チャレンジ&レスポンス方式

POPの認証部分を暗号化したものがAPOPで、ネットワーク上を パスワードが流れないようになっている。

POPやログインではパスワードファイルには暗号化した文字列だけを記録して おき、ユーザが送って来たパスワードをその場で暗号化して暗号化文字列同士を 比較する。

利点

本物のユーザだけしか本当のパスワードが分からない。

欠点

離れたところからパスワードを送るとき本当のパスワードが ネットワーク上で覗き見される

APOPでは、サーバ側にもパスワードを記録しておく。サーバ側と、クライア ント側でパスワードに共通のランダム文字列を追加し、符号化する。クライアン ト側は符号化した文字列を送り、サーバ側は手許で符号化したものと一致するか 確認する。

利点

符号化文字列が毎回違うので覗き見されても平気

欠点

サーバ側で本物のパスワードが読めるようになっているので 盗まれないように気をつけなければならない(本人かスーパーユーザだけ が読めるようにしておく)

APOPの実験

irsvから個人サーバのpop3ポートにアクセス

risv% telnet qm2XX.is.koeki-u.ac.jp pop3
+OK POP3 2004.89 server ready <8a60.4417bf9e@qm200.is.koeki-u.ac.jp>

末尾の<8a60.4417bf9e@qm200.is.koeki-u.ac.jp> が チャレンジ文字列。これにAPOPパスワードを追加したものをmd5コマンドに与え る。個人サーバにログインしているktermを利用し

% echo -n '<8a60.4417bf9e@qm200.is.koeki-u.ac.jp>hogehogehoge' | md5
d1ffbe0a9fa7e5bfad0798bba65f2992

(hogehogehogeの部分がAPOPパスワード)

出てきた文字列をマウスでダブルクリックして取り込み、telnetしている ktermに以下のようにペーストする。

APOP i20060XX d1ffbe0a9fa7e5bfad0798bba65f2992
+OK Mailbox open, 2 messages

符号化したパスワードが正しければログインでき、まちがっていれば拒否さ れる。ログインできたあとのコマンドは普通のPOP3と同じ。

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(C)2006 HIROSE Lab. koeki-u.ac.jp