見ると,調査の対象としたエリアで住所タグが +付与されている建物が僅かであることがわかることから,貢献者が住所タグの必要性を +感じていない,あるいは住所タグを選択する際にも分類タグと同様にタグの付与が困難に +なるような障害が存在していると考えられる。 \begin{table}[h] \begin{center} @@ -181,10 +195,20 @@ \end{center} \end{table} +これらの調査から, OSM の貢献者を新たに増やすためにはタグの付与に関して +経験者による一定のサポートが必要不可欠であるといえる。 + + + \chapter{システムの提案} +本章では第2章で述べた問題点を解決するための方法として,タグを分類する +ことによってタグを付与するための膨大な選択肢を絞ることを提案し, +その提案について詳しく述べる。 + \section{住所タグの一覧と分類} + \begin{table}[h] \begin{tabular}{lcrr} & 付与するタグ \\ @@ -200,16 +224,6 @@ \section{建物を分類するタグの一覧} -\chapter{システム設計} - -\section{システム開発環境} -システムを構築する開発環境を以下に示す。 - -\begin{itemize} - \item Android Studio - \item -\end{itemize} - \chapter{まとめ} @@ -230,6 +244,12 @@ \url{https://ipsj.ixsq.nii.ac.jp/ej/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=147450&item_no=1&page_id=13&block_id=8}(参照 2020-11-20). \bibitem{4} GPSデータロガーとは|I.D.A Online. \par \url{https://i-gotu.jp/?p=72}(参照 2020-11-20). + \bibitem{5} OpenStreetMap Wiki. \par + \url{https://wiki.openstreetmap.org/wiki/Main_Page}(参照 2020-01-06). + \bibitem{6} 早川知道,伊美裕麻,伊藤孝行,''日本の OpenStreetMap におけるコミュニティの発展と継続のための分析と課題''.. \par + \url{https://www.jstage.jst.go.jp/article/jima/66/4/66_317/_article/-char/ja/}(参照 2020-01-06). + \bibitem{7} 早川知道,伊藤孝行,''日本の OpenStreetMap のコミュニティ活動と東日本大震災後の活動についての調査分析''. \par + \url{https://ci.nii.ac.jp/naid/110009676437}(参照 2020-01-06). \end{thebibliography} \end{document}